#630 どうなるホルムズ海峡?日本の未来かかる高市訪米とトランプディールとは? 石田和靖氏(2026.3.18)
(深田)
皆さん、こんにちは。政経プラットフォーム プロデューサーの深田萌絵です。今回は越境3.0チャンネルの石田和靖さんにお越しいただきました。よろしくお願いします。
(石田)
よろしくお願いします。
(深田)
『越境3.0行動哲学』という本を出されましたよね。

石田和靖著『「越境3.0」境界線を越えて未来を創る行動哲学』
徳間書店 2026年2月出版
(石田)
はい。新刊は2月27日に発売されました。これまでは世界情勢や中東情勢について書いているものが多かったのですが、今回は自叙伝を書かせていただきました。
(深田)
行動学というのはすごくいいと思います。日本人は学んだことを聞いて満足して、そのまま終わる人が多いですから。自分の中で吸収しても何もしない人が多いので、やはり行動することが大事だという点がいいと思います。
(石田)
そうですね。しかも萌絵さんは、俺が20年前に非常に大変だった時期を知っていますよね。
それも書きました。
(深田)
あの2009年の六本木のカフェ「ワールドインベスターズカフェ」は本当にすごかったです。一等地の六本木アマンドの隣でカフェを開き、投資内容を配信するという画期的な事業でしたね。
(石田)
画期的だったけど、蓋を開けてみると借金漬けで、莫大な借金も抱えましたけれど、それと引き換えに、いろんな人脈などを手に入れたので、トレードオフだなと思います。
(深田)
それをやろうと思った石田さんは本当にすごいです。私は思いつかないです。そうした、様々なコンテンツを配信しながら中東にも頻繁に行かれていたので、今では中東の第一人者のようになっていますよね。学者とは違い、現地で実際に知ったリアルな情報を話してくれるので、今回の中東の混迷が石田さんの予測通りに進んでいると思います。
石田さんは状況を理解しているのに、日本政府は予測せずに備蓄など何もしていないようで、逆に煽っているような状況が一層怖いです。イラン戦争はなぜ起こったのか、原因は何で、日本はどうなるのかを知りたいです。
(石田)
わかりました。予言や予測と聞くと特別なことに聞こえますが、中東情勢をニュースやいろいろな人に聞いていると、誰もが普通に考えつく内容です。ホルムズ海峡の海上封鎖については、2022年末から私は自分のチャンネルでずっと言っていました。
その2022年の12月末、第6次ネタニヤフ内閣ができました。これはイスラエル史上最も強硬な政権で、大きな戦争を起こす可能性が高いとアラブメディアやイスラエルメディアも報じていました。“リクード”、“宗教シオニスト党”と“ユダヤの力”という三党が連立与党を組んだのです。
(深田)
なるほど。イスラエルのメディアでも極右政権が誕生したと報じられたわけですね。
(石田)
そうです。「タイムズ・オブ・イスラエル」や「エルサレム・ポスト」「ハアレツ」などのメディアも同様です。もともとネタニヤフは汚職や詐欺で21件の裁判を抱えていました。
(深田)
映画『ネタニヤフ調書 汚職と戦争』がありますよね。
(石田)
はい。その映画ではネタニヤフが誰よりも長けている危機回避能力が鮮明に描かれています。逮捕されそうになると先回りして対策を打つのです。ネタニヤフのリクードは支持率が下がりましたが、彼は首相の座を守るためにシオニスト党とユダヤの力を巻き込んでと無理やりに作ったのが第6次ネタニヤフ内閣です。これは最近の自民党とよく似ています。
(深田)
日本維新の会を取り込むような感じですね。
(石田)
そうです。石破政権では裏金問題で支持率が大幅に下がっていたじゃないですか。それを起死回生のごとく公明をぶち切って維新と一緒にやるよと言い出したところが結構似ています。
ネタニヤフも支持率が下がり、連立を組むことで起死回生を図ったわけです。この第6次内閣の誕生で、多くの国際情勢アナリストが「イスラエルは戦争を起こすだろう」と見ていました。リクードは過去にデイル・ヤシーン虐殺事件(1948年)を起こした“イルグン”の主要メンバーが集まってできた政党です。
(深田)
それはまずくないですか?
(石田)
さらにイルグンの主犯格メンバーの一人は、ラーム・エマニュエル前駐日アメリカ大使の父親です。エマニュエル氏はテロリストの息子です。
(深田)
えっ、そうなんですね!?
(石田)
彼は岸田文雄元首相に密接に連絡を取り、アメリカに有利になる法律を日本で導入させました。
(深田)
道理で日本で奇妙な法律が入っていますものね。
(石田)
そうです。この背景から、イスラエルは戦争を起こす可能性が高いと考えられました。中東にはペルシャ湾があり、日本の原油はペルシャ湾で積み出され、ホルムズ海峡を通過して運ばれます。日本が輸入する原油の約97%は中東湾岸諸国産で、サウジとUAEがそれぞれ4割、残りはバーレーン、オマーン、クウェート、カタールです。そのため、中東依存を下げるのは当然の流れです。
(深田)
ところが、ロシアのウクライナ侵攻後の日本の対応ですよね。
(石田)
日本政府は経済制裁でロシア産原油の輸入を止め、中東への依存度が高まったのです。その矢先、2023年10月7日にハマスがイスラエルを奇襲攻撃しました。当時、ハマスを支援していたのはイランで、場合によってはイランが介入し、ホルムズ海峡が封鎖される可能性もありました。しかしその時点では海上封鎖はありませんでした。
ホルムズ海峡封鎖はイランにとって最強のカードなのですよ。世界中のオイルタンカーを止め、エネルギー危機を引き起こせますからね。ただ、カードはちらつかせることはあっても、実際に使うことはないだろうと私は踏んでいました。中国や湾岸諸国との関係がありますから。
(深田)
湾岸諸国との関係もあり、他国を敵に回すと自分が不利になるので、私もやらないだろうと思いました。
(石田)
以前、イランは国際社会で孤立していましたが、今はBRICSにも参加し、ロシアや中国とも関係を深めています。さらに2023年にはサウジアラビアを中心とした湾岸諸国と国交を正常化し、国際社会の仲間入りを果たしました。
そのため、簡単にホルムズ海峡の海上封鎖を行うことは考えにくかったのです。もしやるとすれば、イランが余程追い詰められた場合に限られるでしょう。しかし今回はアメリカが介入してきたため、イランが取った戦略はホルムズ海峡の海上封鎖です。
(深田)
しかもアメリカがイラン周辺諸国の基地を使って攻撃しているため、イランも必死に対応せざるを得ませんものね。
(石田)
必死ではありますが、まだイランは力を全て出し切っていないとも言われています。
(深田)
あ、そうなのですか?
(石田)
イランが目指しているのは、時間をかけた消耗戦です。今回アメリカはほぼ単独でイラン開戦に踏み切りました。サウジアラビア、UAE、カタール、クウェートなど全て反対し、アラビア半島上空は使わせないと明言していました。イギリスも同様で、結局アメリカはイスラエルからの圧力を受けて2か国で強行しました。そういう意味では準備不足の中での開戦を余儀なくされたと言えます。
(深田)
なるほど。確かにトランプ大統領は発言が二転三転して一貫性がありません。すぐ終わると言いながら、数週間続くとも言いましたよね。
(石田)
さらに最近では勝利宣言のような発言もしていますよね。
(深田)
あれはAI企業のトップが「勝利宣言して撤退させろ」と指示しているのです。
(石田)
なるほど。言動が二転三転している上に、周辺国の協力も得られていません。さらにアメリカ国内でも反対圧力が強く、もともとペンタゴン(国防総省)や民主党、国民世論も戦争に反対です。ワシントン大学のスコット・リッター教授は「この戦争は失敗であり、十数日以内に弾薬が尽きる」と警告しています。さらに空母ジェラルド・フォードの沈没の可能性まで指摘しています。
(深田)
そこまでですか?
(石田)
裏を返せば、「イランの軍事力を侮るな」という警告を、国防総省の制服組はトランプに提言していました。
(深田)
確かに、ロシアとウクライナの戦争でアメリカの武器庫が減っていると言われていますものね。
(石田)
それに加え、台湾有事用の備蓄までトランプは手を出し、このままではイラン戦争でほぼ使い切ってしまいます。軍の制服組は弾薬もミサイルも尽きると警告しています。スコット・リッター教授も同様です。
(深田)
今から製造しても間に合いませんね。中国が部品供給をしていることもあり、厳しいです。
(石田)
そこで登場するのが日本です。「ATMが3月19日にやってくる!」という状況です。
(深田)
そうですね、世界のATM、日本です。
(石田)
弾薬や資材が十数日で尽きる可能性がある中、イラン戦争は2月28日に始まり、高市さんがワシントンに行くのは3月19日です。まさに「アメリカやばいかも」と言われるタイミングでの訪問です。
(深田)
これは嫌な予感しかしませんね。
(石田)
さらに高市さんがその前に会っているのはあのピーター・ティール(オンライン決済サービスPayPalの共同創業者)です。トランプの影の大統領とも呼ばれる人物です。
(深田)
彼が今回の戦争の仕掛け人とまでは言わなくても、AI企業が戦略を計算して、ベネズエラのマドゥーロ大統領を捕らえ、メキシコの麻薬カルテルのトップを暗殺し、そしてハメネイ師も暗殺しました。そのトップが現在、情報解析企業であるパランティアのピーター・ティールなのです。
(石田)
彼はこれまで表に出てきませんでしたよね。なぜこのタイミングで日本に来てメディアを呼び、高市さんと会談するのか、非常に違和感しかないです。
(深田)
「日本人の個人情報をもっと活用しましょう」と言っていたので、私たちは監視されることになりますね。
(石田)
高市さんもそれに「いいね、いいね」と応じて連携しています。日本はアメリカのAI監視統制社会の枠組みに全て組み込まれる未来がくるのではないでしょうか。
(深田)
私たちの個人情報も丸裸になりますね。
(石田)
個人情報ならまだいいですが、自衛隊や金融機関などの機密情報も含まれます。
(深田)
いえ、実は我々のような一般人の個人情報を全て解析すると、要人とのつながりが浮かび上がり、動きも把握できるそうです。本人が情報を秘匿していても、周囲の動きから徐々に明らかになるのです。
(石田)
なるほど。僕と萌絵さんのメールのやり取りを追跡すると、その先に誰がいるのかが分かるということですね。
(深田)
そうです。人間関係マップは10年以上前から作られていて、私たちが誰と親しいのか、どのレストランによく行くのか、偶然を装って出会うにはどこに行けばいいのか、全て計算されているのです。
(石田)
確かにパランティアはビッグデータ解析企業で、CIAやFBI、モサドの仕事も受けていますから、解析力やデータ量は相当なものだと思います。
(深田)
ですから今、AI企業が焦っているのはイランが賢いのですよ。イランはトランプ大統領を支えるNVIDIAやGoogle、Microsoft、IBMなどのAI企業の中東拠点を攻撃しました。その後に、日本は熊本のTSMCを守るためにミサイルを配備したのです。
(石田)
それには熊本県民は怒っていますよね、あれは大問題です。
(深田)
あの施設で作られるのがAI監視用のチップで、全てAI企業のためのものです。
(石田)
なるほど。TSMCを守るために熊本にミサイル配備というわけですね。
(深田)
そうです。だから日本もすでに AI 企業に操られているのです。
(石田)
恐ろしいです。最近ではトランプが「日本・韓国・イギリスなどは艦隊を派遣せよ」と発言しており、日本もイラン戦争に巻き込まれる可能性が出てきました。
(深田)
3月19日に高市総理がトランプと会って「イエーイ」みたいになったら、ますます危険ですよね。
(石田)
可能性としてまず、高市さんが注目しているのは石油と天然ガスです。石油は初めて備蓄の放出が始まっていますが、液化天然ガス(LNG)も危険です。LNGはオーストラリアからの輸入が大部分で、カタール・UAEからは7〜8%輸入しています。
この7〜8%が止まると、発電所の燃料が足りなくなります。液化天然ガスは2週間分程度しか備蓄できないのです。そこで高市さんは「アメリカのLNGを買いたい」と言っていますが、その契約ではトランプが「LNGを売るので、代わりに条件を出しなさい」とディールを要求してくるでしょうね。
(深田)
そうですよね。トランプはそもそも「高市は俺のおかげで当選した」と言い、高市総理本人も衆議院選挙大勝後の最初の言葉が「トランプありがとう」です。ありえないでしょう。「国民に対する感謝はないのか?」と思いました。
(石田)
高市さんにはトランプに対する借りがあり、トランプは商売人なので、日本を助けたいという思いでLNGを提供するわけではなく、商売なのです。だから取引材料を要求してきます。日本は今回のイラン戦争でアメリカを完璧に支持しておらず、一応イランとは伝統的友好国だからイランへの配慮もあって、中立的な立場を取っています。
それに対してトランプは「日本はアメリカを支持しろ。弾薬やミサイルは日本が提供しろ」と要求してくるでしょう。なぜならば「日本の石油を守るためには当然だろう」と、ディールとして押し付けられるわけです。さらに「ブーツ・オン・ザ・グラウンド」も要求してきそうですね。
(深田)
それはどういう意味ですか?
(石田)
要するに、日本は金だけ出すのではなく「兵隊も出せ」と求められるわけです。「地上に兵隊を配置して戦え」と言われる可能性があります。いやいや、日本は自衛隊ですから。
(深田)
アメリカに押し付けられた例の憲法で、我々は兵隊を持っていません。
(石田)
イラク戦争(2003年)の時は小泉純一郎首相が「自衛隊を出せ」とブッシュ大統領に言われ、小泉首相はイラク特措法という法律作ってまで自衛隊を派遣しました。同じことが今回高市政権でも起こり得ると思います。トランプは「日本は自分たちの石油を守るためにホルムズ海峡を自分たちの軍隊で守りなさいよ」と言いそうじゃないですか。
(深田)
そうですね、言わないはずがないですよ。そうなると必然的に、日本はイランの敵国になりますね。
(石田)
まさにその通りです。その結果、イランからミサイルで狙われる可能性は高まります。さらにイランと北朝鮮は同盟国で、日本の目の前には北朝鮮があり、既にミサイルを頻繁に発射しています。場合によっては、海ではなく陸地、東京や大阪にミサイルを撃ってくることもやりかねないです。イランを守るためならですね。
(深田)
そうですね。下手に日本がイラン戦争に参戦すると、どこに飛び火わからないという状態ですよね。
(石田)
そうです。その上で、次に出てくるのは「イランとの外交チャンネルを遮断せよ」とトランプから言われかねない。さすがに首を縦に振るとは思いませんが、逆に日本がやるべきことは、石油やガスの調達ルートを多様化させることです。イランは産油国であり天然ガス大国でもあります。本来、日本は価格も安いイランから石油を買って然るべきなのです。
しかし第一次トランプ政権が一方的に「イラン核合意」から離脱したため、日本も巻き込まれ、イランからの石油取引は一旦停止しました。本来なら再開のチャンスですが、今回はそこを完全に遮断される恐れがあります。
(深田)
もう完全にアメリカに操られていますね。
(石田)
はい。アメリカのためにガスや石油を買い、武器の費用を払い、戦争のために自衛隊を派遣する。最悪の場合、高市さんが全部パッケージで「はい、分かりました」と受け入れる可能性も排除できません。
(深田)
そうですね。今こそロシアのガスや石油を買うべきですよね。
(石田)
本当はそうです。しかし、ロシアにも制裁しています。
(深田)
アメリカはその制裁を4月11日まで解除すると言っていましたね。
(石田)
そうです。ホルムズ海峡で石油が不足しているため、ロシア産石油を購入可能にするということです。
(深田)
そのためにイギリスやフランスが怒っているのですよね。
(石田)
そうです。本当に自分勝手な行動で、他国を巻き添えにしています。
(深田)
しかもアメリカの目的は自国民のためではなく、イスラエルのためですよね。
(石田)
その通りです。先日、アリベイ氏が政経プラットフォームに出演していましたが、ナヒチェヴァン(アゼルバイジャンの飛び地)が狙われた件も、実はイスラエルが関与している可能性があります。
今後は第三次世界大戦のような方向に振れるかもしれません。どちらにしても、日本はエネルギー危機に直面しています。原油高とガス高に加え、石油輸入国である日本の円は売られ、円安が進む。ダブルパンチで物価高が襲ってくる状況です。
(深田)
物価高に対して、私たちも備えが必要ですね。
(石田)
その対策については、次回に詳しくお話ししましょう。
(深田)
はい。今回は越境3.0チャンネルの石田和靖さんに、イラン戦争とそこに待つ恐ろしいシナリオについてお話しいただきました。どうもありがとうございました。
(石田)
ありがとうございました。





