#85-原口一博×深田萌絵「どうなる自民党総裁選、そして米大統領選」

(深田)

自由な言論から学び行動できる人を生み出す政経プラットフォーム。ITビジネスアナリストの深田萌絵がお送りします。

今回は衆議院議員の原口一博先生にお越しいただきました。原口先生、よろしくお願いします。

お世話になっております。時々原口先生のライブにも参加させていただいています。

(原口)

朝のライブは深田さんが来られるとグーンと視聴率が上がりますね。

(深田)

ありがとうございます。朝の5時からライブをしているというのはちょっと信じられないですよね。

(原口)

パラノイアですね。私は総務大臣の時、電波オークションというのを提案しました。それまではテレビ4つぐらいレギュラーを持っていて、悪魔の総務大臣と言われていました。電波オークションをすると大体5兆円ぐらい入ります。先進国で電波オークションをしていない国は日本だけでした。5兆円と言えば消費税2%分です。皆さん払わない方がいい でしょう。

(深田)

そうですね。確かに消費税を2%下げて、電波オークションにして5兆円を得る。いいですね。

(原口)

しかし、悪魔の総務大臣だった者はテレビに出さないと、じゃあ自分で作ってやれということで朝5時からやっています。反骨です。

(深田)

素晴らしいです。反骨の元総務大臣、NTT法廃止にも入っていただいてありがとうございます。

(原口)

今日も熊本の資料を持ってきました。

(深田)

ありがとうございます。その話もじっくり伺いたいのですが、まず今日は自民党がそろそろ崩壊する兆しが見えてきたことについて。

(原口)

そうですね。私も30年前は自民党でしたから悲しいですが、そうだと思います。

(深田)

特に今回、深田萌絵さんの天敵である萩生田さんが、ついに都連の会長からも降りるということです。

(原口)

しかし、本来であれば全ての役職を外れたわけですが、都連の会長をなさっていたこともちょっと異例でした。

(深田)

そうですよね。本来、今年の3月、4月の裏金議員指定処罰の時に、彼は都連の会長を降りるべきだったのではないかと思います。

(原口)

おっしゃる通りです。東京都とそれから兵庫県、長崎県も知事の補欠選挙ではないかと言っています。兵庫もあのような具合で、東京都も小池さんが勝ったと言っていますが、本当に勝ったのでしょうか。一番の敗者は小池さんだったのではないかという声も出てきています。

(深田)

どうしてですか。

(原口)

告発されているからです。あれだけ告発されているとちょっと厳しいなと思います。

(深田)

でも今回都議選は自民党惨敗で、ほぼ都民ファが取ったということで—

(原口)

緑の一人勝ちというか。

(深田)

やはり小池さんは強いのだなと。しかし、もし石丸さんが出てこなかったら、また違う展開も確かにあり得たでしょう。

(原口)

この間、選挙プランナーの面白い人と会いましたね。

(深田)

そうです。藤川さんに出演していただきました。最初は彼があんなにすごい人だとは知りませんでした。

(原口)

私は20代の頃から友達で、無名の会で一緒にずっと勉強してきました。逆に石丸さんと接点がなぜあるのかよくわからない。

(深田)

ドトールの鳥羽さんから連絡があって、石丸君応援してくれと言われたので応援しましたということです。

(原口)

今毎日メッセージが来ていて、その時の栄光に浸っていますね。

(深田)

そうですか。今朝、「原口さん来るのでしょ」と連絡がありました。藤川さんが面白いと思うのは、私は結構意地悪な質問をしましたが、私を否定することもなく、「そうなのだよ、石丸って演説ダメなんだよ、でもね、なんか受けるんだよね、時代なのだろうね」とかおっしゃって。

(原口)

彼の方が本当は候補者向きですが、自分が応援した選挙はほとんど勝っていますね。

(深田)

自分が応援されている選挙はほぼ勝って、自分の選挙はもう3連敗とか。

(原口)

大阪のすごく魅力的な人なのですが、何というか素が出てしまうというか—

(深田)

何でしょうね、3回落選して借金まみれになったから借金を返すためにインドネシアに渡って金を掘りに行った。それで金が取れるかもってことになったら内乱か内戦が始まって帰ってくださいって言われて、追い返された。

(原口)

あの前、行方不明になりました。それで私たち仲間で、その時もう衆議院議員になっていたか、県会議員だったか忘れましたが、全国に指名手配しました。こういう面白い人が来たら教えてくれと、でも坂本龍馬の後を追ったとかいろんな話が入ってくるのですが、なかなか当たらない。

(深田)

どこにいたのですか、最後は。

(原口)

そしてインドネシアかどこかにいた。

(深田)

そうです。インドネシアに渡って金を掘っていた。

(原口)

金を掘っていた。チャーミングな男だ。

(深田)

そして金の利権は得られなかったそうですが。

(原口)

真面目な話をすると、彼は東の宗男、西の藤川と言われたぐらい有名な人でした。

(深田)

え、そんなに!

(原口)

 さすがに宗さんと比べると、それは宗さんの方が—

(深田)

でも確かにキャラ的にはちょっと似ているところがあります。

(原口)

ありますね。

(深田)

昔の昭和の政治家のおおらかさというか。

(原口)

おおらかさとデタラメさですね。(笑)今、彼に選挙をお願いしようというのでもう引っ張りだこです。

(深田)

時の人です。

(原口)

私は一回もお願いしたことはないです。

(深田)

次はちょっとお願いされたらどうでしょう。

自民党は今後どうなりますか、総裁選は。

(原口)

大体深田萌絵さんがおっしゃった通りになっていると思います。フォーエバー岸田ですね。

(深田)

でも総裁選が来ますね。

(原口)

来ますが、本命のような人は出ない。この間二階さんが今は動くのは早すぎると言ったらピタっと止まりました。

(深田)

やっぱり未だに二階さんが—

(原口)

わかりませんが、私が自民党青年局長だった30年前というのは下からバンバン突き上げて、もう自分の上の世代はいなくていいぐらいのパワーがありましたが、そういうパワーはない。

(深田)

今の自民党というか、今の50代、40代もそこまでの力がない。

(原口)

だから、小選挙区になって派閥も力を失いましたが、党全体に逆らう若手の力が一番落ちたのではないかと、自民党時代の友人が言っていました。

(深田)

やっぱり、中選挙区ぐらいに戻さないといけない。

(原口)

大体それこそ派閥というサブパーティーの集まりが自民党だった。それを無理に再編しているので活力をそこで失いました。だから深田さんのおっしゃるように中選挙区三人区の連記制ぐらいにした方がいい。

(深田)

そうでないともっといろんな人が出てこれなくなってしまう。そして小選挙区ですね、今の若手の議員というのは党の力にもう依存しきっています。

(原口)

そうです。私たちが決定的に失敗した2012年の自爆選挙で当選した人たちが、大体今4期生ぐらいです。民主党議員であればどこだって勝っているよ、ということで受かってきている。だから魔の3回生とか4回生とか言われるわけです。やっぱり大量当選した時は大体ダメです。

(深田)

大量当選、党の風に乗って、勢いに乗ってきた人っていうのは—

(原口)

厳しいです。風雪に耐えてという方が強い。

(深田)

今総裁選で、小泉さん、石破さん、河野さん、そして加藤勝信さん、さらにやっぱり岸田さんが出るのはないかということで岸田路線がまだあるということですね。

(原口)

岸田さんが一番有力だと思います。私は岸田頑張れ。

(深田)

応援しているのですか。

(原口)

というか、30年前、私は一緒に宏池会で、横で勉強していました。私は小選挙区で549で負けましたが、受かっていたら同期になっていた。

(深田)

岸田さんがずっと続くと増税一直線ですね。

(原口)

増税一直線で、まさにグローバリスト路線です。その骨太の方針というのを財務省から聞いてきたのだけど、2025年プライマリーバランスゼロ、つまりお金を市場から引き上げるというわけです。

(深田)

国民から引き上げるってことですね。

(原口)

貧乏神路線ですね。

(深田)

貧乏神路線。本当に岸田さんになってから、なんと言うのか、もうこんなにも国民は絞り取られてきたのだというのが、可視化されました。

(原口)

なんとなく分かりにくいところから取っていそうで、保険料を上げるとか、増税メガネと言われるのが嫌だったから定率減税をやって、むちゃくちゃになっている。おまけに明日からNATOと北海道で演習しますが、これはやばいです。昨日、ロシアの資産をウクライナ支援に回した。MBSサウジアラビアの首相が何て言ったか覚えていますか。そういうことをヨーロッパがやれば、ヨーロッパに持っている債権を売り飛ばすぞとMBSが言った。MBSというのはサウジアラビアの皇太子様で今の首相、38歳で、今深田さんぐらいの年齢の人たちが各地で一番燃えている。今回のJ・D・バンスさんも39歳で、MBSは38歳、それから西アフリカのブルキナファソのイブラヒム・トラオレさんも36歳、この辺が一番面白いです。

(深田)

そうですよね。バンスさんはトランプさんが指名した副大統領候補で、結構労働者寄りですね。

(原口)

そうです。随分苦労している。親が麻薬に溺れたりしてすごく苦労している。自分はイラクに従軍して、それからベストセラー作家になり、そして上院議員にまでなった。上院議員はまだ2年です。以前言いませんでしたか、私はバンスに一番注目していると。

(深田)

いいえ、知りませんでした。

(原口)

ともかく副大統領候補はJ・D・バンスじゃないかと言った。彼はオハイオ州、スイング・ステートの議員ですから、あそこを取った人間しか受からない。しかもすごく苦労している。トランプさんもニューヨーク・ミリタリー・アカデミーを出ていますが、バンスは2003〜2009年アメリカ海兵隊に所属していたので、軍で苦労している人たちの気持ちがわかる。まさにそのJ・D。バンスを私がなぜ注目したか。共和党のリノ(RINO=Republican in name only名前だけの共和党員)とかいう人たちからものすごく憎まれていて、党の中でもマイナーなのです。それは要するに変革を最ももたらしやすいポジションにいるということです。しかも労働者階級の党にするとか言っています。これはすごい。しかも例のワクの件も一番やっていたし、それからウクライナ支援もするものかとやっている。一番のまさに、ペイトリオット(愛国者)です。

(深田)

確かに、彼が出てきたことで労働組合が共和党大会に来ました。だからその時の彼らのスピーチを聞くと、民主党を応援してきたけれども違った、ここはもうトランプなのだ、トランプしかいないのだ、と言っていました。

(原口)

ラストベルトと言うけれども、錆びついた工場地帯の人たちはどれだけひどい目にあったか、一生懸命汗水垂らしてやっているけれど、追いまくられるわけです。そのラストベルトの人たちがもう強烈にJ.D.バンスを応援している。

(深田)

アメリカでこういう動きが出てきたということは、言わば上下構造のグローバリストとローカルで一生懸命働いているナショナリスト中流層の人たち、中流から転落しつつある人たちが完全に今分れていて、これまでの左右構造では中流から下の人たちが思想的に右とか左に割られて闘ってきたのが、一つになり始めているということですね。

(原口)

お互いに貧しいもの同士闘ってきた。

(深田)

そう仕掛けられていた。それが一つになり始めているということは、一番の脅威です。

(原口)

めちゃくちゃでかいし、日本もそれをやらないといけない。99.99%の政党というものは、今はまだない。それを作らないといけない。私はそれを憂国連合、アメリカ流にいうとペイトリオット、愛国者ですが、新渡戸稲造先生はこれを憂国、憂れうる国の者たちと言っている。それをみんなで横につなげていって、「憂う」という字に人が集まれば「優れる」、「優しい」となります。この30年間暗くて冷たい。今日もずっと骨太方針とかやってきましたが、骨太方針のキーワードは何だと思いますか。

(深田)

何ですか。

(原口)

日本人の生産性を上げる。

(深田)

どういうこと。

(原口)

生産性が低いから今みたいな停滞だと言う。とんでもないでしょう。こういうことを言っている人間に限って生産性が低いのです。

(深田)

そうですよ。日本政府が最も何も生み出してない。生産性ゼロどころか国民から絞りとってマイナスですよね。

(原口)

そういう人に限ってテレビとかで選択と集中って言うわけです。私は生産性高いのだ、あなたが低いからあなたのおかげで日本が良くないのだと、こんなことを言っている人間を叩き落としたい。

(深田)

そうですよね。生産性のために国民は働いているわけじゃありません。生活するために働いているのです。そしてゾンビ企業が増えたから経済が停滞したのではなくて、経済が停滞しているからゾンビ企業が増えている、因果関係が逆なのです。

(原口)

しかも、深田さんもITビジネスアナリストでアメリカとも行き来されているから分かると思いますが、日本というのはプレデター天国なのです。

(深田)

そうです、そうです。食べられたい放題。

(原口)

そう、いろんなベンチャー企業が生まれますが、例えばアメリカだと短期のキャピタルゲイン課税が39.6%です。だから一年以内に金を引き上げたら 39.62%プラス州税がかかる。だからアメリカではよちよち歩きの企業を食うことはできないから、日本に来るわけです。昨日もアメリカの友人と話していると、「日本ていいよな、政治が機能しないから、食い放題だものな」と言う。

(深田)

そうなのですよ。普通、政治の役割は弱者を強い者から守るという市場原理の中で、適度な競争を維持するために小さい企業、ベンチャー企業をある程度保護しないといけない。こういう立場を取らないといけないのに強い者を応援しているのです。

(原口)

強いものにおもねって弱いものをいじめる。弱いというより今からチャレンジする人たちを、赤ちゃんとかヒヨコを食われたらそれは雛にならないではないですか。日本はそれをやられているのです。

(深田)

今経産省が、日本でベンチャー企業もっと増やそうという風にやっています。

(原口)

ええ、今それをやってきたところです。よくベンチャー企業って、地取りの群れみたいな人たちが言っているけれども、全然逆じゃないのか。どこかに1兆2000億も補助金を出したりして。

(深田)

そうですね。どこぞの熊本工場に—

(原口)

どこぞの中国企業に出している。

(深田)

その1.2兆円、ファンドを作って日本のベンチャーに出してあげたら—

(原口)

その通り。

(深田)

そういうことができない。それどころか経産省が推進しているベンチャー・プログラムというのは、中国の企業と連携しましょう、提携しましょうと言って日本のベンチャー企業の技術をどんどんどんどん盗まれてしまっているわけです。

(原口)

そう、横流ししています。今日もS2というところが申告漏れしていたと、要するに熊本の劇物ですが、「それなんでですか」と聞いたら、「いや私たち3万件見ていて全部見切れないのです」と言うから、「本当ですか。半導体工場ではこれは必ず使いますよね、それがゼロだったらおかしいって思わないの?」と言いました。

(深田)

いや本当にあれもついに反日熊日新聞ですら報道していたのですが、その工場からはフッ化水素が毎年出ます。半導体工場でフッ化水素を使わないわけはないです。それが報告書 でゼロになっていました。

(原口)

その理由は何かと言うと、プログラムが不具合でしたというのと、担当が代わってうっかりしていた、そしてそれをスーパーバイズする三つのところで事故が起きていましたと。三つのところって、では熊本県はどうだったのか、あるいは経産省はどうだったのかと言ったら「ううっ」と言っていました。

(深田)

「ううっ」となるでしょうね。やっぱり誰かが隠蔽工作に加担していないとちょっと無理ですよね。だって、あれを見つけたのは普通の一般人です。

(原口)

だから、こういうの公開していますから国民に見てもらうのですと言うから、だったらあなた方制度の所管官庁の責任はないのですか、と言いました。

(深田)

何てお答えになりましたか。「ございません」?

(原口)

「うう」(笑)

(深田)

(笑)あんまり攻めてしまうとかわいそうなのですが、そもそも企業側がおかしいです。ゼロで出してしまうというのが。

(原口)

そうやってもたれあっていて、しかも今深田さんがおっしゃったように赤ちゃんみたいな企業をいじめる。

(深田)

そうです。大企業を守ってベンチャー企業、中小企業は徹底的にいじめる。

(原口)

それで、インボイスを入れたから、今、廃業ラッシュ、倒産ラッシュではないですか。

(深田)

もちろん。ベンチャー応援するのだったらインボイスなどやってはダメです。

(原口)

ダメ。だから、もう早く選挙をやってほしい。それで289の小選挙区に全く新しい独立自尊の人間、それから日本の弱体化装置を外す人間、そしてYouTubeで言えない「例のやつ」をぶっ飛ばす人間、この三つの条件が揃った人、289人揃えて闘いましょう。

(深田)

はい、そうしましょう。

皆さん、次の衆院選では自民党100議席失うということが言われていますが、このまま ウカウカしているとフォーエバー岸田路線が進みますのでみんなで一緒に闘いましょう。

(原口)

闘いましょう。よろしくお願いします。

(深田)

ということで、今日は原口先生にお越しいただきました。ありがとうございました。

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