#473 被害総額約400兆円!米社会を破壊した麻薬フェンタニルまん延の原因は製薬会社だった!?鈴木傾城氏

(深田)
皆さんこんにちは。政経プラットフォームプロデューサーの深田萌絵です。

今回は作家の鈴木傾城さんにお越しいただきました。鈴木さんよろしくお願いします。

(鈴木)
よろしくお願いします。

(深田)
闇界隈を語らせたらこの人の右に出るものはいないと言われている鈴木傾城さんです。最近アメリカで問題になっているフェンタニルですが、日本でもゾンビみたいな人が出現しているとか、新宿のトー横辺りでフェンタニルが流行っているという噂があります。そのあたりを教えていただきたいです。

(鈴木)
多分それは誤解だと思います。

(深田)
誤解ですか?

(鈴木)
誤解です。フェンタニルはおそらく日本に入ってきていないし、入ってきても流行らないと思います。

(深田)
その理由は何でしょうか?

(鈴木)
元々、フェンタニルは鎮痛剤です。しかも強力な痛み止めです。なぜアメリカで流行ったのかと言うと、アメリカはものすごく医療費が高いのです。虫歯を抜いただけで15万円、盲腸を手術したら300万円と結構高いのです。

保険に入っていても、保険会社が理由をつけて保険を支払わないことが多いので、アメリカ人はなかなか医者に行かない。クリニックで痛み止めをもらって、それで我慢する人が多いのです。その痛み止めの一種で、オピオイドという薬が、10~20年ぐらい前からたくさん出てきました。

(深田)
オピオイドは麻薬成分ではないのですか?

(鈴木)
そうです。オピオイドという名前はオピウムから来ています。オピウムとはアヘンのことで、芥子から作った化合物です。そのアヘンをさらに精製したのがヘロインで、精製の方法を変えると、モルヒネができます。オピウム、モルヒネ、もっと強い鎮痛剤としてオピオイドができたのですね。ところが過剰処方されたために依存する人が続出して、オピオイド中毒が社会問題になったのです。

(深田)
元々はそれ医薬品として使われていたからですか?

(鈴木)
そうです。たくさん市中に出回って、ひどいことになってしまった。これをなんとか止めようとするのだけれど、止めたら医療費が高いので、今度はなんとかしてこの薬を手に入れようとして、違法にストリートで買うようになった。それがオピオイド社会問題なのですね。

違法なのでより強くした方が売れるわけですよ。「こっちの方がもっと強いぜ」ということで、オピオイドをもっと強くしたのがフェンタニルです。そのフェンタニルをもっと強くしたものも出てきました。ほんの少しでも過剰摂取すると死ぬほどです。

(深田)
一瞬で死ぬのですか?

(鈴木)
一瞬で死ぬぐらいすごいです。

(深田)
致死量はミリグラムレベルですよね。

(鈴木)
ほんの、1、2粒ぐらいのものなのですが、これに混ぜ物をして売っているのです。そういう事情で、オピオイドをさらに強くしたフェンタニルが、アメリカで流行っているのですが、日本は医療がしっかりしているので、痛かったら病院に行けばいいのですよね。

病院はきちんと治療して薬をくれます。歯も治療してくれるし、盲腸も数万円で治療してくれる。そういう状況なので、日本は痛み止め系の薬はなかなか流行らない。したがって、フェンタニルは多分日本にはそれほど入ってこないし、流行らないと考えています。

(深田)
フェンタニルに嵌る人は、元々病院から鎮痛剤を処方されていたということなのですね。確か、フランスの作家フランソワーズ・サガンも、交通事故の後、痛み止めにモルヒネを使用して、モルヒネ中毒になりましたよね。

(鈴木)
マイケル・ジャクソンもそうですね。背中の痛みを取るためにオピオイド系の薬などをたくさん飲んでいて、それで亡くなりました。痛み止めなので、気持ちよくなりたいというものではないのです。

(深田)
そうですね、痛みを何とかしたいと思って使用するのですね。

(鈴木)
快感を得たいとかそういう系統ではない。マリファナ系ではないのです。

(深田)
マリファナは快感があるのですか?

(鈴木)
あれは、ぼうっとして気持ちよくなり、多幸感が出てきます。しかし、フェンタニルはそういうものではなく、かくっとなり意識がなくなる感じです。

(深田)
意識がなくなって何が面白いのですか?

(鈴木)
面白くないけれども依存性があるから、1回やってしまうとどんどん嵌っていきます。

(深田)
えー、恐ろしいです。私は生理になっても『絶対、製薬会社に金を儲けさせてなるものか』と思って鎮痛剤を飲みません。それで、毎月痛みを耐えていると、快感を覚え始めています。

(鈴木)
それはきちんと薬を飲んでください。

(深田)
いえ、製薬会社に負けたくないのです。

(鈴木)
そういう考え方もあるかもしれないですね。今もこのような痛みを簡単に消す薬が大量に出ています。アメリカは医療費があまりにも高いので、払えないから自分でなんとかしようとして罠に落ちていく事例がたくさんあるのです。

(深田)
それはなにか怖いですね。アメリカならではの社会構造ですよね。

(鈴木)
そうですね。少し前に、ユナイテッドヘルスという大手医療保険の会長が射殺されました。

(深田)
なぜですか?怖いです。

(鈴木)
これ大きな事件になりました。なぜ射殺されたのかと言うと、ユナイテッドヘルスは医療保険の大手なのですが、患者が盲腸の手術費用を保険で払いたいと申し込んだのに、あれこれ理由をつけて払わないのですよ。

あなたは申請の時にいくつか条件を書いたから、この条件では合わないなど何かにつけて保険の支払いを拒否するのです。それで恨み辛みがどんどん溜まって、この医療保険の会社は阿漕だと言う理由で会長が射殺されたのです。

(深田)
確かに保険会社はあくどいですからね。

(鈴木)
あくどい代表として捉えられて、撃たれて殺されました。それぐらい保険が厳しいのです。厳しいというよりも払わないのですから。下手に交通事故を起こして病院行ったら、自分の怪我が治るかどうかよりも、治療費が払えるのかどうか、そちらの方が心配になります。

(深田)
確かに怖いですよね。

(鈴木)
1000万とか2000万を請求されるので、保険が出なかったらもう終わりです。病院に行けないのです。

(深田)
でも、病院はずっと予約が埋まっていて、予約が全然取れないですよ。

(鈴木)
それは日本ですか?

(深田)
いえ、アメリカです。

(鈴木)
なるほど。ただ貧困層にすれば、病院にはとても行けないという状況になってきているので、違法の鎮痛剤がどんどん出てくるわけですよ。それがフェンタニルでオピオイドを強力にした薬なのです。

病院に行けなかったら、本当に薬で治すしかないと、みんな思うわけですよ。それで罠に落ちていくのがアメリカの現状で、その薬の代表がフェンタニルなのです。それを考えると、日本は全然状況が違うので、入ってこないのではないかと思います

(深田)
最近、沖縄でゾンビ化している若者がいて『ゾンビたばこ』のようなものが出ていますが、あれは何なのですか?

(鈴木)
あれは『エトミデート』という危険ドラッグの一種で、フェンタニルとは違うものです。これはたばこのリキッドに含まれています。そのたばこはどこで作られているかと言うと、中国の深圳です。深圳が今、電子タバコの製造量、販売量が最も多いのです。電子タバコの中に入れるリキッドの中にエトミデートを入れると効くというので、若者の間で広がっています。そちらは広がる可能性はあります。

(深田)
大阪の西成区などで、ゾンビ化している人の動画が出回っているのですが、あれはどうなのですか?

(鈴木)
あいりん地区(西成区)は結構複雑なところで、一番流行っているのは『シャブ』と言われている覚醒剤です。危険ドラッグもあれば、いろいろなドラックがあるのですが、フェンタニルはまだないと思います。

(深田)
覚醒剤はこうはならないのですか?

(鈴木)
覚醒剤が切れて手に入らなくて、脱力状態になっている時に、ゾンビのようになっている人はいるかもしれません。

(深田)
フェンタニルはゾンビのようになるのですか?

(鈴木)
フェンタニルは一瞬で脳のスイッチが切れるので、うまく立てないとか、うまく歩けないという感じになり、それこそゾンビ状態になってしまうが、覚醒剤が切れた時とは種類が違う感じです。

(深田)
違うのですか?なにか複雑ですね。

(鈴木)
そうですね。だから日本にフェンタニルが来るかどうかと言われたら、おそらくですがそれほど来ないし、多分あまり手を出さないのではないかと思います。トー横の子はハードドラックには行かないのですよ。

(深田)
健康志向ですか?

(鈴木)
健康志向です。市販薬で止まっています。

(深田)
ハードドラックに行かずに、市販薬で留まるのには何か理由があるのですか?

(鈴木)
価格が高いということと、彼女たちもあそこまで行くと引き返せないということがあるのです。こちらの本のタイトルに『圧倒的「病み垢」女子』と書いたのですが、この子も覚醒剤は使用したくないと言っています。市販薬であれば自分の意思で止められます。

『圧倒的「病み垢」女子』四汐舎、2025年8月

(深田)
なにも市販薬をやらなくていいのではないですか?なぜ市販薬をたくさん飲みたいのですか?

(鈴木)
これは希死念慮があります。希死念慮というのは『死にたい、死にたい』という気持ちです。子供の頃からずっと親にも愛されていなくて、死にたいという気持ちがずっとあるのです。

そうなると死の予行演習という感じで、リストカットをしたり、オーバードーズ(薬の過剰摂取)をしたりするわけですよね。「病み垢」という、いろいろな人たちが集まって、どういうふうに死ぬかとか、どういう薬を飲むかかという話をする場があるのだけれど、そこで情報を得ています。しかし、ハードドラックをやっている人とは、少し違うのですよね。

(深田)
よくわかりません。何が違うのですか?

(鈴木)
ハードドラッグをやっている人は、もう本当に最後まで行きつく、廃人になってもいいような本当に薬に命を賭けている人です。こちら(病み垢)は死にたいという気持ちが強い人なのですよ。

(深田)
ハードドラッグをやっている人は、死にたいわけではないのですか?

(鈴木)
薬をやりたいのです。『病み垢」の人は死にたいのです。

(深田)
でも薬をたくさん飲んでも死にませんよね。

(鈴木)
死にません。死なないから死の予行演習なのですよ。

(深田)
なるほど。そういうことなのですね。私は、中学生の時に、自殺マニュアルという本が流行っていました。発禁本になると聞いて、すぐに買いました。

(鈴木)
自殺をしたかったのですか?

(深田)
何でしょう?万が一のことがあったら死なないといけないと思って、一応、本を買って読んでみたのです。それを読んだ時は『これは死なないな』と思いました。人間は簡単に死なないのです。

(鈴木)
死なないです。

(深田)
飛び降り自殺は下がコンクリートで9階以上でないと死ねないと書いてありました。ところが、奈良は3階とか4階以上の建物がほとんどなく、だいたい地面が草とか土です(笑)。

睡眠薬で死ぬのも600錠とか900錠ぐらい飲まなくてはいけないですよね。それだけ飲んだら、多分お腹いっぱいになって飲み続けられないですよ。リストカットは絶対怖いし、鉄道への飛び込みなどいろいろな事が書いてありました。

ある日、母親が来て「鉄道に飛び込んで死んだら、遺族が損害賠償で鉄道会社に3000万とか4000万払わないといけないのよ。首吊り自殺したら家が汚れて、二度と家が売れなくなる。飛び降り自殺をする時に下の人巻き込んで死んだら、遺族から1億円とか賠償請求されるのよ」と言われて、気をつけないといけないなと思いました。

(鈴木)
死ぬのも大変です。

(深田)
死ぬのも大変だなと思って、やはり死んではだめだ、死んだらお金がかかるのだと思いました。

(鈴木)
下手に死んだら、賠償金を取られますからね。

(深田)
死に方を間違って下手に死んだらお金かかり、迷惑かかるので、真面目に一生懸命働いて生きるしかないと思いました。

(鈴木)
それでこういう番組をするのですね(笑)。

(深田)
そうです(笑)。

(鈴木)
ドラックに惹かれる人は昔からいたのですが、これからもどんどん酷くなってくるかもしれません。

(深田)
ドラッグをやる人は、お酒とかセックスでは気持ちよくなれないのですか?

(鈴木)
また違うのですよね。

(深田)
違う領域なのですね。皆さんはドラッグに手は出さないでください。世の中に不満がある時は、お酒だけでとどめましょう。

今回は、闇の作家鈴木傾城さんにドラッグ問題についてお話をいただきました。どうもありがとうございました。

(鈴木)
どうもありがとうございました。

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