「いまの時代の稼ぎ方」箕輪康介×深田萌絵 No. 75

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【目次】

  • 00:00 1. オープニング
  • 01:16 2. 儲かることは2年毎に変わる
  • 05:02 3. 廃れる前にどれだけ早く次に移るか
  • 09:12 4. 色んな人から話を聞いて世の中を俯瞰する
  • 13:38 5. 草食の出版業界に肉食の自分がいる
  • 16:34 6. 一度でも仕事をした人とは善悪抜きで味方でいる
  • 20:25 7. 最後の一人になっても絶対に守る

(深田)

自由な言論から学び、行動できる人を生み出す政経プラットフォーム、ITビジネスアナリストの深田萌がお送りします。今回は、幻冬舎の編集である箕輪厚介さんにお越しいただきました。よろしくお願いします。

箕輪さんと言えば、会社員なのに会社にも行かず、自分の副業ばかりやっている、けしからん方なのですが、「年収2000万は30代のうちに超えろ」とおっしゃっていませんでしたか。

(箕輪)

最近対談した番組で、「超えろ」というか「超えられるよ」と言ったような気がします。

(深田)

番組の視聴者には、「社員をやりながら収入を増やす方法」を模索しているお勤めの方もたくさんいらっしゃると思うので、その方法について教えてください。

(箕輪)

ビジネスパーソンの方も見ているのですか。

(深田)

見ています。会社員をやっているのに、ほとんど会社に行かないなんて、怒られないのですか。

(箕輪)

幻冬舎さんの社長の器のおかげですね。筋は通らないと思いますので、社長が幻冬舎さんをやめたら、僕もやめざるを得ないし、または首になるかもしれません。最初は、「外で色んなことを経験すれば、本にも生かされる」といった屁理屈をこねくり回して、筋が通るような言い方をしていました。しかし最近、その屁理屈もさほど通用していないような気がしています。幻冬舎さんの器の大きさでしょう。

(深田)

今は副業で何をやっているのですか。

(箕輪)

全然も儲かっていないのですが、家系ラーメン屋、サウナ屋、コンサルなど、本当に無限にやっています。ペンションも、儲けではないのですが、最近、ローカルな秩父あたりの田舎で、そのようなコミュニティを作っています。

(深田)

なるほど。一番儲かるのは何ですか。

(箕輪)

一番儲かるものは、2年ごとぐらいに変わり続けていますので、無限にやっています。何かが調子良くなって、それが主軸になることもありますが、変わり続け、また無限にやっています。今は、顧問制度が収入的には一番大きいです。5万、30万、80万のように3つのグレードで、アドバイスをしたり、宣伝の協力をしたりして、新規事業を一緒に盛り上げる感じです。

(深田)

そういったコンサルティングは難しくありませんか。私も若い時、コンサルティングをやっていたのですが、膨大な量の勉強をしないといけないので、たくさんは引き受けられません。一つの業界の中の一つの企業のコンサルを引き受けると、その業界のことを、その社長以上に知らなければいけないので、たくさん調べないといけないので、私は、コンサルはちょっと続けられないと思ったのですよ。

(箕輪)

僕は、そのように真面目にやっていないというか、どちらかというと、月1の相談相手、話し相手として、カウンセラー的なことをしています。社長は忙しいので、常に目の前にやるべきことがあるので、月1回くらいの頻度で「そもそもこれをやるべきなのか」「業界自体がどうなのか」、ビジネス書を読む感覚で俯瞰するために、月1回1時間、話しています。本当に今は、あらゆる業種に差がつきにくくなっていて、それこそ不動産が如実ですが、売る商品が何も変わらず、手数料も決まっているので、その競争力がSNS上の拡散力になってくるのです。そこをお手伝いとして、僕自身が拡散することもあれば、SNSのバズらせの上手い人の仲介をするPR代行の側面も強いです。

(深田)

そういうお仕事をされているのですね。私も、自分の会社をやってもう10数年が経つのですが、相談相手がいないですね。

(箕輪)

そうでしょうね。僕は編集者だから麻痺していたのですが、同じぐらいの年商規模の他業界の人の話を聞く機会が、普通は本当にないと思います。僕は常にあらゆる業種の人と話すのが仕事なので、それが当たり前なのです。例えばたまに、顧問している10社の飲み会を開くと、そこで仕事が結構決まることもあります。僕が目印になって開かれる、同じぐらいの事業規模の他業種の人たちの集まりが、仕事を生む場所としても、若干機能している気がします。

(深田)

なるほど。確かに社長同士の出会いは意外とないですね。

(箕輪)

青年会議所は、若い人たちからすると、「しがらみばかりで嫌」なこともありますし、それなら「箕輪さんの作った本が好き」な価値観近い人が集まったほうが、気が合うでしょうね。気楽なオーラを出すのが得意なので、皆さん、リラックスするのですよ。

(深田)

今日もすごくリラックスした素敵な装いですよね。ミッキーマウスのTシャツと短パンに、スリッパですか。スリッパでこのスタジオに現れた人は初めてです。この出で立ちで顧問の会社に行くのですか。

(箕輪)

カフェで一気に連続でやります。僕は、「1日この仕事しかない」なんて、最悪ではありませんか。5社5時間連続でやるので、カフェを休みなく回り続けます。

(深田)

短パンにスリッパでですか。いいですよね。緊張していたのが一気にこう緊張が解けますね。

(箕輪)

コンサルは分からないのですが、編集者として、「相手が他の編集者に言わない面白い話をいかに引き出すか」を大事にしております。僕の理論では、ボクシングで言うと、自分がガード高いとあちらも同じくらいガードをするように、こちらがノーガードで行って、相手がリラックスして話せるようにしています。

(深田)

私も「舐められてはいけない」と思って、ジャケットを着ても、「短パンにスリッパで来やがった、こいつ」となります。

(箕輪)

もっと違う緊張になってしまうので、それに怒る人に会うときはしません。

(深田)

いつでもリラックスした出で立ちでお越しいただいて結構でございます。私も、20数年色んな副業や投資をやっているので、また是非来て色々お話していただきたいです。本当にほぼ毎年違うことやらないと生きていけないくらい、マーケットの変化が激しいです。

(箕輪)

盛り上がっていると、皆さんも真似して、当然1人1人の取り分が減ってしまうのですが、求めている本質は変わっていません。形は変わっていくので、変わっている形にどれだけ早く行って、それが廃れる前に新しい形にどれだけ早く移るか、ずっとうんうんやっています。そのためには、狙い打ちで「このビジネスモデルが良い」と言っても当たらないので、本当に30個ぐらい、色んなことをやっている中で、今盛り上がっているものを、「なぜお客さんが来るのだろう」と研究します。

(深田)

30個、40個程度、あらかじめ張っておくのですね。

(箕輪)

編集者としても大事なことだと思います。やはり、今の出版社はどんどん斜陽になっていますし、本読む人もすごいニッチになってきました。言ってしまえば、マスではなくなっています。読書体験自体、今Youtubeなどが主流になって、ニッチになっています。読書するニッチな相手に、シュリンクする業界でずっと仕事していると、世間からどんどんずれていくと思うのですよ。

だから、他業界で伸びている業界もあれば、横ばいの業界もあったり、苦しい業界もあったりするので、色んな人の話を聞いて全体を俯瞰して世の中を捉えることが、世間ズレしないために大事です。

本だけを作っていると、本を作る職人としての腕は良いのでしょうが、世の中を芯から捉えられないと思いますね。全体的に、「こういう悩みがある」と捉えられない人になってしまう気がします。

(深田)

すごく分かります。私、実はすごいコンサバティブな人間で、4、5年前に「Youtubeを始めたらどうか」と親しい人に、結構勧められても、「嫌だ」と言っていたのです。なぜかって言うと、作家として執筆業一本でやってこれましたし、映像になると女性として見られてしまいますし、自分の高い声も聞かれるので、女性であることや、声のことをすごく馬鹿にされるようなコメントもいっぱいつきますからね。だから、作家としての、ITビジネスアナリストとしてのポジションが、自分が女であるがために落ちると思って、ずっと嫌だと言っていたのです。ただ、コロナで仕事がなくなって、嫌とも言えなくなり、生活のためにYoutubeを始めたら、逆に層が広がったのですよね。そして、広がることによって、自分も変わって、自分に固執してはダメだったのだと分かりました。

(箕輪)

動画を見る層と、本を読む層では、10倍、100倍のターゲットの広さの差があると思いますね。「声が高い」と書き込まれるとおっしゃっていた通り、ある意味、読者より動画 の視聴者の方がレベルが下がるのでしょう。実際、そういうことって、どうでもいい話ではありませんか。

しかし、佐藤克明さんという企業家が「100万再生近く行くと、大体コメント欄が容姿のことしか書かれなくなる」と指摘されているように、世界の本当の姿は、そちらの方が正しいのです。本来、人間が名前や容姿の方に目が行くものでして、商店街を歩いていても、難しい議論をしている人はいませんし、むしろ「スリッパで歩いているから、この人無職なのかな」「昼から何しているのだろう」と思うのが大衆です。

本というインテリ層に向けたメディアだけの世界では、真実からどんどん離れていって、インテリのことしかできなくなってしまうので、動画がメインで文字を普段読まない人たちに対して発信してバスっていくことで、世の中のリテラシーはむしろ下がるけれども、マスの反応を知ることができると思います。

(深田)

なるほど。深いですね。

(箕輪)

文春による松本人志氏の報道のとき、僕も、普段ビジネスの話をしても1万再生程度なのに、そのときだけ50万再生になるのですが、コメント欄が本当にバカになるのですよ。しかし、その世界の真実から目を背けて、バカにして文字だけでやっていても、インテリの狭い世界になるだけです。

(深田)

それだけだと自己満足になってしまいますよね。それよりも、多くの人に理解してもらうことが民主主義だと強く思います。

(箕輪)

編集者なら、本のことを知るために動画をやるべきだと思います。動画をやることによって、本の良さ、本だからこそ伝わることが分かるようになりますから、色んなことをやっています。

(深田)

箕輪さんは、元々編集者になろうと思っていたのですか。

(箕輪)

出版かテレビに行きたいと思っていました。

(深田)

テレビ業界の雰囲気がありますね。

(箕輪)

でも、テレビ業界には、僕みたいな人もたくさんいて、埋もれていた可能性があります。装飾動物のタイプが多いところに、ひょんなことで入ってしまって、間違っていますよね。

(深田)

ごめんなさいね、こんなチャラそうな人、出版業界にはいませんよ。

(箕輪)

もう最近は言っていないのですが、もっと若くてグイグイしていたの時、出版業界や編集者など色んなことを吠えていても、誰も何か言ってくることがありませんでした。誰もいない敵に向かって僕が吠えているだけなので、出版業界は大人しい人が多いです。居酒屋で悪口を言っても、喧嘩になることもなく、草食動物のところに来た肉食動物のようで良かったです。

(深田)

確かに1人だけ肉食ですよね。

(箕輪)

IT企業では普通だと思います。

(深田)

テレビ業界みたいな人、IT企業の社長とかにいますよね。

(箕輪)

僕みたいなキャラがあんまりいないから、はまったのでしょうね。

(深田)

なるほど。確か、出版業界は、本を読むの大好きで、眼鏡かけていて、おとなしい人が結構多いですね。私は結構そういう内気な人と仲良くなります。

(箕輪)

僕も、そういう一面ありますよ。ITの人といると、「こいつら本当、教養がないな」と思いますし、逆に出版の人といると、「行動力ないな」と思うので、ちょうど間にいます。

(深田)

私は若い頃、港区女子と思われることもあって、華やかな部分はないのですが、意外と間違えられて、港区女子の飲み会に連れていかれたこともあります。「私、ちょっと間違ったところに来てしまったな」と思いました。

(箕輪)

分かります。僕、幻冬舎の前は双葉社に勤めていたのですが、そこはプロレスやお笑いといった、サブカルが好きで、居酒屋文化がありました。双葉社で育って、幻冬舎でゴリゴリに習いました。

(深田)

幻冬舎さんとの仕事、楽しかったですよ。

(箕輪)

超相性が良さそうですよね。

(深田)

「売れる本って、こうやって作るのか」と分かります。他の出版社の方は淡々としいているのですけれども、その時の編集は、有馬さんだったのですが、熱量がすごくありました。

(箕輪)

そう思います。僕も、自分が著者で、他の出版社の編集者の方と仕事をすると、すごく淡々としていて、締め切りや言葉遣いが圧倒的にちゃんとしているのですが、人種が違うと思います。

(深田)

仕事がものすごく寂しいと思いますね。幻冬舎の編集者さんが、一生懸命読んで、「この人のいいところを引き出すにはこうした方がいい」と色んな案を出してくれるのです。私がライターとして、色んな編集の方と関わってきましたが、著者のために一生懸命考えてやってくれる編集者さんは、若い時に1人しか会えなかったです。それくらい一生懸命にやってくれる人でした。

(箕輪)

有馬さんは、幻冬舎の中でも、優秀な人ですからね。多分それもあったと思います。確かに、幻冬舎の編集者は、見城徹スピリッツが入っていると思います。

(深田)

自分も演者だからこそ、プレッシャーを感じて、人前に出るので、裏から聴衆が前にいる舞台へ一歩出る瞬間に、ここにいるチームが盛り立ててくのか、そうではないかで、自分 がものすごいブレるのですよ。

(箕輪)

僕も編集者側として、それはとても大事にしています。むしろ、そこが一番大事です。普段はありえないけれども、その著者がどれほど炎上しようとも、逮捕されようとも、絶対に一度仕事した人は、善悪抜きにして味方でいると決めています。

(深田)

すごいですね。それ、なかなか言えませんよ。私、東京地裁に追われていた時、知り合いが全部さーって蜘蛛の子を散らすように去っていきました。

(箕輪)

絶対、それをしません。だから、他社の編集者も相手のことを思って、例えば、度々炎上するような、成田悠輔氏や、ひろゆき氏が燃えているときに、「俺だったら矢表に立つのにな」と思いますね。逆にやると、余計火を大きくすることもあるので、「ありがた迷惑の可能性」もありますが、僕は絶対に守るし、味方になります。

(深田)

面白いですね、

(箕輪)

そこも大事にしていますね。それも、見城イズムだと思います。

(深田)

社会的に見て、「こちらの方が正しい」となっていてもなお、そちらにつくのがすごいなと思いました。

(箕輪)

僕の人間性ですけれども、「社会的ではない側が好き」なんですよね。僕が企業家ならば、反社なんてありえないのですが、編集者って、多分いいのですよ。

(深田)

確かに。

(箕輪)

取材だと言えば、相手がヤクザであろうと、逮捕される人であろうと、編集者の表現の自由としてやる分には接触してもいいので、特権ですよ。

(深田)

でも、それを聞いて安心しました。私がまた政府と戦ってやられそうになったらお願いします。

(箕輪)

そうなると、僕は俄然、興味を持つと思います。逮捕されている人、堀江門さん、井川さん、カルロス・ゴーンさん、ガーシーさん4人のラインナップに入ってほしいです。逮捕されそうになると、すごい目の色が変わって、「面白いな」と思います。

(深田)

私がやられる時の編集は、箕輪さんにお願いしたいと思います。

(箕輪)

絶対やりたいです。僕、そろそろ検察などに怒られる気がします。

(深田)

はい。「刑務所ナウ」と言っておきますので、よろしくお願いします。

今回も、幻冬舎の編集の箕輪康介さんに、色んな面白い話をしていただきました。どうもありがとうございました。

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