#616 禁断の非核三原則の見直し?田村秀男が語る核抑止力の真実!日本の核持ち込みは是か非か? 田村秀男氏(2026.3.2)

(深田)
みなさん、こんにちは。政経プラットフォームプロデューサーの深田萌恵です。今回は、産経新聞特別編集委員の田村秀男先生にお越しいただきました。先生、よろしくお願いいたします。

(田村)
よろしくお願いいたします。

(深田)
昨年末頃から、首相官邸で非核三原則の見直しをしているとのリーク記事が出て、インターネット上でも大きな議論を呼んでいます。この問題は、今後どのように展開していくとお考えでしょうか?

(田村)
あれは、スタッフの人がオフレコで喋ったのを朝日新聞かどこかがオフレコ破りをして、漏れたということなのでしょう。しかし、非核三原則の見直しは当たり前ではないですか。それが何で問題なのかなと私は思いました。実際、高市首相がその後の衆議院解散総選挙に打って出て大勝したわけです。リークというよりも意図的に喋ったのは事実ですね。選挙の時に高市さんは「国論を二分するその点を敢えて取り上げて、私は挑戦しました」と言ったのです。

(深田)
それはずるくないですか?国民に信を問うのであれば、解散選挙をする前に内容を詳しく説明してほしいと思いますね。

(田村)
確かに、国論を二分するテーマと言いながら、非核三原則の具体的な見直しの内容は、選挙戦で公にしていないです。それに、野党も全然そこに食いついていないのですよね。

(深田)
今回の選挙のずるいところは、公明党の斉藤代表か立憲民主党の野田代表なのかという地獄の選択ですよね。

(田村)
あれはまずかったね。あれはアホやね。国民を馬鹿にしているのでしょう。何ですか、あの立憲民主党は。創価学会系の公明党と組んでそれで中道とは何事か。当然、中道とはどんな意味なのというのも、みんなは理解できないから、いわゆる野合とか談合とか言われてもこれは仕方がない。本当に、この人たちは頭がお粗末だなと思う。あの野田佳彦という人も考え方がおかしいというか、レベルがあまりにも低すぎはしませんか。とにかく、あのようなことをしたのでボロ負けするのです。

(深田)
木端微塵になって、なくなりましたものね。

(田村)
一方、高市さんは「特に国論を二分した大きなテーマに私は取り組みました」と堂々としている。その中の一つの柱がこの非核三原則です。核を「持たず、作らず、持ち込ませず」ということですね。だけどその見直しで「持たず、作らず」というのは非常に難しいのです。なぜかというと、原子力基本法の平和利用原則というのがあるのです。これは日本が原子力発電を導入した時に決めている国の基本政策です。ここまで来ると大幅な変更になるので、非核三原則の中で、唯一変えられそうなのは「持ち込ませず」です。要するに「持ってもいい」ということです。この点については立憲民主党も公明党も考えがよろよろしている。

(深田)
今までは「見直しはありえない」と言い続けてきましたよね。

(田村)
今後は高市さんが選挙に圧勝の勢いで、持ち込みを許す方向に持っていくのではないか。それでどこから持ち込むのかというと、アメリカですね。

(深田)
またそこで何兆円とお金をむしり取られるということですかね?

(田村)
お金の問題よりも、中国や北朝鮮に対して、いわゆる抑止力を持つという意味では、非常に少ないお金で、多くの成果が見込めるという極めてコストパフォーマンスがいい話で、私は合理的だと思いますね。

「持ち込みを許す」と言っただけで、その核はどこにあるのかがわからない。要するにアメリカの原潜であったり、あるいはF-35戦闘機にも核搭載ミサイルを積める。日本はF-35をアメリカから買っているので、同じシステムで核を積み込めるわけで、いざという時の抑止にはなる。日本には核がありそうだが、どこにあるのか分からないようにする。ただ、核のボタンはアメリカが持つのですね。

(深田)
そういうことになりますよね。

(田村)
だから、日米の安全保障体制の中ではある意味非常に理想的なのです。

(深田)
しかし、それでは日本が完全にアメリカの駒になってしまいます。

(田村)
まあ、そこはあります。ただ中国の習近平総書記の最近のやり方を考えると、やはり抑止力がなければまずい状態で、ロシアのプーチンも北の方から何をしでかすかわからない。それから北朝鮮の金正恩です。やっこさんは、とにかく核が自分の大好きなおもちゃなので、いつぶっ放すかわからない状況で威張っているではないですか。

こうなると、日本はいざという時にはやはり「こちらも何かできるぞ、本当にあるぞ」という考え方に立つのは当然です。だから持ち込むことを可能にするための非核三原則の見直しに、私は反対をしない。

(深田)
最近、国連の安保理で、中国が「日本が主権を侵害してきた」ということを議題に挙げています。

(田村)
何でも言いたい放題ですね。しかし、軍拡主義ではなく、これはアメリカの持ち込みを許すというだけの話です。

(深田)
我々はアメリカの言うことを聞いているだけなのだということですね。

(田村)
アメリカの核の抑止力は、核保有の現状を考えると、ほとんど核は戦略核の長距離なのですよね。「グリーンランドは俺のものだ」と言っているのはゴールデン・ドーム(※1)構想からきている。ロシアや中国が飛んでくる長距離の戦略核ミサイルがグリーンランドの上空を通る時にそこで撃ち落とすという発想です。
※1)ゴールデン・ドーム:米国本土に向けて発射されたミサイルを地上と宇宙から迎撃する次世代ミサイル防衛システム。

アメリカは自分たちの本土防衛を考える場合には、長距離ミサイル対策が必要なのです。抑止になるのは長距離で「じゃあやってやるぞ、俺たちは報復するぞ」というわけです。中距離の核はあまりほとんど持っていないのです。

短距離のミサイルについては、日本列島周辺に配置して、いつでもどこかからでも攻撃できると思わせる体制はできるわけですよ。これは日本にとっても今の局面では非常に重要なことになる。だから、私は「これはなるほどな」と納得できる議論がこれから進むのではないかと思いますね。一番の問題はやはり中国の脅威ですから。

(深田)
仮に日本が核を持ったとして、中国と日本で核を撃ち合った時、数はどっちが勝るのでしょうね?

(田村)
勝者はいないわね。

(深田)
共に滅ぶということですね。

(田村)
その通りです。だからこれが抑止力を持っていないと、降参と言うしかないでしょう。

(深田)
アメリカが、日本と中国をけしかけて両国に核ミサイル発射させ、共に滅亡させることはないですか?そしてその後に、日本と中国を乗っ取り、日本中にトランプタワーを建てるとか、ないですかね(笑)。

(田村)
まあ、悪魔のシナリオだ。核の廃墟の上にトランプタワーが立つというのは、いくらなんでもそれはないでしょう。

(深田)
何十年後に、トランプジュニアジュニアのような人が出てきて、トランプタワーだらけになる。これはどうですかね?

(田村)
今の状態を見ればわかるでしょう。ウクライナでも、全て核の均衡によって、核の撃ち合いにはなっていないですね。ただ核を持たないウクライナは悲惨なことになっているというのも事実でしょう。

中国の王毅外相が日本に「お前ら何言っているのだ。台湾は俺のものだ。お前ら何でそれが有事だと言うのだ」「日本は軍国主義をやっている」と威張って言っている。あれを見ると、やはり核を持たない国は、徹底的に舐められてしまうということですね。

(深田)
それで、中国は、台湾を「取る、取る」と言いながら、なぜさっさと取らないのですかね?

(田村)
今年は取るつもりでしょう。

(田村)
習近平より3歳年上の張又侠という軍の制服組トップを、何とかの容疑で今拘束したでしょう。あれを見ると「もう俺が命令を言えば福建の辺りからすぐに出動もできる」ということで態勢は整えたのだよね。台湾側の中では、中国と一緒になろうという、特に国民党系の大きな勢力は「台湾が少なくとも政治的に一国二制度で行きましょう」と進めている。こちらは、比較的平和的な手段、非軍事手段でできるかもしれない。しかし二番目はやはり軍事的選択で封鎖してしまう。

(深田)
でも経済的には、事実上台湾と中国はかなり融合が進んでいます。

(田村)
あのヤクザ勢力であなたがよく言う青幋だね。それもあり得るかもしれない。昔からよく言われているのだよね。台湾と本土の間は、李登輝さんの時代でもそうだったのだから。要するに、血は水よりも濃いのです。

以前、台湾の人に聞いたらやはりそうだった。日本あるいは日本人だけが「こうあってほしい」という願望の言葉ばかり言っている。実際は現実が早く進んでしまう可能性があるよね。TSMCも鴻海(ホンハイ)もみんな中国に工場があります。

(深田)
そうですよね。

(田村)
だから、習近平は硬軟両様で認知戦を仕掛けて、攻めて来る。それを加速させようとしているわけですね。2027年は習近平が共産党総書記の3期目に入るでしょう。これを狙っているわけです。それを正当化するにはやはり台湾しかない。時計の針がどんどん最後に向かって進んでいるように僕は見ていますね。

(深田)
沖縄の方が危なくないですか?

(田村)
だから、一緒なのだよ。台湾有事は、すなわち尖閣・沖縄の有事でもあるのですね。よく言われるのは、第一列島線です。中国で言う第一列島線は、台湾は向こう(中国)側で、日本やアメリカの第一列島線では、台湾はこちら(日本)側でしょう。台湾は扇の要になるので、中国側に行ってしまうと全部狂ってしまう。

(深田)
しかし、何か裏で通じているのではないかなと思うのですよね。台湾が人民解放軍の通信機器と同じ機器でやり取りし合っているのに、我々が下手に介入して「助けてあげるよ」というつもりで行ったら、もう自分たちが寝首をかかれてしまいます。

(田村)
アメリカもある意味疑心暗鬼だからね。アメリカは台北の郊外にAIT(米国在台湾協会)というアメリカの事実上の大使館があるのだけど、国民党軍の基地を監視するためにためのレーダー設備を持っているのです。

(深田)
ああ、そういうことなのですか。

(田村)
そうです。だからアメリカは中国と台湾が通じていると思っているのだよ。だからアメリカの最新兵器を台湾には出さない。

(深田)
そうですよね。アメリカが疑っているのに日本がそこに首を突っ込もうとしているのですね。

(田村)
ただ、第一列島線防衛というところでは、日米には共通の利害です。より切実なる危機にさらされるのは、日本の方です。アメリカはグアム以降に下がっていれば、つまり第二列島線の後ろに控えていれば、別にどうということはない。

(深田)
そうなんですよね。いずれにせよ日本が最前線になるのですね。

(田村)
だから、せめて抑止力は持たなければいけない。僕は核の持ち込みは大賛成だよね。ここまで中国に舐められて馬鹿にされて、トヨタも他の企業も言われるがままに、最新設備を向こうへ持っていくでしょう。それで「中国から撤退します」と言った自動車メーカーにはレアアースがいかないのです。

こんなような状況に甘んじているのです。これはもう一事が万事で、これからものすごく増えるでしょう。完全に日本を威圧してしまおうということです。日本は独立国ですよ。しかしアメリカには従属して、中国にも従属している。

(深田)
そうなんですよ。ご主人様が二人いて困った状態です。

(田村)
もうそうなるとこれ、日本国家の体をなさないですね。

(深田)
だから、もっと早く産業を守るというところからやっていき、後付けで何かミサイルだけ設置しても遅いのではないのかなと思います。

(田村)
高市さんは中国に対して大戦略をきちんと考えなければいけない。

(深田)
手ぶら投票で中国人でも投票できるような選挙システムでは、日本人のための政治はなかなか難しいのではないでしょうか。

(田村)
やはり日本人としての自覚を持つ。高市さんのサイドは暦を凝視して確かなる戦略で、的確にアジェンダを練っていくとおっしゃっている。なるほど、これもその通りです。暦を凝視する。つまり2026年に何があり、2027年には何がある。参議院選挙が2028年7月でしょう。今はそれに備えて、的確な手を打たなければいけない。着々とやらなければいけないですね。

その点において、僕は高市さんの体制を基本的に支持しますね。ただし個別には、これまでの流れに全部押されて、どうにもならんというのはまずいですよ。特に一番守らなければいけないのは、日本の産業成長のための投資と言うけれど、それを精緻に計算して、財政はこのように投入してどうだとか、アメリカとはこうして交渉するというぐらいの精密なプログラムを作らなければいけない。それがのっけから潰れそうになっている。

(深田)
そうですよね。やはり産業政策に関しては、全く杜撰で何のリターンもない。成長もできません。

(田村)
本当に霞が関官僚には本当に失望だね。

(深田)
やはり日本人が投票して日本人のための戦略を練っていくということが大事ということが思います。今回は、産経新聞特別編集委員の田村秀男先生に非核三原則の見直しと日本の安全保障についてお話を伺いました。先生、ありがとうございました。

(田村)
ありがとうございました。

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