#297 消費税の恐怖! 国家と中流層を破壊する衝撃の実態  大西つねき氏×深田萌絵

(深田)
皆さん、こんにちは。政経プラットフォーム、ITビジネスアナリストの深田萌絵です。今回は無所属連合の共同代表、大西つねきさんにお越しいただきました。大西さん、よろしくお願いします。
大西さんは、金融機関ご出身で、為替のトレーダーを10年やってらっしゃったのですね。
(大西)
そうです。80年代から90年代にかけてですね。
(深田)
その時代を通じて、消費税がない時代とある時代で何か変わりましたか?
(大西)
消費税はそもそもありえない税金です。付加価値じゃないですか。人間は付加価値を生み出して生きているのに、そこに税金をかけるということは、もう「人間生きるな税」と一緒ですよ。動くと金を取るぞ、という話ですよね。
(深田)
ずっと日本人は生産性が低いと言っているけれど、税金で持っていかれていますよね。
(大西)
日本人の生産性は、間違いなく世界一高いのですよ。輸入より輸出の方が大きいということは、消費より生産の方が大きいから世界一の黒字を稼いでいるのです。
いわゆるアメリカのホワイトカラーが「生産性が高い」と言っているのは、ただ単にドル建てのサラリーを比べているだけです。世界一の借金を持っている国が、借金して金を使いたい放題使って給料だけもらって結局働いていないから、世界一の赤字になっているのですよ。生産性が世界一低いのは間違いなくアメリカで、世界一高いのは日本なのです。
そして、国としては黒字で33年間ずっと稼いでいるのだけど、一般の労働者のところに行かないのは、結局一部の株主が持っていっているからです。例えば財務省が出している法人企業統計を見れば、この30年の間に、全く給料を払わずに内部留保だけ700兆円くらい積み上げていると明確に出ています。その間になけなしの給料の中から消費税が上がって、法人税が下がっているのですよ。当然、法人税が低ければ低いほど利益を溜め込みやすいですからね。利益にかかる法人税が下がるわけだから、高かったら給料として払おうかという気になるのだけど全然そうなっていないのです。
(深田)
そうですよね。それなのに内部留保に税金かけようという訳が分からないことをやっていますものね。
(大西)
内部留保に税金をかけられるかというと難しいでしょうが、そこを吐き出させる政策はしないといけないですね。
いずれにしても消費税は何がいけないかというと、やはり付加価値税なので、10%かけるとその分消費を削りますよね。消費を削ると活動が低下するので、人生の時間がどんどん過ぎてしまいます。これ以上の国家的な損失はないですよ。
国家予算とは何かというと、「人の時間」と「労力」と「国にある資源」です。リアルなものが国家予算で、金はただの数字でしかないから、借金を膨らませればいくらでも作れるわけですね。その金がない、しかも借金をしないで金がないと言っているのですが、そうじゃなくてリソースは余っていますよ。だって失業率は0%ではないのだから、「働けていない人たちの時間」と「労力」という本物の国家予算は余っているのです。
国際決済通貨のドルも国家予算です。勝手には作れませんから。これも世界一持っているのですよ。予算が余っているのに結局使っていない状況で、しかも消費税をかけて国民の活動を縛っている。国家経営が全く分かっていないですね。
(深田)
わざとやっているということはありませんか?
(大西)
ありますね。どういうことかというと、85年のプラザ合意とは、円高にして日本の黒字を減らす政策だったのですよ。当時、中曽根首相が一人100ドルの外国製品を買おうと呼びかけまでして、それを減らそうとしたのです。内需拡大をさんざん言われました。バブルの時だけ少しやったのですが、バブル崩壊してから結局また円高不況になった時に、円高なのにさらにコストカットして無理やり海外に売ろうとしました。そこから33年間、世界一の黒字を稼いでしまった分は外貨で貯まっているので、国内では使えないから海外に投資しますよね。それを米国債という形で運用していると、アメリカからすると最初は日本人の黒字を減らそうとしていたのだけど、減らすどころか円高になっているのに自分たちの身を削ってコストカットして、稼いだものは全部貸してくれるわけですよ。ということは、別にこのままでいいのではないか、という話になりますよね。
(深田)
その視点はありませんでした。そういうことですか。
(大西)
日本の経済の頭を押さえておいて、とにかく消費税をかける。全然まともな経済対策をさせない。金利はいつまでたっても上がらないですよね。ゼロやマイナスのまま何十年もきています。
逆にアメリカは、いくら借金をしても好き放題借りているから金利が上がる傾向なので、金利差が生まれますよね。それに釣られて日本人は投資家から何からみんな日本円を売って米国債を買って儲けようとすると、みんな貸してくれるわけですよ、それを。しかも、この数年新型NISAや税制優遇、老後2000万貯金がないとダメだとか言われて、個人金融資産もそっちに行ってしまっていると、これもうこのままでいいやと思っていたとしても不思議ではないですよね。
頭を抑えることによって、日本経済を冷え込ませることによって得しているのは、借りている方だという言い方もできますよね。
(深田)
日本人は、借りている方が立場が弱いと勘違いしている人が多いのですが、お金は借りている方が立場が強いのですよね。
(大西)
日本対アメリカで言うと明らかに向こうの方が強いじゃないですか。しかも腕っ節が強いから、ジャイアンに金貸したら終わりじゃないですか。スネ夫やのび太では返して貰えないですよね。

(続きは動画をご覧ください)

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