#282 日本は単なるミツグ君!トランプ高関税にUSスチール投資で日本は大打撃? 田村秀男氏 (2025/04/02)
【目次】
00:00 1. オープニング
00:39 2. 完全にトランプの言いなり
03:53 3. 喜ばせて関税逃れを期待
07:40 4. 土産だけ取られ見返りゼロ
12:24 5. 踏んだり蹴ったりの結果
16:23 6. 安保もあてにはできない
(深田)
今回は、産経新聞特別記者の田村秀男先生にお越しいただいています。
よろしくお願いします。
2月に我が国の石破首相とトランプ大統領の会談が叶いましたが、
そこからの日米関係は一体どのようになっていくのかについて、
先生の予想を教えていただきたいです。
(田村)
そうですね、もう完全にトランプさんの言いなり、言われるままに
貢がされるというパターンがどうも決まってしまったような印象を受けています。
(深田)
ミツグ(貢)くん、のような?
(田村)
“ミツグ(貢)くん“ の意味ですが、トランプ氏はメイク アメリカ グレイト アゲイン
(Make America Great Again = MAGA)を掲げ、アメリカを再び偉大な国にすると
謳い、そのコアになるのがアメリカの製造業だと考えているのです。
要するにそこに対する投資を指しているわけです。
あの会談時、石破首相はわざわざリストを持参し、我が国の自動車企業はこれくらい
ありますよとか、1兆円を対米投資しますからという風に約束しました。
トランプ氏もわざわざ全米メディアをあの会談の場に呼んで、
その前でそういうことを言わせ、あの場を上手く利用したわけ。
(深田)
ああ、なるほど。
(田村)
共同声明にこそ具体的な数字は出てこないのですが、こうなるともう
これは公約と同じで、約束したも同然ですよ。
それから日本製鐵のUSスティール買収の話も、日本側から「あれは
買収ではなく投資です。」などと持ち出しましたが、こうしたことは
民間企業の領域なのですよ。
(深田)
そうですよね。私もなぜ首相が日鉄の話をするのだろう?と思いました。
(田村)
しかも日本製鉄は(投資ではなく、)100%買収だと言っています。
そうでないとリスク投資になってしまいますから。リスクというのは
資金的なものにとどまらず、設備や技術的なものも含みます。例えば、
日本製鉄の世界で最も優れた電磁鋼板などの技術もすべて提供するわけ
ですから、(投資ではなく、)買収は当然なのです。
後にトランプ氏は、これは投資であって買収ではないのだから経営権は
渡さないし、であれば出資比率は高くて50%未満、という風に解説して
いますが、これで決まってしまったような話なのです。でもこれは、
日本製鉄側にしてみれば「投資リスクだけ背負わされ、最新設備や技術を
持っていかれる」ということで悪くすれば全て取られて終わってしまいます。
(深田)
そうですよね。私はこの話し、全く意味がわからないなと思っています。
100%買収できないのであれば、投資をする必要はゼロではないですか。
(田村)
特にこの鉄構業界は中国のシェアがもう5割超えで、しかも安値で迫って
きますからどこも大変なのです。そういう中、日本製鉄が虎の子である
最新技術を持ち込んで、(USスティールと)一緒にやりましょうと、と
言っているわけです。しかし、これはあくまでビジネスですから、“買収”
というのは当たり前の戦略なのです。それを石破首相は、わざわざ「いや、
これは投資でございます。」と言ってしまっている。
ただ、これには背景があって、実は石破首相の訪米前、「トランプ関税を
吹っかけられそうだ」ということで、官房長官の林芳正氏が霞ヶ関の役人を
集めて協議し、対策を練ったらしいのです。しかも、既に日本製鉄問題は、
米メディアの中で1番話題になっていた時期だったので、「では、ここは
買収ではなく、投資で行きましょう。」という知恵を役人が石破首相に付け
たのです。
(深田)
え、なぜお役所が企業のM&Aを邪魔しにくるのですか?
(田村)
トランプ氏が欲しがっているのは投資だから、そうやって彼を喜ばせて
あげようということでしょう。
(深田)
日本製鉄のことは無視して、とりあえずトランプにちょっといいところを
見せてあげようということですね。
(田村)
だからトランプ氏もそれを気に入ったようで、首脳会談ではホワイトハウスの
大統領執務室で大勢のメディアを集め、そこで石破首相に「日鉄は投資です。」
「アメリカに1兆ドル投資をします。」と話させたわけです。
これは約30分間でしたが、首脳同士の話し合いには通訳が入りますから、
正味は15分程度の会談ですね。
更に共同会見を行いますが、そこでトランプ氏は石破首相を指差して
「こんなにハンサムな人を私は見たことがない。私もあんな風になりたい。
ステキな人だ。」となんとも歯の浮くような、いや、歯が飛び出そうな
ことを言うわけですよ。
(深田)
いや私、急にトランプ氏が嘘つきではないかと思いはじめました(笑)
(田村)
そうしたら日本帰国した石破首相は、「トランプさんはもっと威圧的な人だと
思っていたが、どうもそうではなく、話が合う。」ということを日本のメディアに
話すのです。もうどこまでナイーブな人だろう、と思いますよ。分かりますか?
私ならそんな風に褒められたら、馬鹿にするなよ、と内心は腹を立てると
思いますけどもね。
(深田)
そんなことないですよ、先生もなかなかイケています(笑)
(田村)
とにかくそうやって精一杯ミツグ(貢)くん”ぶりを発揮したものだから
相手も気持ちが良かっただろう、これで日本の関税を免除してくれるだろう
というニュアンスで、「会談は成功だった」と思ったのです。
ところがもうその数日後にアメリカ側は、関税はどんどんやるから
鉄鉱アルミは25%の税率でこれは例外なし、
自動車にも25%ぐらいの関税を導入する、
総合関税と言って、相手に貿易障壁がある場合には同じような
貿易障壁で仕返す、ということを言うわけですよ。
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