今こそ増反! 水田を活用すれば日本は経済成長できる! さとうみつろう氏 #374

【目次】
(深田)
皆さん、こんにちは。政経プラットフォーム、プロデューサーの深田萌絵です。今回は、作家のさとうみつろうさんにお越しいただきました。よろしくお願いします。
(6月22日配信「GHQが神社破壊計画を推進?日本奴隷化計画の真相とは?」の続き)
(さとう)
萌絵さんが言った通り、本当に水田はインフラ産業です。僕、5年前に「みんな畑しようぜ!」と言って耕作放棄地の活用を始め、畑は簡単にできたのですよ。しかし、水田は水門や水など、地域との兼合いがあるので、「水田しようぜ」とは言えないのです。棚田を作ってきた歴史などもありますし。ですから、あれは本当にインフラ産業です。
(深田)
そうですね。簡単にはできないのです。
農家さんが水田をやめると水がダメになるのですよね。田んぼが涵養の役割を果たしていて、雨が少しずつ地下に染みて地下の水脈ができていくのですよ。日本が他国に比べて水が豊かなのは、田んぼのおかげでもあるのです。これを全部外国の人に任せたら、この水資源はどうなってしまうのか。農家さんが道や水路を作ってきた部分を、本当に大企業がやってくれるのかという懸念があります。
(さとう)
やらないと思います。
(深田)
そうですよね。このような農家さんがやってきてくれたことを税金で賄おうとすると、今度は国土交通省が出てきて整備することになり、余計に税金がかかってしまうことになるわけです。そう思うと、農家さんがいることがどれだけありがたいことなのかと思って、私も水田を借りました。「減反政策に反対!」とやっていたのですが、これだけでは足りないと思い、勝手に増反政策をしています。
(さとう)
減反は、そこにしか目が行かないけれども、増反は良いですね。
(深田)
もう、この国が良くなるのを待っていられないのです。農地は、1反1万円で借りられるので、とりあえず2反借りました。
(さとう)
僕たちも、2反2畝で無肥料無農薬栽培をしているのですが、初年度は調子良くても、翌年からは伸び悩むのですよ。
(深田)
おそらく無肥料がとても難しいのですよね。農家さんともお話をしたのですが、「自然栽培でやりたい、無農薬でやりたい」と言ったら、「無農薬はいいよ」と言われました。「無農薬でも肥料を使えば7~8俵取れるけれど、自然栽培だと3~4俵になって、ものすごくお米の値段が高くなってしまうよ」と言われたのです。
なので、先ほどのお話しも、初年度は以前の農家さんが使っていた肥料の力が残っているけれど、2年目はそれが無くなったので収穫量が減ったと思うのですよ。ですから、そこは選択で、自然栽培という付加価値をつけて販売していくのか、とりあえず無農薬だから玄米のまま食べても害はないという健康路線にするのかですね。私は、後者にしました。
(さとう)
2反増反したのですね。みんな増反して欲しいです。
(深田)
「増反政策」良いでしょう?この「勝手に増反政策」を広めたいと思っているのです。
(さとう)
僕も「増反」という言葉を使って良いですか?すごい格好良いですよね。
(深田)
使ってください。
(さとう)
僕は「セカイムラ」というのをやっていて全国にあるのですが、その人たちで「米部」を立ち上げ、農家さんと消費者を直接繋ぐ、「Consumer to Consumer(CtoC)」ならぬ「米 to Customer(CtoC)」をやっています。
最近YouTuberのヒカルさんが、JAや集荷業者と呼ばれる人たちではなく、自分が買ってお客さんに流すよと言ったのですが、やはり間に入る形ですよね。そうではなくて、米と消費者を直接繋ぐために、僕たちは各県で「畑に手伝いに来てほしい」という農家さんをまず募集して、「畑を手伝いたい」という人たちと繋いでいます。今はC to Cでやっていますが、最終的にはC=Cにしたいのですよ。みんなが米農家になってほしいです。
(深田)
私は、増税に対する最大のアンチテーゼとは、物々交換をすることだと思っているのですよ。
(さとう)
確かに、増税に対する一番の対抗策ですね。
ただ、地域通貨には法的な問題があるようです。僕は「ルンル」という地域通貨を作って、それを運用している中で聞いたのですが、例えば1500円で売れるものを1500ルンルで売っていると、消費税を免れるための売買行為と見做されて国税が来るらしいのです。なので、横須賀辺りだったと思いますが、地域通貨を使っている人たちは、例えばパンを売らずにパンの耳を売るそうです。要するに、普段は捨てるものを地域通貨で交換するのですね。
だから、物々交換は間に地域通貨を入れなければ良いかもしれないです。消費してないということで。
(深田)
お金は使わずに、例えばジャガイモと米を交換ですね。それでも「本当に等価交換だったのですか?」と言われそうです(笑)
話は戻りますが、田んぼを作ったので、次はそこに「勝手(に作る)神社」を作ります。
(さとう)
良いですね。神社本庁に関係ない神社ですね。
(深田)
そうです。鳥居を建てて「増反神社」と入れて、絵馬を飾る掲示板みたいなのを作って、そこの絵馬に「減反政策を進める政治家に祟りがありますように」とみんなで書きます(笑)
(さとう)
そこまで書くのですか(笑)
何県でやるのですか?
(深田)
愛知県の田原市です。本を書く時に取材したら、そこの農家さんと仲良くなって、その方が「見ているよ。やろうよ。」と言ってくださったのです。
(さとう)
僕たちがやっている米部も、農家さんたちは手伝いに来てほしいから登録しているのではなく、水田や米農家の現状を伝えたくて登録してくださっているのです。
(深田)
私、取材に行きたいです。
(さとう)
ぜひ来てください。
やはり直接繋がるのが一番良くて、ロシアの話になりますが、「ダーチャ」という制度があって、今でもモスクワ市民の6割が畑を持っているのですよ。
ロシア語で「与える=ダーチ」というのですが、「ダーチャ=与えたもの」という意味です。国が郊外に土地を与えたわけですよ。都市部の人たちが、週末郊外に行って、畑をして帰ってくるということで、食料自給率の真の意味において世界一なのです。
一般的な食料自給率の1位はカナダです。カナダはスーパー農家さんがいて、ヘリコプターやドローンを使って1人で1万t作ったりします。それに対してロシアは、1人ずつが10kg自分のものを作っているので、本当の意味での食料自給率とはこれだと思うのですよ。
週末にダーチャに行って、土に触れてリフレッシュして帰ってきて、都市での平日の過ごし方も生産効率が上がります。そのうち、そこに小屋を建てたくなって自分で建てる。そうすると、自分で家も建てられて、自分で畑もできるので、もし国家というものが今いきなりなくなっても、彼らは生きていけるのです。
このダーチャという制度をやるにあたって、一番良い国を見つけたのですよ。
(続きは動画をご覧ください)