#587 おばあちゃんを返して!江東区長も黙認?組織的・合法的高齢者連れ去りの恐怖 武田和子さんの孫 直子さん(仮名) 武田直子(2026.2.1)
(深田)
皆さん、こんにちは。政経プラットフォーム・プロデューサーの深田萌絵です。今回は、江東区高齢者連れ去り事件の被害者である武田和子さんのお孫さんの武田直子さんにお越しいただきました。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
(武田)
よろしくお願いいたします。
(深田)
先日、成年後見制度について「後見制度と家族の会」の会長である石井靖子さんからお話を伺いました。その中で江東区にお住まいの武田和子さんが、社会福祉協議会の関係者やデイサービス、区役所の職員らによって連れ去られたと聞いています。一体何が起きていたのでしょうか?
(武田)
いろいろな出来事がありましたが、一言で言うと、社協の職員がおばあちゃんの預金通帳を持っていってしまったのです。
(深田)
それは、おばあさまの通帳ですか?
(武田)
はい。その後、おばあちゃんが通帳を返してほしいと求めたら、おばあちゃんが連れ去られました。
(深田)
通帳の返却を求めたら、今度はおばあさまが連れ去られてしまったのでしょうか?
(武田)
はい、その通りです。
(深田)
えっ!?その経緯をもう少し詳しく教えてください。
(武田)
当時、入っていた介護事業者の動きに、少し不審な点がありました。
(深田)
不審な動きというのは、具体的にどのようなことだったのでしょうか?
(武田)
それまで私は、夜間に安否確認や食事を届けることが多く、昼間におばあちゃんの家を訪れることはありませんでした。ところが、たまたま私が年次休暇を取り、平日の昼間におばあちゃんの家を訪れた時、介護事業者の方と鉢合わせになったのです。
その時、業者の方から「私たちがいる間は外に出てほしい」「おばあちゃんのことは一人にしてほしい」と言われ、さらに「何曜日の何時から何分までは家に入らないで」と具体的な時間指定までされました。
(深田)
ご自身のおばあさまなのに、介護事業者から言われたのですね?
(武田)
はい、ケアマネージャーから言われました。
(深田)
その時点で、何かおかしいと感じられましたか?家の中から物がなくなっているなど、何か異変はありましたか?
(武田)
まず「一人にしてほしい」と言われたこと自体に違和感を覚えました。なぜなら、介護事業者の人たちが行っていたのは、身体介護というよりも家政婦に近い作業だったからです。室内を掃除したり、食器が溜まっていれば洗ってくれたり、買い物代行としてスーパーに行き、ご飯のパックを購入してくるといった内容でした。だから、私たちが家にいても、邪魔にならないんですよ。
(深田)
そうですよね。
(武田)
それなのに、なぜおばあちゃんを一人にしなければならないのか、何か見られては困ることをしているのではないかと疑問がまず浮かびました。
(深田)
その疑問が直子さんの中に生じたということですね?
(武田)
はい。そのため、ケアマネージャーさんと改めてきちんと話し合う必要があると考え「話し合いの場を設けてほしい」とこちらからお願いしました。すると「社会福祉協議会の担当者も同席します」と言われ、こちらとしても特に異論はありませんでしたので、その形で話し合いが行われました。
当日は私と母、おばあちゃんに加え、ケアマネージャーさんと社会福祉協議会の担当者が集まりました。その場でもさらにおかしいと感じることがありました。おばあちゃんは以前から施設に入ることを強く嫌がっていたのですが、ケアマネージャーさんが「施設に入るべきだ」「入ることになる」と強く主張してくるのです。
おばあちゃんが嫌だと明確に意思表示しているにもかかわらず、その意向はほとんど聞き入れられませんでした。また、おばあちゃんは耳がかなり遠いので「一番性能の良い補聴器を作りたい」と話したところ、それもケアマネージャーさんから制止されました。
(深田)
補聴器をつけるなと言うのですか?
(武田)
そうなんです。それも「何で?」と強い疑問を感じました。さまざまなやり取りをしましたが、結局は「施設に入るべきだ」という主張が繰り返されるばかりでした。そして、その二人が帰り際に、社会福祉協議会の女性の担当者が「通帳は私が預かっていますから」と言われました。その時は、私たちは「えっ、何の話?」という状態でした。
(深田)
その社会福祉協議会の人が「おばあさまの通帳は自分が持っている」と言い残して帰ったということですね?
(武田)
そうなんです。
(深田)
えっ、どういうことですか?
(武田)
私たちもお金のことノータッチだったので「一体どういう話なのか」と戸惑いました。それから、ケアマネージャーさんが帰り際に「この家の鍵は、ガスメーター横のボックスに入れてあります。暗証番号を設定しています」と説明されたのです。それを聞いて『えっ!?』と驚きました。
(深田)
暗証番号を知っていれば、誰でも家に入れる状態だったということですか?
(武田)
はい、その通りです。
(深田)
怖いですね。
(武田)
『いつの間に、いろいろな人が勝手に出入りできる状態になっていたのだろう?』と感じました。
(深田)
では、武田和子さんの家の鍵は取り上げられ、不動産業者などが使用するような鍵ボックスに入れられていたということでしょうか?
(武田)
後になって、別の看護師さんから「暗証番号は『良い老後』で、数字では4165だよ」と教えられました。ただ、私たちは鍵を持っていなくても特に不便は感じていませんでした。インターホンを鳴らせばおばあちゃんが出てくるので、鍵がなくても問題ないと思っていたのです。
しかし、その後の様子を見ていると、弁当業者をはじめ本当にいろいろな人が、断りもなく鍵を開けて家の中に入ってくるのです。
(深田)
弁当業者までが、勝手に出入りしていたのですか!?
(武田)
そうなんです。
(深田)
それやばいじゃないですか!
(武田)
そうなんです。こんなことをする介護事業者には大きな問題があると感じ、業者を変えるか、少なくともケアマネージャーの担当を変えなければならないと考えました。そこで、どこに苦情を申し立てればよいのか調べたところ「地域包括支援センター」という別の組織が窓口であることが分かり、そちらに行きました。
ところが、そこでも違和感のある対応を受けました。「ケアマネージャーの変更はできません。ただし条件があり、おばあちゃんを施設に入れるか、あるいは私自身が和子さんのケアマネージャーになるのであれば、変更は可能です」と言われたのです。その人は男性で、その組織の中でも責任ある立場の人でした。
(深田)
なぜ、皆さんそれほどケアマネージャーになりたがるのでしょうか?
(武田)
私も不思議に思いました。「担当を変えてほしい」とお願いしただけなのに、そのように言われたのです。
(深田)
自分が担当になりたいということですね。
(武田)
はい。なぜそこまで強く希望されるのか疑問に感じました。
(深田)
その後、おばあさまは戻ってこられて、通帳の保管場所については、何と話されていましたか?
(武田)
おばあちゃんは「通帳は引き出しに入れていた」と話していました。ただし、それは社会福祉協議会の書類にサインをする前の話で「その後、いつの間にかなくなっていた」と言っていました。
当初は、どのような契約をして通帳がなくなったのかも分からなかったため、消費生活センターに電話で相談しました。すると「江東区社会福祉協議会の上部組織である東京都社会福祉協議会に連絡してください」と案内され、私が直接電話をしました。
そこで「それは『日常生活支援業務契約』を結んでいるはずです。その契約がなければ、通帳を預かることはありません」と説明されました。しかし「それであれば契約書があるはずだが、家中を探しても見当たらない」と伝えると「そのようなことはあり得ない」と言われました。
ところが、その2、3日後、おばあちゃんの家でいつも目にしているカゴの中や本棚のあたりに、契約書と利用明細書が差し込まれていたのです。
(深田)
突然、契約書が現れたのですか?
(武田)
はい、その通りです。
(深田)
それまで、どれだけ探しても契約書が見つからなかったのに、消費生活センターに相談し「契約書が存在しないのはおかしい」という話をしたら、突然契約書が出てきたわけですね。その時点では「良い老後」という暗証番号で、誰でも家に入れる状態が続いていたということですか?
(武田)
そうなんです。その後、その契約書を確認していたところ「これはサービスと言いながら、実際には費用がかかっているよね。ほら、ここを見て」と家族で話になり「こんなにお金を取られている」と知ったのです。
(深田)
97,500円が引き出されているのにご本人は知らない、あるいは10万円が引き出されているけれども、ご本人は受け取っていないということですか?
(武田)
はい。その書類を見ると、3週間ごとに社会福祉協議会の担当者が10万円を引き出している記録がありました。そこでおばあちゃんに「そんなにお金を使った覚えはあるの?10万円をもらったの?」と聞いたら「10万円なんてもらったことがない」と言うのです。それを聞いて、これはいよいよ深刻な問題だと感じました。
(深田)
ご利用者にお届けするという名目で、5万円や10万円が定期的に引き出されている形跡があります。しかし、そのお金をおばあさまご本人は受け取っていないということですね?
(武田)
はい。本人は一切受け取っていないと話しています。おばあちゃんがお金を使うのは、民間の介護事業者のヘルパーさんが来た時の買い物代行だけでのはずです。スーパーに行ってもらう、その買い物代行の費用のみです。レシートが袋に入ったまま台所に置かれていたので、計算してみたら多くても3万円、安い時には2万円ほどしか使っていませんでした。
それにもかかわらず、3週間ごとに10万円が引き出され、実際の支出は多くても3万円に過ぎないわけですから、差額の7万円がどこへ行ったのか分かりません。その説明を求めるため、まず社会福祉協議会に行きました。
(深田)
その結果はどうだったのでしょうか?お金は返ってきたのですか?
(武田)
いいえ。お金については「そこまでの責任は負えない」と言われました。
(深田)
それほどの責任は負えないと言いながら、通帳は預かっているのですか?
(武田)
そうですよね。
(深田)
社会福祉協議会が通帳を管理している立場なのですよね?
(武田)
はい。それにもかかわらず「本人から希望された金額を聞いて引き出し、手渡すまでが自分の仕事であり、その後は関係ない」と言われました。
(深田)
しかし、ご本人は受け取っていないのですよね?
(武田)
本人は受け取っていないと言っています。
(深田)
それにもかかわらず「自分たちには責任がない」という説明だったのですね。「お金はどうなっているのですか」「通帳を返してください」と言わなかったのでしょうか?
(武田)
何度か伝えています。何回目かのやり取りの時には、おばあちゃんがその担当者に「通帳を返してほしい」と、私の目の前で言いました。ところが、担当者は私に対して「まだ本人の真意が見えないのでお返しできません」と言うのです。
(深田)
隣におばあさまがいて、代わりに言ってあげている状況だったわけですね。
(武田)
いえ、おばあちゃん本人が言っているのです。本人が言っているのに「それは本人の真意ではない」と判断されてしまいました。
(深田)
ちょっと意味が分からないです。その後はどうなったのでしょうか?
(武田)
結局、解約書を提出しました。すると、その直後に、後見人の一歩手前にあたる保佐人という制度があるのですが、その手続きが始まり、受理されたという通知が、社会福祉協議会にファックスで届きました。
(深田)
これまでのお話を整理します。
福祉サービスを依頼し、武田和子さんのところにはデイケアのサービスが入っていた。しかし、その関係者がどうやら勝手にお金を使っているようだった。実際に通帳からお金が引き出されているのに、そのお金がどこへ行ったのかは一切説明がない。そこで、サービスを解約したいと伝えたところ、保佐人の手続きが始まっていると言われた。さらに、その手続きを依頼したのが江東区の区長だったということですか?
それで江東区長に会いに行かれたのですよね?
(武田)
はい。区長とはその数日後にお会いできて、握手もしてくれました。
(深田)
お一人で会いに行かれたのですか?
(武田)
いいえ。おばあちゃんもまだ自宅にいて、おばあちゃんと私と母の3人で行き「どうにかしてください」とお願いしました。
(深田)
3人で行かれて「福祉サービスを頼んだ結果、勝手にお金を使われている。解約したいので対応してほしい」とお願いされたのですね。
(武田)
はい。保佐人についても「私たちは最後まで看取る覚悟があるので不要です」と伝えました。すると区長は「まだ全部の書類に目を通せていなくて、ごめんね」と言って、握手をしてくれました。そこで、取り下げてくれるのだろうと思ったのですが、その後はまったく動きがありませんでした。
(深田)
そこから音沙汰なしで、何の連絡もなかったのですか?
(武田)
はい、ありませんでした。
(深田)
江東区の区長は、高齢者の預金通帳から勝手にお金が引き出されているという被害の訴えを、ご本人から聞いていたにもかかわらず、その後ずっと放置しているということになりますね。
(武田)
結果としては、そういうことになります。
(深田)
その後、おばあさまはどちらへ行かれたのでしょうか?
(武田)
その後、警察が入ってきて、気づいたらおばあちゃんはいなくなっていました。警察に尋ねると「区の措置なので警察は関係ない」と言われました。その後、区の担当者とも話しましたが「保護しましたので、居場所も期間も理由もお答えできません」という同じセリフを、何度も繰り返し言われました。
(深田)
警察が武田和子さんを連れ去っていった瞬間、和子さんはお一人だったのですか?
(武田)
いいえ。私と母が一緒にいました。
(深田)
えっ、一緒にいたのですか?
(武田)
はい。なぜなら、社協のお金の件がおかしいと指摘したあたりから、おばあちゃんが「何か私は狙われている」と言い始めたのです。
(深田)
「自分は狙われている」とおっしゃっていたということですね。本当に驚くべきお話をお聞きしました。江東区でデイサービスを受けているうちに、いつの間にか預金通帳がなくなり、さらに通帳から勝手にお金が引き出されていた。そして「通帳を返してほしい」と、おばあちゃんご本人が求めたところ、その数日後に社協や警察が来て、おばあちゃんを連れ去ってしまったということなのですね。
(武田)
はい。
(深田)
これは非常に恐ろしい話です。ここから先は、おばあちゃんをどのように取り戻そうとしたのか、そしてなぜ帰ってこないのかという点を、さらに詳しく掘り下げていきたいと思います。続きは後編で伺います。
本日は、江東区高齢者連れ去り事件の被害者である武田和子さんのお孫さんである武田直子さんにお越しいただきました。武田さん、本日はありがとうございました。
(武田)
ありがとうございました。





