#4 深田萌絵×歴代総理に仕えた男・田村重信 『右派議員が破壊する安全保障』

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  • 00:00 1. オープニング
  • 01:12 2. 裏金問題の処分に対する国民の批判
  • 04:32 3. 国民の7割が変化を求めている
  • 07:19 4. NTT株式売却は国家安全保障の問題
  • 11:19 5. 日本の半導体の中小企業は全滅する
  • 14:59 6. 目先しか見ていない岸田総理

(深田)

政治と経済の話を分かりやすく、政経プラットフォーム、ITビジネスアナリストの深田萌絵がお送りします。

今回は政治評論家そして歌手でもある田村重信さんにお越しいただきました。田村先生よろしくお願いします。

前回、補選で自民党全敗の色が濃厚について、お話をしていただいたのですが、それで今回は、今後自民党はどうなるのかという処を教えていだきたいのです。

田村先生はこれまでに『秘録・自民党政務調査会16人の総理に仕えた男の真実の告白』 という本を出されていて、政務調査会にかなりお詳しいということです。

私は去年、実は萩生田政調会長と女子トイレの乱という戦いに挑んだのですが、いま岸田さんとかなり仲が良くて、安倍派をずっと裏でまとめてきた萩生田さんの動向ですけど、彼は今後どうなって行くのでしょうか。

(田村)

結局裏金問題で安倍派に差をつけたでしょう。非常に厳しい塩谷さんなどは、自民党から出ていけということになってしまった。あるいは世耕さんも離党することになっているわけです。

それに引き換え、萩生田さんは非常に軽い処分だったので、それに対する党内の反発が結構きついのですよ。

(深田)

やはり萩生田さんだけが無傷なのは、党内の反発を生んでいるのですか。

(田村)

生んでいるのです。それはだからまさに週刊新潮などでも記事にして取り上げているのです。実体はそういうところあるわけですよ。

(深田)

やはり都連の会長のポジションを維持したままで、役職を剥奪と言っても、 萩生田さんに役職が無いのですから、こんなの無傷だとなってしまいますよ。

(田村)

なっちゃうのですよね。だからそういう批判が強いのです。世論調査をやっても、やはり今回の裏金問題についての処分に差があるのは問題じゃないかとか、あるいは、やはり処分が軽すぎるじゃないかといった一般国民、世論の批判があります。

(深田)

今回よく言われているのが、地検が狙っていた最終終着駅は森元首相だった。そして、池田議員が最初にやられたのは、萩生田さんの弟分だったからで、やはり今回の本当の本命は、森さんと萩生田さんのラインだったのではないのかとよく言われているじゃないですか。それに対して、その周りの議員たちはどういった反応をしているのですか。

(田村)

そこらはみんな分かりませんと言っているわけですよ。問題は誰がこの裏金問題を始めたのか。途中で安倍さんが止めろと言って止めたのだけど、またそれが復活したわけです。誰が復活させたのかが分かっていない。解明しないのに処分したのは問題じゃないのかというのが、批判の対処に対して一番大きいですね。

(深田)

今後なのですけど、補選三選はどう見ても、自民党が三敗するだろうというところで、今後の政局ですよね。どういった動きなのですか。

(田村)

そういう意味で言うと、やはり岸田さんについての批判が高まりますよ。裏金問題と言っても、各企業でもいろんな組織でも、部下が問題を起こした場合、そのトップが責任を取らないといけないけど、そのトップが何も無くて、党員とか国民の判断を受けますと言っているわけだから、選挙をやって判断を受ければいいでしょうみたいな言い方をやっている。それに対する反発がやはりありますよね。

(深田)

もちろんありますよね。今後、選挙になった時に自民党が負ける可能性が高いですよね。

(田村)

ものすごくありますよ。それは世論調査で負ける。例えば共同通信の調査が出ましたけど、次の衆議院選挙でどういう結果が望ましいかということになると、与党が上回るのがいいというのは17.7で、与党と野党の勢力が伯仲するというのが50.5ですよ。それと与党と野党が逆転するというのが23.8です。

7割以上が変化を求めているわけですから、そこはやはり結果がそういう結果になるでしょうし、支持率だって岸田さんがアメリカから帰ってきた後でも23.8ですから、若干上がったと言っても支持しないというのは 62.1%です。約3倍近く反対があるわけでしょう。

自民の支持は25.1ですけど、立憲が10.4、維新が8.1、公明が3.5、共産が2.5とか、そんな感じで行っているわけですから、野党がまとまると厳しいですよね。

(深田)

野党がまとまるという動きはありますかね。

(田村)

いや、だから補選でもあったわけです。島根もそうでしたし、それから東京の15区で立憲が強いのは共産が乗っかっていたり、れいわが乗っかっていたり、そういうところがあります。そこが強いという風に言われていると思う。そういう意味で言うと、補選の結果を見れば、次の総選挙も展望できます。だから三敗すると厳しいわけですよ。

(深田)

三敗した後、岸田首相の次の手というのは、どういったものになるのでしょうか。

(田村)

自分がやるためにはもう解散総選挙ですよ。それで6月の国会終盤に解散総選挙をやれるかどうか、そのために政治活動用ポスターも作っているわけです。それまでに支持率がどうなっているかというところが、やはり大きなポイントですね。

(深田)

回復する見込みがないですよね。

(田村)

減税とかのいろんなのがあるから、それが効いてくるのじゃないか。その時期にというのは、やはりすごく期待があるわけですよ。

(深田)

でも減税と言ってもね、何か減税と増税が常にセットになっていたり、少子化対策も、結局お金を取り上げていく。国民からお金を取り上げて、もう1回ばらまきましょうという負担の方も大きい。

(田村)

いやそれはね一番大きいのは防衛費を倍にしようと言って、その財源は何かと言ってNTTの株を売ろうということで、それについて深田さんが反発しているわけだけど、当たり前の話ですよね。

(深田)

当たり前ですよね。

(田村)

国の安全保障で最も重要なのは、鉄砲とかの兵器とかもあるけれども、今の時代はやはり通信インフラが極めて国家安全保障上重要ですからね。

(深田)

そうですよね。それをなぜ自民党の議員先生方は誰もNTTの通信インフラが国家安全保障の問題だとおっしゃってくださらないのでしょう。

(田村)

そこが問題ですよ。経済安保なんて言うけれども、そんなことよりも国家安全保障上何が大事かと言ったら、それは通信インフラですよ。あるいは地震の時にね、 なかなか復旧しなかったけれども、水道だとかね。

アメリカは病院などを国家安全保障の観点から大事にしているわけですよ。そういうのはやはり参考にしてやらないと。

(深田)

そう思います。経済安全保障担当の高市早苗さんも全くこのNTTの通信インフラを売却することについて何も言及されない。

(田村)

そう一番大事ですから、そこは国にとって。だからインターネットだとかの問題で今一番衝突しているのは、やはりアメリカと中国です。それはまさにその世界ですから。だから日本も独自にそれをきちっとしなきゃいけない。その基盤がまさにNTTですからね。

(深田)

そうなのですよ。それをなぜか株を売って防衛費に当てましょうと、突然に萩生田議員が言い始めた。

(田村)

まずいですよ。

(深田)

本当に国家感ゼロです。

(田村)

だから、そういうことに対して問題提起する。批判するという意味で、深田さんというのはやはり大した人だと思います。この番組に出てくれって言ったら、二回目のゲストで、第一回目がなんと僕も大好きな森永さん。この『書いてはいけない』も読みましたけどタブーがあるわけです。それを変えていかないとね。

(深田)

そうなのですよ。

(田村)

だってね、日本は中曽根内閣の時に、まさにインターネットというか通信というか、半導体の世界で、世界ナンバーワンで5割行っていたわけですから。それを半導体協定でアメリカに潰されて来た。そこらが一番問題で、その時に日本が頑張っていれば、別にどうということがないわけだけどね。

(深田)

だから、その交渉の時点で、なぜ国民の作り上げてきた半導体の技術や、その製造を諦めさせるようなことをしてしまったのか。そして結局半導体協定も終結させたのは民間なのですよ。経産省が全く何の役にも立っていない。

(田村)

今頃になると、僕は当時担当した外務省の官僚などと話をして、本当に田村さんの言うとおりです。あの時は屈辱でしたと言っていますけどね。もう後の祭りですけど、だからそういうことは二度と繰り返しちゃいけない。

やはりここに来たら、日本は日本として考えていかないといけないし、何でもアメリカの言う通りにやればいい時代など終わったわけだ。冷戦も終わったわけだ。冷戦が終わったら、今度はアメリカから見たら、日本が敵になり、経済を30年でつぶされて、今度は中国が敵になったから、日本を味方にしようとしているわけだけど、だから日本もよく自分の国益とは一体何なのだということを考えないとね。アメリカに国賓で呼ばれて喜んでいる場合ではないですよ。

(深田)

本当にそうですよ。国賓に呼ばれて、その晩餐会のテーブルには何とブラック・ロックのCEOとNTTの元社長がいたというね。

(田村)

だからそこらを本当に考えないといけない。僕が結婚する時に仲人さんが村山達雄さんという大蔵省の主税局長から国会議員になり、大蔵大臣になった人なのですけど、結婚披露の時に僕の前に来てね「田村君ね、日本が一つの考え方になって、そして一つの方向に進む時はね、危険なのだよ」と言っていました。

(深田)

いや本当にそうだと思います。きちんと議会で話し合うことをしてもらわないと、国民としても安心して生きていけない。今回特に思うのがTSMCに助成金を出す時もろくに審議もしていないのですよ。

(田村)

それと半導体の工場が来るのは結構なことだけど、それによっていろんなマイナス面もあることを、やはりきちんと明記してね、その上で受け入れないと。ただ良いことばかり言っていて、後で困ったりしたら困りますからね。かつて熊本は水俣病というのがあったわけだから、そこをよく考えないといけない。その辺を提議しているのはあなたぐらいだ。

(深田)

その言論統制と言いますか、メディアの方も半導体工場が熊本に来たことで良いことづくめだという報道が主流なので、なかなかネガティブな報道が出てこない。そして経産省はTSMCの子会社の工場に対して、半分以上は日本のサプライチェーンの中から部品を調達してください。素材を調達してくださいと言っているのですが、括弧書きで日本に支店を持つ外資でもよいと書かれていて、台湾から500社もTSMCのサプライチェーン内にある会社が、日本に押し寄せてきているのです。これは日経の報道なのですけど。

そうすると日本の国内の半導体のサプライチェーンの日本の中小企業が全部、台湾企業にとって代わられてもおかしくない。

(田村)

それはそうですよ。僕はよく分かりますよ。国際結婚でうちのカミさんが台湾ですから。優秀ですからね。分かりますよ。

(深田)

そうですよね。台湾人の女性は優秀ですよね。そういった日本の半導体のサプライチェーンを復興すると言いながら、外資にだけ一方的にお金をあげて、その傘下にある台湾のサプライチェーンがドっと押し寄せたら、日本の中小企業が全滅してしまう。そういったことまできちんと考えて政治を運営していただかないと困りますよね。

(田村)

それをやはり考えないで、目先のことばかりでしょう。だって総理などは所得倍増だとか資産倍増だとか、そんなことばかりですから、それで減税するとかね、目先のことばかりだから。いま少子化で15歳以下の子供の数が世界一少ないのですよ。韓国より少なくなってしまう。だからそれをどうするかというのがありますよ。数を増やさないと。

(深田)

本当そうですよ。資産倍増と言っても、国民の2、3割は貯蓄が無いわけですよね。年収300万円以下の人が37%という時代なので、女性などは年収200万円以下が1200万人ぐらいはいる。4割の1200万人ぐらいは年収200万円以下なので、貯蓄などしようが無いわけなのです。それで投資をして資産倍増と言われても、何か国民としては。

(田村)

金の問題だけじゃなくてね、うちの娘は子供2人いて、もう働きたいと働き出しましたけど、その間2人の1歳と2歳の世話が大変なわけですけど、できるだけ 僕が面倒見ることができる時は、カミさんと二人で面倒見ていますけど、結構大変ですよ。

(深田)

そうですよね。子育ての問題。

(田村)

だから、そこらをよく考えてきめ細かく工夫をした政策をやっていかないと、子供を産まないですよ。それ以前に結婚をしないことがあります。

(深田)

そうですよね、お金がないからなかなか結婚が難しい。結婚が難しいので子供を作るところまで考えられない。例え子供を作っても育てるのがかなり厳しいという。

(田村)

そう、そこが一番日本で大事なところなのです。そのためにどうするのかでね。

(深田)

そうですよね。そういったことを全く今の自民党政権は考えていない。

(田村)

だからそれをきちんとやっているところは人口が増えたりしている。千葉県の流山市などは子育て政策がきちっとしているから人口が増えているのです。そういう所もあるわけです。

(深田)

そういったところからもっと学んで行かないといけない。

(田村)

そうなのですよ。具体的に学んでいかないと。次の話ですけど、岸田さんの場合は9月までもつかどうかで、次はなかなか難しいでしょうね。それは最近の世論調査の数字があるのです。ANNの調査で次の総理は自民党の中で誰が望ましいかという数字があって、1番が石破さん20.9、2番が小泉さん17.9、上川さんは9.4です。河野太郎さん7.7、高市さんが5.6、岸田さん5.1ですから。じゃあ茂木さんはと言ったら1.3です。

これはやはりね、そういう支持率の高い人にどうしてもなってもらいたいという気持ちがありますよ。選挙になれば選挙の顔ですから。そうするとその上位の中からやはり選ばれるのじゃないのか。

(深田)

そのリスト何だろうな。その5人の候補者の名前からピンと来る首相がいないのですけれども、その中から見栄えのするとか、人気がある人を選ばないと。

(田村)

そうです。今後自民党としては選挙を戦えない。それで小池さんみたいな話もあったわけだけど、なかなか今回の週刊誌報道で厳しくなりましたね。

(深田)

今後も自民党の政局がかなり混迷しそうだということでした。

お知らせです。

田村先生の『保守合同自民党の立党精神が大事 憲法改正で自衛隊を軍隊に』という講演会が5月25日の6時半から、文京シビックセンター地下1階のアカデミー文京学習室で開催されますので、皆さん是非ともご参加いただければと思います。

そして今回田村先生からCDのプレゼントがあります。よかったら応募してください。4種類、最果ての防人、西郷隆盛ソング、あとカラオケに入っています。天に向かって日本を美しく、すごいですねカラオケまで。

(田村)

YouTubeで僕のチャンネルがありますから、動画入りで見ることができます。

(深田)

歌まで歌われていてすごいと思いました。ということで田村先生、本日もありがとうございました。

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1件の返信

  1. seikei より:

    こんにちは!

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