#643【後見人登壇!】「会わずに金だけ奪う」粗製濫造の後見人と士業の生々しすぎる闇を暴露! 仲島幹朗氏(2026.3.31)

(深田)
皆さん、こんにちは。政経プラットフォーム プロデューサーの深田萌絵です。今回は司法書士の仲島幹朗先生にお越しいただきました。仲島先生、よろしくお願いします。

(仲島)
はじめまして。よろしくお願いいたします。

(深田)
最近、成年後見制度を悪用する行政や弁護士、社会福祉課の関係者によって被害に遭ったという方のお話を何件か伺っているのですが、この成年後見制度問題というのは、先生から見てどのような課題を抱えているのか教えていただけないでしょうか。

(仲島)
私は26年この仕事をしていますが、最初は皆さん理想に燃えていたと思います。ただ、制度のことよりも、そこに携わるメンバーに最初からボタンの掛け違いがあったように感じています。というのも、ちょうどバブル崩壊後で、弁護士にしても司法書士にしても本業の仕事量が半分程度に減ってしまった時期だったのです。

(深田)
えっ、士業の仕事が2分の1ですか?

(仲島)
そうです。登記の件数を見れば明らかですが、本当に減っています。一番収入になる取引が減り、実入りも減った。その一方で司法書士の数は倍近くに増えました。弁護士も同じです。制度改革で弁護士が増えて、収入の柱である民事訴訟が減少しました。

そうした状況の中で高齢者問題が浮上し、禁治産・準禁治産制度の名残で、なぜか法律家がそこに入り込んできたわけです。本来、成年後見制度は本人の意思を尊重し、身上を配慮する義務(※1)があるはずなのに、それを担えないプレイヤーが参入してしまった。ここに大きな問題があると思います。
※1)身上配慮義務:民法第858条「成年後見人は、成年被後見人の生活、療養看護及び財産の管理に関する事務を行うに当たっては、成年被後見人の意思を尊重し、かつ、その心身の状態及び生活の状況に配慮しなければならない。」

(深田)
成年後見制度の問題として、本人の意思が尊重されないという点があります。例えばデイサービスをやめたい、施設を出たい、あるいは自分のお金を使いたいという希望があっても、それが認められないケースがあります。本来は本人の意思が尊重される制度のはずなのに、実際はそうなっていないというのが現実ですよね。

(仲島)
現実ですね。制度を作った人も、ここまで歪んだ運用になるとは想定していなかったと思います。つまり、身上配慮ができない人たちが入ってしまいました。私が自著で書いているのも結局そこに尽きます。制度がおかしくなった原因はプレイヤー、担い手の問題なのです。

『成年後見制度はなぜしくじったのか』仲島幹朗著 2023年7月出版:伏流社

単純な話で、司法試験や司法書士試験に高齢者や障害者に関する科目があるのかという話です。民法をどれだけ学んでも、高齢者が何を望んでいるかを探るスキルは身につきません。福祉概論的な科目すらないわけです。司法書士試験も同様で、担保されているのは登記能力だけです。

高齢者の方や障害をお持ちの方と日々接して「何をしてほしい」「自分がこれから生きていくのにどのようにしてほしい」「これだけのお金しかないけれど、どうしてほしい」とか、そういう風に自分の人生をどのようにしてほしいのかというのが切実な問題ですよね。「そういうのを汲み取る能力が彼らにありますか」というところですよね。そもそも大間違いですよ。

(深田)
そうですよね。

(仲島)
私は最初からおかしいと感じていました。司法書士の公益社団法人のメンバーとして十数年関わり、役員も務めましたが、彼らの最大の関心事は「登記で稼げなくなって、どうやって生き残るか」という点でした。

その中で弁護士の領域を取りに行こうという動きがあり、家事代理兼と言って、家庭裁判所審判などの代理権を得たいという思惑があったのです。成年後見に関わり、裁判所と良い関係を築けば、いずれ代理権が得られるだろうとの考え方です。

(深田)
司法書士の団体がそのような活動をしていたということですね。

(仲島)
そういうことです。私は26年前に後見業務を始めたとき、自分には司法書士としてのスキルしかありませんでした。研修としてビデオ視聴や講義がありますが、座学だけで単位がもらえました。認知症や障害についての映像を見て「こういうものか」と理解した気になるだけで、実際に当事者と接する機会はないわけです。

(深田)
確かにそうですよね。

(仲島)
その状態で、ある日突然、裁判所から後見人に選任され、知的障害や精神疾患のある方の財産管理や生活支援を任されます。その当人の望む生活や意向を汲み取る能力が本当にあるのかということです。

(深田)
私も知人に精神障害の方がいますが、症状が進んでコミュニケーションが難しくなっています。子どもの頃から知っているから何とかやり取りできますが、初対面ではかなり厳しいと思います。

(仲島)
そうですよね。だから私は怖くなりました。精神疾患や認知障害のある方の後見人に、準備もなく就くわけですから。しかも家庭裁判所の運用もいい加減で、社団法人の名簿に載っていれば、あいうえお順で仕事が回ってくるのです。

(深田)
名簿順で仕事が来るのですね。

(仲島)
弁護士会も同じです。仕事は自動的に回ってくるので仕事の少ない司法書士や弁護士にとっては、いいお小遣いですよ。報酬は本人の資産から支払われ、1000万円以下なら月2万円といった具合に単純に決まる。そのため、本人の生活よりも自分の報酬を優先し、デイサービスを利用させないばかな法律家もいるのです。本人の生活よりも自分の報酬で、数を抱えれば定期収入になるのです。本当に変な制度です。

(深田)
恐ろしいですね。

(仲島)
だから私は「粗製濫造の後見人」と呼んでいます。わずかな座学で理解した気になり、すぐに現場に出る。その危険性は大きいです。そして一番本人を理解している家族を蔑ろにして、「俺は家庭裁判所に選ばれたのだ」と押さえ付ける。家族が状況を尋ねても「報告義務はない」と突っぱねるのです。

(深田)
えっ、報告義務はないのですか?

(仲島)
ありません。後見人が報告する相手は家庭裁判所であり、年1回の報告だけです。家族への報告義務はありません。家族が情報を得るには、利害関係人として裁判所に「報告書を見せてください」と申請する必要がある。めちゃくちゃ変な制度です。

(深田)
本当にそうですね。

(仲島)
最初は家族後見人が主流だったのですが、そのうちに家族が自分の財産と被後見人の財産をまぜこぜにして悪いことをする人が増えたと家庭裁判所が言い始め、スキルのない弁護士や司法書士にどんどん案件を回すようになってしまいました。今やスキルのない弁護士や司法書士が主流になっているのですよね。

(深田)
今は士業の方が8割、家族後見人が2割程度だと伺っています。

(仲島)
そうです。めちゃくちゃですよね。本来、一番しっかりと面倒を見ているのは家族ですし、すべての家族が財産を奪うわけがないですよ。

(深田)
おっしゃる通りですね。そもそも被後見人の方に大きな財産がないケースも多いです。高齢者であれば将来的に相続する立場でもありますから、後見制度で弁護士などにすべて横取りされるより、実質的な被害は小さい場合もあるのではないかと思います。

(仲島)
実際に制度を利用している方からこのような相談を受けて対応したことがあります。

社団法人に所属している司法書士などは、本人に会いに行かないし、家族が本人のためにしてほしいと頼んでも握りつぶしてしまいます。見事ですよ。

(深田)
えっ、後見人である司法書士や弁護士が被後見人本人に会わないのですか?

(仲島)
最近はうるさくなったので形式的には会っているかもしれませんが、数年前までは会わない人が非常に多かったです。会いもしないのに金だけ取り上げる。つまり実質的に仕事をしないケースもありました。それでも問題にならないという状況があったのです。当時の弁護士の中には「自分たちは財産管理だけをしていればいい」という考えを信念のように持っている人もいました。

(深田)
かなり偏った考え方ですね。

(仲島)
そうです。それは禁治産・準禁治産制度の流れでしょう。ただ、さすがに最近はそうしたケースは減ってきています。

(深田)
高齢者の方や精神障害のある方にとって、ご家族が面会に来てくれたり差し入れをしてくれたり、会話をしてくれることは非常に重要ですよね。

(仲島)
私が関わっている方は、高齢者でも障害のある方は大体皆さん単身なんですよ。家族にしてくれる人がいないので、代わりに私がするのです。つい3日前も夜中2時に連絡があり、3時まで病院に行って対応しました。本来はそれが後見人の仕事です。ところが、これをしない人が多すぎます。

「そいつらは何でお金をもらえるの?」と思いますね。いくら偉そうなこと言っても、司法書士のスキルは登記だけで、それ以上の専門性はないのです。だから私は危機感を持ち、社会福祉士と精神保健福祉士の資格を取ったわけです。

(深田)
そのような経緯で資格を取られたのですね。

(仲島)
そうです。司法書士の知識だけで後見人を務めるのはあまりに世間様に対して申し訳がない。それまで私は精神障害のある方と接したことがないのです。躁状態で高額な買い物を繰り返したり、性的逸脱行動が見られたり、鬱状態では首を吊ろうとするようなケースもあります。

そうした方を司法書士の勉強だけで支援できるはずがありません。だから福祉系の資格を取ったのです。それは実習があるのです。施設に行って100歳を超えた方などと2時間ぐらいお話をする。認知症の高齢者は途中でおしっこを漏らすけれど、気づかない。そういう方と2時間も3時間も話したらどういう状況なのかわかるのですよ。そういう実習を積まない限りだめなのですよ。

精神疾患の方にしても、精神保健福祉士は精神科の病院に行って、実習を積まない限り国家試験受けられないのですよ。単なる座学ではなく実際に高齢者とか精神に障害を持っている方とか身体障害持っている方とか接してから後見人になるのが普通なんですよ。当たり前の世界だと思いますよ。

(深田)
しかし現状では、高齢者や精神病の方の面倒を見る能力が全くない無能力者が後見人になって、預金管理しかできない人が後見人になっている状況もあるわけですよね。しかも、一家の大黒柱に後見人が付けられると、家族の生活費が断たれてしまうケースもあると聞きます。

(仲島)
そのような問題もあります。私の場合は、家庭裁判所と交渉して被後見人の資金を家族に回すなどの対応を行いましたが、それは後見人の力量によります。場合によっては世帯分離や生活保護の活用なども検討すべきです。本来は被後見人だけでなく、家族全体の生活を考える必要があります。

(深田)
しかし現実には、後見人となった弁護士が家族にお金を渡さず、年金や預金も全部自分が独り占めというケースもあると聞きます。こうした場合に、救済策はあるのでしょうか。

(仲島)
救済策ですか…。例えば家族が家庭裁判所に相談しても、書記官などに適当にあしらわれることが多いです。「後見人に任せている」と言われて終わることが多く、親身に対応してもらえないのが現実です。

家庭裁判所もはっきり言って素人集団なんですよ。行くと驚きますが、審判官はすごく若い判事補や、やる気のないおじいさんで、家庭裁判所で情熱をもって、というのはあれドラマの世界だけです。

業務が多すぎて、離婚案件などもその日のうちに処理せざるを得ない状況で、最近は共同親権などでさらに負担が増えています。だから、気の毒な面はあるのです。忙しいので高齢者や障害者に寄り添って勉強をしたことがないと思いますよ。だから素人なのですよ。

典型的なことを挙げると、認知症が進行した被後見人が新聞を読めなくなったので、家庭裁判所から「新聞が読めないから契約をやめろ」と指示があったのです。しかし、その方は毎朝新聞を広げることが当たり前の世界なので、心の安定につながるのですよ。だから新聞を取り上げたらだめなのです。家庭裁判所には生活歴や習慣を理解する視点が欠けています。

(深田)
それを取り上げると余計に呆けてしまいますよね。

(仲島)
そうです。審判官や書記官は馬鹿だからそれが分からないのですよ。いい大学を出て司法試験に通ったのでしょうけれど、基本的なことが欠けているのです。

(深田)
一般社団法人「後見の杜」の宮内康二先生は、この後見制度は、所詮は裁判所と士業の利権構造になっていると指摘されています。

(仲島)
そのように感じてしまいます。本来、最後の拠り所は裁判所ですからね。市民が悩んでいて苦しんでいたら、後見人を何とかしないといけないのに、私の経験では動きませんね。

(深田)
東京都江東区の事例では、首長申立てにより本人の意思と関係なく後見人が付けられ、警察によって連れ去られたケースがありました。このような連れ去りのケースはありますか?

(仲島)
私が直接関わった中では露骨な連れ去りはありませんが、制度を悪用すればできますね。私が所属していた公益社団法人は、目の前にいる高齢者、障害者の方々の生活をなんとかしようというのでなく、自分たちの仕事を確保するためなのか、行政と組もうと一生懸命だったのです。

無料相談会をさせてもらい、何かあったら市町村申し立ての受け皿になるのです。そうすると、後見の仕事をもらえるという癒着構造ができますよね。団体内ではどれだけ行政に入り込めるか、どれだけ案件を獲得できるかばかりで、だから私は馬鹿らしくなって、そこを辞めたのです。表向きはきれいごとを言いますが、登記は減ったけれども「これで食っていける」と余計な所を頑張るのですよね。

さらに、その団体のナンバー2が横領事件を起こしたけれども、きれいに隠して世間に知られていないのです。

(深田)
それは被後見人の財産を横領していたということですか!?

(仲島)
そうです。創設メンバーであり非常に有名な人物です、本来だったら謝罪の記者会見を開いて辞めるのが常識ですが、今も堂々と続けています。今度は未成年後見をやると言って、児童福祉の専門的な訓練を受けたかどうかは分かりませんが、司法書士はそういうことをするのです。怖い世界です。

(深田)
弁護士や社会福祉士、精神保健福祉士などの士業の人が老人施設や老人ホームを回って「後見制度は良いですよ」と営業されていると聞きます。司法書士も行っているのですか?

(仲島)
そうですよ。有料老人ホームとは私も二十何年も付き合いのある施設がいくつもありますが、現場のワーカーさんからも「弁護士がよく営業に来られます」と聞きます。有料老人ホームの入居者は少なくとも1000万円以上の資産を持っていることが多く、報酬も大きいので、一所懸命に営業しているのです。

結果として、粗製乱造で市民を騙しているだけだと思うのですよ。士業は怖いです。全体としても、その制度を見直す段階にではないでしょうか。司法書士にしても、本来の業務は法律で定められていますが、その本業が今後減っていくのは明らかです。AIの発展を考えればなおさらです。

(深田)
そうですよね、登記簿は自分一人でもできてしまいますよね。

(仲島)
その通りです。登記手続きは本来、一般の市民でも簡単にできるように整備されるべきものです。戸籍の管理なども含めてAIで効率化すればよいのに、あえて司法書士を仲介させて手数料を取るのですよ。その背景には、資格制度に構造的な問題があります。司法書士に限らず、多くの士業資格は、一定の公務経験を積んだ人に付与される仕組みになっているのです。

(深田)
官僚の食い扶ちになっているということですか?

(仲島)
例えば行政書士も、公務員として一定期間勤務すると資格が与えられるのです。法務省の職員なども同様で、定年退職すると司法書士の資格をもらえるのです。こうした仕組みがあるため、資格制度そのものが維持されやすくなっている面があります。結果として、本来は不要になりつつある制度も残り続けてしまうのです。

(深田)
つまり、士業の仕事が減少する中で、後見制度などと組み合わせることで新たな仕事を確保する構造になって「スーパー天下り制度」ということですね。

(仲島)
そこまで意図的かどうかは別として、そのような構造に見える部分があります。司法書士の本業である登記業務は、技術の進歩によってなくなる分野です。AIが最も得意とする領域でもあります。偉そうな顔して司法書士と言っていますが、難しい登記などは2%か3%ですよ。

そういう制度を温存するのは、監督官庁が天下り先である資格をなくしたくないからなのですよ。だから本来自分たちのスキルを超えた別分野で、後見制度も未成年後見もそうですよ。自分たちの本業ではなく、スキルもない。国家資格も担保されていない。そういうところにどんどん進出して、市民の皆さんに迷惑をかけるという恐ろしい話です。

(深田)
財産横取りの合法化の問題で、これが行政の天下りになっているとは全く思いませんでした。

(仲島)
本来、制度を適切に運用すべき家庭裁判所も課題があります。裁判官が退官後に弁護士になるケースも多く、弁護士を守ろうとします。訴訟を起こして弁護士と争っても、必ず弁護士勝ちます。そういう変な世界です。

(深田)
ありがとうございました。今回は成年後見制度の課題について、その背景にある天下り構造も含めて、仲島幹朗先生に詳しくご解説いただきました。先生、本日はありがとうございました。

(仲島)
どうもありがとうございました。

おすすめ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です