#634 国際法は死んだ?アメリカ「戦争省」への変貌とトランプの危険すぎる賭けの未来 石濱哲信氏(2026.3.22)

(深田)
皆さん、こんにちは。政経プラットフォーム・プロデューサーの深田萌絵です。今回は、日防隊創立者の石濱哲信先生にお越しいただきました。先生、よろしくお願いいたします。

(石濱)
よろしくお願いします。

(深田)
先生、前回はイラン戦争の宗教的対立の歴史についてお話しいただきました。最初は、ユダヤ教とイスラム教だけの最終戦争思想なのかと思っていたのですが、キリスト教も、アルマゲドンが来た後に救世主が来るからいいのだということで、この3つの宗教がその点で合致しているという驚きの歴史的背景をお話しいただきました。

しかし、すでに現代ですので、現代の国際法から見たイラン戦争を、どのように評価されますか?

(石濱)
もはや、国際法が存在しないことになってしまっていますね。

(深田)
やはり、国際法違反が横行しているということでしょうか?

(石濱)
ですから、なぜ国際法があるのかということです。私たち日本でもそうですし、日常生活でも、泥棒や強盗が自由に入っていたら住みにくく、大変でしょう。そのために法律があり、法の番人があるから、三権分立で成り立っているわけです。しかし、これが「いや、俺には力がある。どんな悪いことをしても、捕まえる者はいないのだから、やりたいようにやる」となってしまっているのです。

(深田)
ヤクザのようなものですね。ヤクザが大きな力を持って、好き放題やっているのがメキシコですものね。

(石濱)
今のアメリカは、それを宣言しているわけです。

(深田)
アメリカは、国際社会に向けて宣言してしまったということですね。

(石濱)
トランプ氏が宣言したのです。日本のニュース番組ではヘグセス氏を「国防長官」と紹介していますよね。しかし、あれは国防長官ではありませんからね。

(深田)
どういうことですか?

(石濱)
戦争長官なのです。

(深田)
最近アメリカ人のツイートを見ていても、戦争省の長官と言っている人がいますよね。

(石濱)
そうですよね。国防総省はなくなったのですよ。

(深田)
もはや、アメリカを守るのではなく、戦争を仕掛けに行っているということですね。

(石濱)
去年の9月6日頃に戦争省という名前に変えたのです。

(深田)
変わったのですか?Department of Defenseではないのですか?

(石濱)
違います。Department of Warに変わったのです。

(深田)
私は知りませんでした。

(石濱)
ですから、ヘグセス氏は、その前に去年の3月ぐらいから来ているのですけれども、とにかく戦争、戦争で進めているのですよ。つまり、アメリカは国を守るのではなく、戦争を仕掛けるのだと戦争省にしたのです。

(深田)
そのように考えると、去年からの一連のトランプ大統領の動き、たとえばベネズエラのマドゥーロ大統領を拘束して連れ去ったのは国際法違反ですよね。メキシコの麻薬カルテルはメキシコ政府と連携しているので、そこは国際法上の問題はないとしても、イラン戦争は、イランに突然ミサイルを打ち込んだわけですから、これも国際法違反ですよね。

(石濱)
完全に国際法違反です。これっぽっちも守るつもりはないです。

(深田)
そうですよね。

(石濱)
ご存知かもしれませんが、インド洋で、イランから3,000キロぐらい離れたところで、イランの最新型の駆逐艦が、アメリカの原子力潜水艦の魚雷で撃沈されたでしょう。私は元海上自衛隊ですが、あれもあってはならないことですよね。

(深田)
国際法上、それはやってはいけないのですね。

(石濱)
宣戦布告して、やるのであればまだ分かりますが、それを宣言していないうちに戦闘はすでに始まってしまったのです。しかも、あの最新型の駆逐艦は、インド海軍から招待されていたのです。インド海軍のお祭りですよね。世界各国から代表の軍艦を集めて、万国旗を掲げる観艦式というセレモニーです。そこに参加する場合には、一切の武器や弾薬を持って行ってはいけないわけです。

(深田)
万国旗を掲げる時は、それが平和の活動だから、攻撃してはいけないというのが国際法上のルールなのですか?

(石濱)
もちろんです。今風に言うと、プロトコール(国際儀礼)ですよね。

(深田)
そうですよね。万国旗を掲げる時というのは、自分たちも武器を乗せてはいけないのだ、ということですね。

(石濱)
弾薬は一切持っていませんね。相手のところに行くわけですから。

(深田)
だから、これもルールなのですよね。自分たちは何も兵器を持っていない、だから万国旗を掲げて平和の式典に行くのだということですね。これを攻撃してはいけないというのは、国際法上の常識、いわばプロトコールということなのですね。

(石濱)
アメリカ海軍も招待されていたのですが、直前になってキャンセルしたのです。それでアメリカは攻撃しているのですよ。

(深田)
アメリカも突然攻撃しているのですか?

(石濱)
いや、違います。アメリカも観艦式には代表的な艦艇を派遣し、国の代表として挨拶するわけです。その式典を、直前にキャンセルして参加しなかった。そのうえで攻撃をしているわけですね。これは本来、国際的にきわめて重要なセレモニーですから、NHKをはじめ日本のメディアは、大々的に取り上げなければいけないのに、軍事評論家も政治評論家も何も言わないのです。

(深田)
アメリカの駆逐艦がインドの式典を直前でキャンセルして、いきなりイランを攻撃したということですか?

(石濱)
式典には世界各国の船が来ていますから、それが終わって帰るところを、スリランカ沖でイランの船が撃沈されたのです。あってはいけないことですね。

(深田)
万国旗を掲げている船に兵器を乗せているのも国際法違反であり、万国旗を掲げた平和の式典の帰りに攻撃するのも国際法違反なのですね。

(石濱)
そうですね。日本で言えば、丸腰の人を後ろから斬りつけたという話でしょうね。

(深田)
一方、イランはイランで、今かなり国際法違反をしているのではないですか?たとえば、ホルムズ海峡に機雷を敷設しています。

(石濱)
あれは、そうではありません。ホルムズ海峡はイランのテリトリーですから、それを戦略的に封鎖しようとしているのです。ホルムズ海峡は国際海峡ですけれども、自分たちの生存権に関わる自衛権ですから、そこで自らの権利として主張しているのです。

その前提として、イランが勝手に行動しているわけではないのです。イランは何もせずに、いきなり攻撃されたのです。その後も、さまざまな場所から攻撃を受けています。バーレーンやUAEの米軍基地から攻撃が飛んできています。イスラエルからは200機の最新鋭戦闘爆撃機が、一気に短時間のうちに数千発のミサイル、あるいは精密爆弾で要衝を爆撃しています。今、1万数千カ所もやられています。沖にいたアメリカ空母からも、トマホークで攻撃されています。

イランがそれ以前に何か攻撃をしていたのかといえば、していないわけですね。それに対して、イランは自国を守らなければいけないが、不意打ちを受けているので、すぐには対応できないのです。

トランプ氏の考えでは、イランは独裁国家なので国民の中に不満を持つ人がたくさんいて、国内で立ち上がる者が出てきて、政権を打倒できるのではないか、そういう見方もあったようです。これは、イランを知らな過ぎるという感じはします。

ホルムズ海峡は、自分たちが守っているエリアになりますから、そこに米海軍の軍隊が入ってきては困るので、当然封鎖するのです。

(深田)
なるほど。あれは国際法上、問題がない行為なのですね。

(石濱)
これは自衛のため、生存権のためには当然のことであって、それを言う前に、なぜそうしたのかという原因を見なければならないのです。最初に、イスラエルとアメリカが騙し討ちのようなかたちで「国際会議では平和にやりましょう」と言っておきながら、その舌の根も乾かないうちに猛烈な攻撃をしたのです。

(深田)
恐いですよね。核は開発していたけれども、「AEA(国際原子力機関)の監視下に入れば、そこまで締め上げることもない」とアメリカとイスラエルから先に言われていて、それに応じたらミサイルが飛んできたということですね。

(石濱)
そうです。ですから、それはまさに先ほど最初にお話ししたように、国際法とは何なのか、ということですね。国際法の下で、国連という組織がありますよね。本当は平和の組織ではないと私は見ていますが、表向きは、そうした国際連合に入っている国同士は、勝手に戦争してはいけないわけですよ。それを勝手にやっているわけですけれども、それを止める方法がないのです。

アメリカ国内にも戦争法というものがあるわけですよね。戦争をするためには、大統領は事前に議会の承認など、いろいろな手続きをしなければいけない。ところが、一切していないのではないでしょうか。トランプ氏は、最初は2、3週間で止まると言っていたのですが、たしか60日程度を超える場合には、議会の承認が必要なのです。

それが違法だったら、直ちにやめて撤収しなければいけないですね。暴力ですから。相手に一方的に損害を与えれば、損害賠償しなければいけませんよね。そういう立場で始めたのですが、なんと議会で、僅差で一応トランプ氏のやっていることは支持されたので「我々はこの戦いを永遠に続けられる」と言い出したのです。

(深田)
その通りですね。トランプ大統領自身も、今回のイラン戦争に関して、この戦争はすぐに終わると言ったり、4、5週間かかると言ったり、続けると言ったり、すぐ終わる、もう勝ったと言ったり、いろいろなことを述べていますよね。

(石濱)
それは、アメリカの国内法による制約なのですね。その制約を解くために、あのような議会があるのですが、日本はその前に、制約が完全になくなった状態ですよね。

(深田)
今、日本は縛りがなくなった状態にあるというのは、どういうことですか?

(石濱)
つまり、高市政権になって、彼らの、高市政権と維新の会を中心にした議会の4分の3ぐらいを取ってしまっていますよね。ですから、自由に通るわけです。ですから、やりたい放題です。

ところが、国際法でも、特に国連安全保障理事会で決められた国連憲章に完全に違反してやっているわけです。それは隠していないのですよ。トランプ大統領も、これからは国際的な条約など、そんなものは意に介さない。

うちにはものすごく素晴らしいパートナーが日本にできた。これからはやりたいようにやる。気に入らない相手が挑んでくるなら受けて立つ。戦争になれば必ず叩き潰す。昨年の10月28日には横須賀でこのように発言しました。高市氏が喜んで跳ね回っていた時の言葉がこれなのです。

(深田)
それを思うと、やはり怖いですよね。国際法を守らない、法律を守らない人も結構いるわけですけれども、その法律という軸があるからこそ、攻撃をされたり、泥棒が入ってきた時に、「法律に違反している」と言って、警察などに救済を求めることができるわけですよね。

アメリカはあえてそれを無視して、もうそんなものはすべて気にしない、無視するぞという姿勢です。逆の立場になった時に、アメリカがいろいろな国から攻撃をされた時に、それを批判する抗弁がなくなると思うのですよ。

(石濱)
抗弁など認めないと言っているわけです。「かかってこい、こちらが叩き潰す」という姿勢なのです。だから、ヘグセス氏も戦争屋と言われているのですけれども、そこに、スティーブン・ミラーというスピーチライターがいるわけです。まだ40歳ですけれども、筋金入りのシオニストで、彼は先祖がポグロムに遭っているのです。

(深田)
ロシアやポーランドで起きたホロコーストですね。

(石濱)
ユダヤ人というだけで、道を歩いているところをいきなり強姦され、裸にされ、切り刻まれて捨てられるという被害がありました。それで逃げてきたのが彼のご先祖です。彼は大学時代から論文でも、正義などというふざけた子ども騙しはやめてくれ、力こそが現実なのだから、自分がやりたいようにやるのは当たり前ではないかと書いています。今、アメリカは世界一強い力を持っているのだから、どんな悪いことをしたって、それを裁く者などいないという考えなのです。

(深田)
現状、本当にそうなのですよね。それが困ったところで、日本も今、自民党と維新でもう4分の3議席で最強になってしまっていて、これに対抗できる勢力もなく、野党はもう完全に力を失っているわけですよね。塀の外から石を投げているぐらいの感じにしかなっていないのです。

(石濱)
痛くも痒くもない状態ですよね。

(深田)
アメリカのためにイランに自衛隊を派遣することになれば、これは参戦になりますから、逆に、イランから突然日本が攻撃されるリスクはあるわけですよね。それはペルシャ湾にいる自衛隊だけが攻撃されるのではなく、日本本土にも及ぶ可能性があるわけです。

(石濱)
それを出撃させる拠点や陣地が対象になりますからね。

(深田)
沖縄がそうですよね。沖縄に何か手を出される理由ができてしまっているわけですよね。

(石濱)
ただ、そこまで向こうには力がないから、できないでしょうけれども、そういうことにはなるでしょう。その前に高市総理に「高市さん、日本は法治国家でしょう。日本の法律をあなたは無視するのですか?」と言わなければいけない。これを我々日本人がまず知らなければいけないのです。

(深田)
本当にその通りですね。今回のサナエトークン事件も、登録をしていない業者が、サナエトークンという総理の名前を使って発行しています。高市総理は関係ないと言っているけれども、高市総理の秘書と関係があったとか、発行会社の合同会社VENUSが高市首相の後援会と同じ住所だとか、いろいろなつながりがあるわけですよね。

しかし、普通にお金を集めればよいわけですよ。それを、なぜトークンを使う必要があったのかと思うのです。そう考えると、政治資金法において、暗号資産は、収支報告書に載せなくてもよいお金なのですよね。

(石濱)
だから卑しいのですよ。隠して集めろというわけですから。しかも、日本の国のために、法律が邪魔して資金を集められないのでそうしているのなら別ですけれども、私腹を肥やすためにやっているような人に、国の総理をやっていてもらっては困るのですよね。

維新の会も、日本を潰すために作られた政党ですからね。そこを言ってしまうとまずいですか。

(深田)
やっていることは、そういうことですよ。

(石濱)
最初に維新の会ができた時に、大阪都構想と、道州制日本自治地区と、はっきり謳っていましたよ。その中身は日本人をみんなそうするために作られたのだということです。それは中国共産党の人民解放軍と連動しているのです。

(深田)
公用語も日本語をやめるとか、そういうことを言っていますものね。

(石濱)
これは自民党の幹部も言っています。

(深田)
今、ネット上の議論は「強い日本がいいのだ、だからイラン戦争に行けばいいのだ」と結構感情的になりがちです。あるいは「中国をやっつけるには、イランを叩くのがいい、ベネズエラ、メキシコを叩けばいい」と、反中国でどんどん国際法違反状態を塗り重ねているのを応援しているような状態です。

しかし、それが自らも国際法違反行為につながっていくという、この意識をやはり国民一人一人がしっかり持つべきです。

(石濱)
やはり、国際法とは何のためにあるのか、国内法もそうですけれども、その法が破られるのを見ておいて知らん顔していたら、いざという時に、その法によって守ってもらえることはなくなるのだ、ということを真剣に考える必要がありますよね。

(深田)
そうですね。国際法は、私たちにはあまり馴染みがないので、いきなり戦争が始まると、戦争とは無法状態だから何をやってもいいのではないかと、やはり思いがちですよね。

(石濱)
よく言われるのですけれども、戦争というのは武器を使った外交なのです。通常の外交は、武器を使わない戦争なのです。相手国がある以上、利害関係は必ずどこかで生じますから、そのために外交というものがあるのです。

相手の文化があまりにもいやらしく薄汚く、到底受け入れがたいものであったので、昔の日本は鎖国で出島政策を取ったわけです。ところが、商売で儲かればよいというグローバリストは、そこに住む人たちや国民のことはどうでもよいのです。

だから多国籍国家でよい、日本という大和民族などどうでもよいという発想です。戦後は、そうした人たちのほうが守られてきたのです。このまま悠長にしていると、財産を奪われ、命まで取られるような世界の中に、今の私たちは置かれているのです。

本来の日本人の価値や、精神を持って世界と仲良くしていこうとする姿勢、これが大和精神です。今のような状況を見過ごして黙っていることはできないはずですよね。今、私たちがすぐにできることは、目の前にいる高市政権をしっかり見張ると同時に、選挙でやりたいことをさせ、それを見過ごしてしまった現実を直視することです。選挙制度にしても、どう考えてもおかしいのです。

(深田)
台湾は、不正選挙が多かったので、その反動で投票箱が透明になり、全部読み上げて、1枚1枚見せるという、完全に透明な選挙になりました。日本も、そういった台湾のよい部分を見習って、私たちの投票所もガラス張り、投票箱も透明、投票箱の中にも外にも監視カメラだらけで、みんなで動画を撮っていいのだと、これぐらい透明な選挙をするべきです。

(石濱)
選挙で選ばれた議員は、特に国会議員は国の権力を握るわけです。我々の生殺与奪を握ります。その国会の選挙で、あのように不透明で、誰が見てもおかしいような結果を前にして、当選した国会議員が自ら、まず今回の選挙はだめだと言わないといけないのですよね。

どうすれば2,000人の党員で、381万票を集められるのですか。そういうところを、はっきり開示すればよいのです。それをそのままにして、当選してそれでよいのだという議員は、心が卑しいですよね。

(深田)
やはり憲法について分かっていないのだなと思います。憲法の前文には「我が国は公正なる選挙で選ばれた国会議員によって運営される」とされているのです。したがって、選挙が公正ではないということは憲法違反なのです。

選挙が公正だったのか、公正ではなかったのかというところの立証は難しいのだけれども、それでも理論上おかしいと言っていかないといけないですよね。

(石濱)
そうですね。あり得ないですね。

(深田)
素晴らしいお話でした。今回は、日防隊創立者・石濱哲信先生に「国際法のことをよく知らないと、私たち日本人も戦争に巻き込まれてしまいますよ」という大事なお話をいただきました。先生、どうもありがとうございました。

(石濱)
ありがとうございました。

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