#653【ドバイ不動産が半値に?】イラン戦争で投資家がパニック。ドバイが狙われた理由と次に狙われる場所は? 牧野知弘氏(2026.4.10)
(深田)
皆さん、こんにちは。政経プラットフォーム、プロデューサーの深田萌絵です。今回はオラガ総研代表の牧野知弘さんにお越しいただきました。牧野先生、よろしくお願いします。
(牧野)
よろしくお願いします。
(深田)
牧野先生がいらっしゃらない間に、イラン戦争が起こってしまって、世界の不動産市況が一体どうなるのかなと心配しています。今日はその辺りをエイプリルフール、4月1日ということでいろいろ教えていただきたいと思います。
(牧野)
では、嘘っぱちのコメントで行きましょう。
(深田)
いやいや、本当のこと教えてください。「信じるも信じないもあなた次第」ということで、今日は危険なトピックも含まれているかもしれませんね。世界の不動産市況はどうなのですか?
(牧野)
業界というか不動産をやっている人間にとって、ものすごく驚いたのはドバイですね。ドバイに行かれたことあります?
(深田)
あります。
(牧野)
あそこの超高級マンション爆撃。あのように建物が建っていますよね。あれが崩れる。2001年にニューヨークのテロでワールドトレードセンターが崩れ落ちたじゃないですか、ああいうのは最悪なのですよ。
不動産業者は、自分たちが作った建物、あるいは「あの建物はすごい。世界一だよね」と言っている建物が目の前で崩れるというのは、自分たちの存在がないということなのです。
(深田)
精神的に崩壊するのですね。
(牧野)
イランの戦争をとやかく言う以前に、自分たちが拠って立つ建物がなくなるというのは、完全にゲームオーバーなのですよ。そういう意味では、ドバイでごく一部ですが、爆撃を受けてしまったということは衝撃的ですね。
(深田)
えっ、爆撃受けると不動産価格はどうなるのですか?
(牧野)
暴落します。ドバイ不動産は暴落です。
(深田)
どれくらい下がっているのですか?
(牧野)
分かりやすい事例で言うと、不動産は売買するので少しタイムラグがあるのですね。今、売買事例はほとんど出てないのですけれども、ドバイの不動産大手エマール(Emaar)という会社があるのですが、ここの株価が大暴落しました。
(深田)
まあ、そうなりますよね。
(牧野)
僕は見ていると逆に「買いかな?」と思っていたぐらいに、もう真っ逆さまに落ちました。
(深田)
真っ逆さまですか?
(牧野)
真っ逆さまです。あれが不動産屋の心理を見事に物語っています。
(深田)
確かにアイコニックな建造物、金持ちの象徴みたいな建造物、金持ちが喜んで買う10億のマンション、そういうものが「イランの攻撃の対象になっているぞ」というのが、すごいネガティブキャンペーンですよね。
(牧野)
あれ以上のネガティブキャンペーンはないです。ドバイへ行かれたらわかると思いますが、あそこのレジデンスを買っている人は全員投資家です。
(深田)
ああ、そうなのですね。イラン戦争で感じたのは、イランは頭がいいということなのですよ。
(牧野)
どういうことですか?
(深田)
まずホルムズ海峡を封鎖して、アジア人を驚かせる。「あっ、やめてくれ」となりますよね。
(牧野)
アジア人には恐怖ですよね。
(深田)
次に反対側の「紅海の方の海峡を封鎖するぞ」とフーシ派を使って封鎖しようとしています。今回の戦争は、AI企業が裏で糸引いているから、AI企業の開発拠点も爆撃するのです。
(牧野)
頭がいいですね。
(深田)
データセンターや半導体工場の材料を作っている会社を攻撃し、そしてAI企業に投資している投資家の建物を攻撃しているのは天才じゃないですか?
(牧野)
アメリカの大統領よりも賢いです。
(深田)
そうですね、残念ながら敵の方が賢いです。
(牧野)
アメリカの行動は「ただ単に爆撃して、相手の親分を殺せば全部言うことを聞くのだ」という風にしか見えないですよね。
(深田)
そうです。そういう戦略でしたが、政権転覆は起こらなくて、むしろイランの方が廉価なドローンで、アメリカの高額ミサイルを浪費させているので、アメリカの方が弾切れは近いということですよね。
(牧野)
頭がいいですね。
(深田)
頭いいです。ですから不動産で金持ちと投資家が住んでいる場所ばかり狙っているとしたら…
(牧野)
きっとドバイもわざとやったのですね。なぜならば、トランプさんはマーケットを見ているではないですか。最近の言動を見ても、マーケットが急落すると、いや「直に終わる」など、少しポジティブなことを言って、マーケットを戻している。
それからまた自分のわがままか何かを言い始めてまたマーケットが落ちる。あれは実は裏でトランプ財閥が動いているのではないかなと思います。
(深田)
そうです。そういう指摘がニュース出ていますよね。トランプポジションを取っている。トランプが何か言う15分前に大量の売りが出ているとかですね。
(牧野)
当然やりますよね。イランがドバイを攻撃するというのは、そういうマーケットを見透かしているのかもしれないですね。
(深田)
ああ、確かにそうかもしれないです。
(牧野)
特にドバイを攻撃する理由はあまりないのだけれども、あのようにミサイル1発を打ち込むことによって、マーケットが下落することをトランプが一番嫌なのかもしれない。
(深田)
なるほど。ドバイの不動産は今かなり悪いようですけれど、どれぐらい落ちているとかなんか肌感覚で分かりますか?
(牧野)
多分、2割3割は当たり前で、下手をすると半値になっていると思います。僕がドバイに行ったのは6、7年前かな、その時は安かったのですよ。
(深田)
安かったのですか?
(牧野)
投資という意味ですよ。投資という意味では、これは買いだなと思いながら、数日いたのですが、その後、ものすごく上がったのですよ。あそこはみんな投資のマネーで動いていますから、吹き上がって(急上昇)いくと、マーケット環境が変わった瞬間に、逆張りで逆目に出るのですよ。
(深田)
確かリーマンショックの時も、金融界の人たちが結構住んでいたから、リーマンショックの後、ポルシェとかフェラーリを乗り捨てたような感じでした。
(牧野)
乗り捨てて逃げる。そういう意味では、今回の攻撃を受けて、一旦大きく下がるのですよ。ただ、僕みたいなやつもいるわけで「あっ、安いね」となるのです。
(深田)
逆張りですか?
(牧野)
そうです。ここの底値で買おうとする人がいつ出てくるのか。イランの戦争が長期化するとドバイは厳しいかもしれないです。
(深田)
ドバイも投資対象から外れるのですか?
(牧野)
当分、外さざるを得ないではないですか。またいつ攻撃されるかわからない。今多くの投資家は「これは短期で終わる」と思っています。そう考えた時には、買い時を待っています。
(深田)
しかし、結構長期化するのではないかと見ている人は多いですよね。
(牧野)
そうするとドバイの不動産は、手が出しづらいですよね。一番現場に近いですから。
(深田)
そうなんですよね。だから中東諸国が意外とアメリカ寄りで、イランのことを嫌っています。
(牧野)
イランが周りの国にもみんなミサイルを撃っているではないですか?
(深田)
アメリカに協力しているからですね。
(牧野)
でもアメリカは全然助けてくれてないですよね。きっと日本もそうなのでしょうね。
(深田)
今朝のツイートは、石油の問題は自分たちでホルムズ海峡を解決するか、俺から石油を買えみたいなことを書いていました。
(牧野)
「石油は自分で取ってこい」と言っていましたよね。本当にいい加減な奴らですよね。
(深田)
そうなんですよ。無責任にも程がある。
(牧野)
無責任ですよね。こんなに媚びを売ったのに。
(深田)
そうですよ。100兆円も媚びを売らされました。
(牧野)
そうですよね。高市さんがちょっと踊ったぐらいでは全然ダメですね。日本人のおばあさんが踊ってもあんまり受けないということですかね。
(深田)
そうですね。ちょっと残念なのですけれども現実ですよね。そのドバイの市況だけが悪いのですか?近隣諸国の不動産投資はどうなのでしょうか?
(牧野)
当然みんな一旦ステイ(持ったまま動かない)ですね。当たり前ですけれど、不動産は世の中が平和でないと成り立たないのですよ。
(深田)
全てのビジネス、兵器産業以外はほとんどのビジネスはそうですね。
(牧野)
戦争が一番よくなくて、要は建物が壊れるでしょう。そこで収益を上げている不動産は、建物が壊れて、火が出るともう最悪ですよ。
(深田)
保険は下りるのですか?
(牧野)
戦争の場合は多分下りないですね。
(深田)
えっ!?戦争は免責なのですか?
(牧野)
戦争・天変地異・テロ、この辺は下りません。
(深田)
天変地異には何が入るのですか?
(牧野)
地震、雷、火事、トランプ。
(深田)
地震、雷、火事、トランプ、天変地異ですね。
(牧野)
火災は保険あります。後は地震保険などいろいろありますけれども、戦争保険はめちゃめちゃ高いでしょうね。
(深田)
でもミサイル飛んでくるのは免責なのですね。残念ですね。
(牧野)
そうですね。不動産は、こういう天変地異あるいはテロ、戦争にめちゃくちゃ脆弱なのですね。2001年にニューヨークで同時テロがあったでしょう。あの時僕は、三井不動産という会社でホテル関係をやっていました。今も三井不動産は、ハワイにハレクラニホテルを所有しているのですよ。
(深田)
今も持っているのですか!?
(牧野)
おそらく今も所有していると思います。
(深田)
ハレクラニはハワイでものすごく大人気のホテルで、あれは三井不動産が所有しているのですか?
(牧野)
超高級ホテルですね。僕のいた三井不動産のホテル会社で、経営企画部長をやっていたのですが、ハレクラニは一応直接運営していないものの、人のやり取りをしていたので、ハレクラニホテルのデータとか全部見ることができたのですよ。びっくりしますよ。
(深田)
何ですか?
(牧野)
ニューヨークテロの後、ハレクラニホテルの稼働率が27%ぐらいに下がったのです。
(深田)
え、そんなに落ちるのですか!?
(牧野)
それで、ハレクラニホテルのあるハワイと東京、ハワイとニューヨークでは東京の方が近いのですよ。それなのに、ニューヨークで攻撃を受けたら、ハワイのハレクラニホテルの業績がいきなりガタ落ちになる。
(深田)
なぜですか?そこに何の関係があるのですか?
(牧野)
いや、要は「ハワイなんかに遊びに行っている場合じゃない」とみんな怖がって飛行機にも乗らないです。また、ハワイのワイキキのような一大観光地が狙われるのではないか。そうすると、これはよくコロナの時に言っていた不要不急な外出なのですよ。
(深田)
ああ、なるほど。
(牧野)
瞬間的にガクンと落ちて、これはやばいぞと思ったぐらいです。やはりこういう世の中のある種の災害で、戦争には弱いのだなというのは感じました。
(深田)
今回はどうですか?イラン戦争でハワイのハレクラニに、まだ大丈夫ですか?ミサイル届かないですものね。
(牧野)
ちょっとね、アメリカまで届くミサイルは持ってないと思いますので、大丈夫だと思います。ドバイに話を戻すと、ほとんど不動産投資家が買って出来上がっているマーケットというのは、投資家が、ネガティブな印象を持った瞬間に一旦終わるのです。
(深田)
ああ、なるほど。どうなのですか?今ドバイのホテルの稼働状況とか出ているのですかね?
(牧野)
まだ稼働状況まで具体的にはわからないですけれども、何人か私の知り合いがドバイにいるのですが、もうホテルから1歩も出られない状態です。
(深田)
出られない?なぜですか?
(牧野)
危ないからです。ホテルの中、建物の中は比較的安全なので、皆さんは建物内のジムで体を鍛えたり、プールで泳いだりされているのですけれども、あまり外を歩き回りたくないというので、皆さん籠っています。
レジデンスの中に実際に住んでいる日本人もいるのですけれども、こういった人たちもレジデンスから出られない報告は来ています。
(深田)
そうなのですね。今わざわざドバイに旅行に行く人もいないでしょうね。
(牧野)
ドバイについてどう思いました?ドバイはいい街ですか?
(深田)
いえ、私はまた行きたいとはならないのですけれど、好きな人は好きなのですよね。
(牧野)
僕もあまり行きたくないですね。
(深田)
金ピカが好きな人はいいと思うのですけれど、あまり興味がないのです。
(牧野)
ただ、僕のような不動産屋の人は絶対ドバイに行くべきなのです。
(深田)
そうなのですか?
(牧野)
不動産屋魂をくすぐるのですよ。あんな砂漠で何にもないところに、これだけ自然に逆らってオフィスビルやレジデンスが、この中にたくさん建ちました。すごいという意味では一見の価値があります。
(深田)
そうですよね。地理的には水もないし、何にも取れない、熱いし、いい条件が何にもないところに、大開発してこれでもかという高級なマンションを建て、そこに超高級なショッピングモールをつけて、「金持ち来い来い」と建てたら、こんなに栄えるのだぞという、あれはやはり不動産屋さんとしては学びの場ですよね。
(牧野)
おまけにスキー場もありますからね。
(深田)
スキー場いらないでしょう、砂漠に(笑)。
(牧野)
室内スキー場です。僕が昔いた三井不動産という会社は、昔ららぽーとに、ザウスという屋内イスキー場を作ったのです。
(深田)
どこのららぽーとですか?
(牧野)
船橋のららぽーとです。今はIKEAになっていますが、その前はザウスという巨大な室内スキー場でした。
(深田)
何か失敗しそうですよね。
(牧野)
400億円ぐらいかけて、無惨にも散りました。そのザウスで実現した室内スキー場の小型版がドバイにあるのですよ。
(深田)
それは流行っているのですか?
(牧野)
流行ってないですね。
(深田)
流行らないですよね。
(牧野)
僕も見た時に滑っていたのは3人ぐらいかな?
(深田)
違う意味で滑っていますよね(笑)。
(牧野)
そういう意味では、一度行くとはすごく不動産屋の心をくすぐるところはあるのだけれども、所詮無理をして作っているではないですか。あそこに住みたいと思いますか?
(深田)
いえ、私はあまり思わないですね。あの辺はマネーロンダリングをしている人などは好きなのではないですか。
(牧野)
そうですね。気温が40℃から50℃でしょ。
(深田)
私もね、1年前の夏に行ったのですけれど、もう建物から出ませんでした。歯医者しか行かなかった。
(牧野)
出た瞬間、体中焼けてしまうような暑さなので、そういった意味ではすごく不自然な街なのですよ。
(深田)
そうなのですよね。ショッピングモールもあるのですが、どこにでもある、ディオール、エルメス、グッチ、シャネルが並んでいて、別に日本でも買えますから。
(牧野)
お馴染みのブランドが、並んでいるだけで、しかもお酒が飲めない。
(深田)
お酒飲めないのですか?
(牧野)
基本的に全く飲めません。ホテルの客室では自由に飲めるし、レストランもホテル内だったら飲めるのですけれども、ショッピングモールに行っても全然売っていないし、飲食店でお酒も出ないので、僕の生きる場所ではないなと思いました。
(深田)
不思議なのは、アメックスが使えなくて、しばらくVISAで過ごしました。
(牧野)
そうですか。アメリカ嫌いなのかもしれないですね。
(深田)
かもしれないですね(笑)。
(牧野)
今日4月1日ですから。
(深田)
そうそう、今日はエイプリルフールで、嘘をつき放題ですからね。今回イラン戦争で、大金持ちや投資家が大損をしている。それがドバイだということですか?
(牧野)
そうですね。こういう時代になると、今度は何を考えなければいけないのかと言うと、この前、イランをやる前にベネズエラがありましたよね。今回イランがありましたよね。このままで終わるのですかね?
(深田)
いや、次は北朝鮮。
(牧野)
台湾。
(深田)
台湾に何かしますか?
(牧野)
台湾有事です。トランプさんがベネズエラをやった、イランをやった。これは中国から見れば、気に入らないところはそこを直撃して政権を変えればいいとなります。
(深田)
やっていいのだってなりますよね。しかも今沖縄にある兵器をイランの方の兵器が足りないから、みんな持って行ってしまっています。
(牧野)
佐世保からも米軍が出て行っているのでチャンスですよね。
(深田)
チャンスですね。
(牧野)
日本は非力なので、トランプさんの後ろに隠れているだけだろうから、台湾有事が起こったらどうなのでしょうね?
(深田)
もう取られてしまうのではないですか。助けに行けないですよね。
(牧野)
北朝鮮、台湾は地理的には日本は近いですよね。不動産どうなるでしょうね。
(深田)
ああ、不動産ですね。熊本にミサイル配備されているのですけれど、この辺りは次回、日本の市況について、ぐっと掘り下げていきたいと思いますのでよろしくお願いします。今回はオラガ総研株式会社代表の牧野知弘先生に、イラン戦争でドバイの市況はどうなったのかということについてお話をいただきました。どうもありがとうございました。
(牧野)
ありがとうございました。





