#621【トランプの真実】資源とAIで世界支配?次は日本を狙う「ジャイアン主義」の正体 大井幸子氏(2026.3.7)
(深田)
皆さん、こんにちは。政経プラットフォーム、プロデューサーの深田萌絵です。今回は、株式会社SAILの大井幸子さんにお越しいただきました。大井さん、よろしくお願いします。
(大井)
よろしくお願いします。
(深田)
前回は、トランプ高市で金融市場が、どうなるのか?!ということころをお話しをいただいたのですけれども、それにしても最近、トランプ大統領があまりにも横暴です。
(大井)
あちこちに行って、人の家の大統領まで連れて、自分の家の庭先で裁くみたいなことやっていますからね。
(深田)
あれを許すのは、どうなのかと思います。最近のベネズエラの件にせよ、イランにせよ、メキシコにせよ、トランプ大統領の狙いは、どこにあるのでしょうか?
(大井)
私は、ベネズエラもイランも石油だと思います。特に石油は、アメリカは自分の国にあるじゃないかと言えば、そうなのです。アメリカは、今石油生産量が世界1位になっているけれども、自分のモノも、人のモノも、全部自分のモノみたいな発想がります。
(深田)
ジャイアン主義ですね。
(大井)
ジャイアン主義ですね。それは何かというと、自分たちにとっての重要資源の価格決定権を持ちたい。要するに、金や銀などの資源の価格はいわゆる先物市場の需給関係で決まるのですけれども、要するに支配をすることで自分たちが価格決定権を握る。
それを目指して、例えばベネズエラのマドゥロ大統領を自分の国へ連れていって、裁判所で「アメリカの司法で裁くぞ!」ということやっているわけです。結局、自分たちの手で押さえて、マドゥロ大統領が亡き後、ベネズエラはどうするのかというと「まぁ、安定してやってくれたまえ!」みたいな感じです。自分たちが国を乗っ取り、自分の気に入る政権を作ることまではしない。要するに、レジームチェンジまではやらない、ただ利権を自分たちが取って「利益共同体を作ろうよ!」という考えです。
だからマドゥロ大統領もそうだし、メキシコもお隣さんじゃないですか。余計なことでバタバタするなと、自分の言うこと聞かせるというよりも、利害関係を自分たちが調整できるように抑えていくということですね。イランもそうだと思うのです。
(深田)
そうですよね。
(大井)
今イランは、ものすごい艦隊がイラン近海にいて、ジェラルド・フォードとエイブラハム・リンカーンというものすごい米軍の空母打撃軍が来ていて、写真で見ると兵器がすごいのです。あと10日以内か1週間以内かで攻撃するのかどうか、もしイランの攻撃が始まったらイスラエルも報復するだろうということで「ホルムズ海峡は閉鎖になるかもしれない。大変だ!」とニュースが出ています。
ホルムズ海峡を閉鎖すると、世界中の人が経済的に大変なことになるわけです。特に日本は、大変な目にあうわけですよね。トランプさんはそこまではしないで、圧力をかけ続け、イランのレジームチェンジよりも、イランの資源ですね。イランは原油もありますが、銅などいろいろな重要な鉱物資源があるのですよね。そういうものを抑えに行く。それが “ドンロー主義”ではないかと思うのです。戦争や軍事力で問題解決できるとは、トランプ大統領も考えていないわけです。
(深田)
やはり、資源の戦いなのでしょうね。トランプ大統領が、一番念頭に置いているのは、ロシア・中国で、ロシアが敵だと言うわけではないのですがアメリカはロシア・中国をずっと敵対視しています。
彼はアメリカ国内でデジタル法定通貨を禁止にして、ステーブルコインを推したわけじゃないですか。これは、BRICS連合の動き、これからデジタル法定通貨作るのではないかと見ているのですよね。資源国家だから裏付け資産が莫大に大きいですよ。そうなるとドルが弱くなる。このプレッシャーの中で、BRICSに対抗するために自分たちも資源を抑える。通貨覇権戦争の中で、資源を取りに行っているのかなと思います。
(大井)
私もその通りだと思います。あらゆる資源、原油も金も取引する時の決済通貨はドルなのです。今、おっしゃったように資源の価格決定権をアメリカが軍事力を使ってでも抑えるということは、結局、決済通貨であるドルの力をを最大限に強める。ステーブルになろうが何だろうが米ドルはBRICSの追随を許さない。
通貨の覇権を守ることが最大の目的で、その前段階として実物資産の需給バランスや価格決定権をコントロールすることが重要です。イランの近海にものごい勢いでアメリカが空母打撃群を出しているだけで、原油価格が上昇します。戦争をしなくても原油価格が上がるから、する必要がなくなってしまう。
(深田)
確かに、そうですよね。これまでOPECが話し合いで原油価格を下げたりとか上げたりとか、減産増産で価格の支配力を見せてきたわけです。そういう自分達の力の及ばないところで、石油の価格が決定しないように、覆そうという姿が確かに見えますね。
(大井)
なぜそうなるのかというと、やはりその先にAI革命があると思うのです。今アメリカがAI革命を一生懸命やって、データセンターをたくさん建てて、もの凄い投資をしているのですけれども、データセンターのデータ処理で電力を要するのに最もエネルギーが必要なのです。
だから原油や天然ガスが必要で、半導体で使ういろいろなレアアースも必要なのです。AI革命をとにかく自分達が独占して、絶対的優位性でこの領域で黄金時代を作るとトランプが決めています。その前段階として、自然のエネルギーや資源など、あらゆるものの利権を支配するというのがあって、そのために軍でも何でも使い、マドゥロ拉致のようなことをやっているのではないかと思います。
(深田)
かなり迷惑な話ですよね。
(大井)
迷惑ですが、それによって戦争が無くなるのかどうかですよね。
(深田)
無くなるというよりも、逆に日本はアメリカから「君たち(日本)は憲法を改正して戦いたまえ」と押されている様子が伺えるのですよね。高市総理も領土問題では、中国が台湾に手を出したら、自衛隊を送り込むぐらいの反応で、中国から「主権侵害だから撤回しろ」と言われても「いや、絶対撤回しません」と言っています。そのわりには、竹島のことはどうでもいいようです。
(大井)
一貫性がないですね。アメリカにとって日本は駒のひとつですから「ちょっと中国に行って、どついてこい」という感じで使われているのかしれないのです。日本はそれだけの交渉能力がないと見られているので「ホルムズ海峡を止めると、あんたのところは石油無いでしょう。困るでしょう」とか言われて、弱みがあるわけす。だから弱みを作らないように自衛したり、エネルギーも自分でライフラインを確保するぐらい努力しておけばよかったのです。
(深田)
それが全くできていない。
(大井)
全く出来ておらず、ここまで来てしまった。それは、過去のことだからしょうがないけれど、これからどうするのかということですね。
(深田)
そうなのです。トランプ大統領は、今、資源国の弱い国で資源を持っている国を狙い撃ちにしているわけじゃないですか。
(大井)
狙い撃ちにしてますね。
(深田)
もしかしたら日本もその中のひとつかもしれなくて、今、開発がなかなか進まない尖閣周辺の第七鉱区を取りに来るのではないか。日本と中国を争わせて、第七鉱区を抑えに来るということをアメリカは以前から戦略的に考えているので、今はそのタイミングに差し掛かっているのではないでしょうか。
(大井)
タイミングを見ているのでしょうね。ドンロー主義ですからね。どんどん攻めていくような状況です。日本は、赤澤経産大臣の80兆円の中からアラスカの原油を日米で開発しましょうとお金を使ってしまうじゃないですか。なぜ、自分の海域のところで、自分達で開発できるものにお金を使わないのかと思うのですよ。
(深田)
そうです。しかし、それは絶対やらない。
(大井)
出来ないのでしょうね。
(深田)
我が国はなぜか自分達のためのことは絶対にやらない。アメリカのためのことは何でもやる。ここから、どうやって脱却するのかということです。
(大井)
ドンロー主義と戦う高市政権になってくれたら良いのですけれども、戦うどころか、うまくディールに持っていけるのかというところもわからないですね。
(深田)
そうですよね。ところで、若い頃の高市さんとお知り合いだったということですけれど。
(大井)
はい。でも、もう40年ぐらい前ですから。1987年に、高市さんと私とワシントンDCで一緒に過ごした時期がありました。
(深田)
それは、どういう経緯で一緒に過ごしたのですか?
(大井)
私がワシントンのジョンズ・ホプキンス大学のSAIS(School of Advanced International Studies 高等国際問題研究大学院)に行っていて、高市さんはたまたまその時期にワシントンでパット・シュローダーという民主党下院議員のところで働いていてワシントンにいたのです。
(深田)
Congressional fellowですね。
(大井)
はい。その時に、高市さんが松下政経塾を卒業して来られて、その松下政経塾の方が私のいた大学院に一緒にいて、その人は私と入れ替わりで卒業をして、桜美林大学の教授になられたのです。その人が帰る前に「大井さん、今度高市さんという女の子が来るから、アメリカも初めてで一人だから、是非仲良くしてね」みたいなことを言われました。「分かりました」ということで仲良くしましたけれども、なかなか面白かったですよ。
(深田)
やはり面白い方なのですか。
(大井)
面白いですよ。最初から「私は宰相になるんだ」と言われていました。
(深田)
最初から、自分は総理になる。
(大井)
まだ選挙も出てない時ですよ。初めてアメリカに来て、日本に戻られて選挙に出馬するそのもっと前ですから。
(深田)
その時から、自分は総理になると決めていた。すごいですね。
(大井)
そうです。もう決めて、この道一筋みたいな感じです。
(深田)
総理になるためだけにアメリカに来ました。
(大井)
そう、すごい決心がはっきりした方です。
(深田)
すごいですね。それは二十何歳ですか?
(大井)
大学出て、松下政経塾でた後、24、25歳じゃないですか。
(深田)
首相になって、どうするのだと仰ってましたか?
(大井)
そこまでは分からないけれど。首相になりたい。
(深田)
首相になりたかっただけですかね。
(大井)
当時は英国首相のマーガレット・サッチャーさんの全盛期でしたから、ああいう形の強いリーダーシップを目指されたのではないですか。それで、今おっしゃったように、何をどうするのかというと、彼女なりのビジョンがあって、日本をこういう風に導きたいというのはあったのでしょう。当時のサッチャー首相は、イギリスの経済が疲弊して、失業が大変だったり、労働争議があったり、それを立て直して、フォークランド戦争にも勝って、昔の大英帝国ではないけれど、栄光を取り戻して、強い経済、強い英国になるという、そのイメージはあると思うのですよね。
(深田)
ただ、やっていることは、今までの自民党と全く同じです。
(大井)
そこは難しいですね。行動を見ていると、だんだんそういうふうになってきているので、ドンロー主義と戦えるのかどうかというところですよね。
(深田)
チャンスをものにするタイプではありますよね。
(大井)
私は、そう思いますね。もの凄い、鼻が効くというのですか?ここで突っ込んで、こうチャンスをつかむぜ!みたいな感覚というのは、やはり政治家には必要ではないですか。ここで腹を決めてドン!と行くとか、そういうのはあると思いますよ。
(深田)
そうですよね。野生の勘のようなところはありますよね。
(大井)
直感の強さとか、そういうところがないと政治家は普通の職業と違うので難しいですよね。
(深田)
そうですよね。勝負勘は凄いですよね。
(大井)
勝負勘がないと、出来ないですよね。
(深田)
ただ、高市さんが勝負したいことは、彼女が個人的にやりたいことであって、国民全体がどうなるのかという部分は弱いと思うのです。「日本列島を強く豊かに」とは言っていますけれど、私たちの所得どうなるのかとか、老後の生活どうなるのか?とか、そういう国民がどうなるのかという人の姿は彼女のビジョンにはないですよね。
(大井)
そうですね。彼女自身は、普通の庶民の家庭の出身じゃないですか。今までの2世議員のように看板、地盤、お金があって出てきたような人ではないから、苦労はあるので、一般庶民の老後がどうなるのかとか、このまま税金が上がっていったら暮らしていけないのではないかとか、そういう不安は、肌感覚で分かっていると思うのです。ただ、それをどういうふうに政策に乗せるのか、乗せるところまでは、彼女は今まで議員立法もやってきたから、それは凄くスキルがあってできるのです。ただ首相になると、全然別世界に行ってしまうので、そこですよね。
(深田)
そうなのですよね。でも、彼女は以前からずっと、社会保障を続けるためには、増税が必要なのだということをブログに書いています。
(大井)
あっ、そうなんですね。
(深田)
それをどこかの雑誌に書かれてしまったのですよね。だから、「減税は、私の悲願でもありました」というあの言葉を取り出して、悲願ということは何十年も考えてきたのですよね?では、高市さんが千本以上コラムをあげているブログを振り返ると、ずっと増税を願っているのですよ。移民を推進して、増税をやりましょう!ということがずっと書かれていて、減税が悲願どころか増税の方が悲願じゃないのですか。そうということを書かれたら、そうしたら高市さんの自分のブログを丸ごと削除したのです。
(大井)
首相になると、そういうことがままならないですね。
(深田)
そうですよね。議員時代ずっと増税を推進していたのに「減税は悲願です」と言って、結構調子がいいところは、やはり野生の勘で「今は減税と言った方がうけるんだ」という勘所は良いのだけれども、政治家として自分の中で一本筋が感じられません。
(大井)
貫けない何かがあるのですかね。その辺は、見えていないので、国民がちゃんと減税してもらうように支えないといけないかもしれないですね。
(深田)
そうなのですよ。だから消費税減税もどうなるのだろう?立ち消えになるのかもしれません。減税を2年して、減税の財源を確保するのに、ここから増税ですを言ってしまうのか。
(大井)
それが一番嫌ですね。
深田)
(大井)
きちんとこの辺りも、国民が見ていかないとダメですね。
(深田)
トランプ大統領にせよ、高市総理にせよ、やいはり国民がしっかりとその動向を見ていかないといけないですね。
(大井)
そうですね。
(深田)
でも、高市さんは、チャーミングで魅力的で、勝負どころのある、勘がある面白い人ですか。
(大井)
面白い人ですね。これからその能力が発揮できるかどうかですよね。
(深田)
ということで、今回は株式会社SAILの代表 大井幸子さんにお越しいただきました。先生、どうもありがとうございました。
(大井)
ありがとうございました。





