#600 「2回投票できた」選挙の不正疑惑と欠陥だらけの民主主義を大西つねきが斬る 大西つねき氏(2026.2.14)

(深田)
皆さん こんにちは。政経プラットフォーム プロデューサーの深田萌絵です。今回は、無所属連合共同代表の大西つねきさんにお越しいただきました。大西さん、お久しぶりでございます。

(大西)
よろしくお願いします。お疲れ様でした。

(深田)
ありがとうございます。大西さんも、大阪府知事選は45万票で12.5%の得票率でした。今回は凄くご健闘されたと思うのですけれど、選挙はどうでしたか?

(大西)
そもそも府知事選に関しては、無茶苦茶な選挙で、衆議院選も無茶苦茶でしたよね。ただ仕掛けられたからには、それに対して呼応してやっていかないと、どんどん置いていかれますものね。

組織も金もあるところに、立ち上がらなかったらやられ放題なので、いくら条件が厳しくても「やはり立つしか無いな」と思った。衆議院でも萌絵さんはいきなり仕掛けられて、出馬しました。逆に、どうでした?

(深田)
やはり支持者の方から「あなたに投票しました、深田もえと書きました」とお声がけいただくうちに「もっと、頑張らなきゃいけないな」とエネルギーをいただいて、それで最後までやり抜けたという感じはします。

(大西)
12日間は本当に短いですよね。衆議院選はすぐ終わってしまいますからね。

(深田)
そうですよね。だからお祭りみたいな感じで、毎日どこかで話をして、だんだん子供たちの間で人気になって「萌絵ピー!イェーイ!」とハイタッチみたいな感じで、楽しくやらせていただきました。

(大西)
結局、衆議院は普段から活動している人を選ぶので、そのためにはスキンシップが重要になる。やはりそういう人たちが強いですよね。

(深田)
それは、そう思いますね。ただ、今回は新党の中道改革連合などを見ていると、全然若い男性候補者が突然出てきて7万票を取りました。「やはり組織票は強いな」と本当に再確認しました。

(大西)
そうですね。結局、僕も何回も出ているけれど、どこで選んでいるのかというと「何も見ていない、聞いていない人が大多数なんだな」ということがよく分かります。何をどう訴えようが、そもそも聞いていないというのが大多数で、これは現実として受け止めないといけないなとは思います。

(深田)
車を買う時に、個別の車の性能ではなくて、日産、トヨタ、ホンダのどれを選ぶのかという感じですよね。

(大西)
ブランドかどうかだけで、それ以外は、全く相手にされないのが現実で、その中でずっとやってきて、それでもやり続けてはいるのですよね。

(深田)
私はこの流れは、そのうち変わるのではないかと思うのです。地方選挙は、無所属の方が票を取りやすい場合もあります。

(大西)
地方選挙はそうですね。国政とか衆議院になると、どうしても政党から選ぶというのがあります。今回、自民党がこれだけ取ったことで、最後のフェーズかなという気もするのですよね。やはり安心を求めるというのか、この状況であれだけの人が自民党を選ぶというのは、なんと言ったら良いのでしょうね。

(深田)
人口的な世論の作り方が小泉旋風のですよね。郵政改革選挙の時と似たような、妙に世論を煽るような論調が作られていた。大手メディアからやはり今の時代ではSNSまで活用されて、まず世論が作られていたと感じるのです。

さらに、選挙期間中に変なSNS広告が自民党から大量に出ていて、全候補者にあれだけ大々的な広告を打つのは前代未聞だということと、やはり日本は政治の透明性、広告レポートのようなものが全然公開されないので、実態が掴めない。

あとは、期日前投票ですよね。名前も身分証も投票用紙も必要ない。期日前投票がどっと増えたので、当日は大雪だったにもかかわらず、前回よりも投票率が上回った。やはり、これはおかしなことだなと思います。

(大西)
選挙制度に関しては、本当に明らかに問題があって、なりすましができる。実は、僕は今回2回投票したという人に会ったのですよ。

(深田)
えっ!?

(大西)
自分で「私は2回投票しました。できてしまいました」という人に会いました。彼が本当のことを言っているのかどうかは分からないのですが、嘘をついている感じはなかったです。

今回は投票券が間に合わなかったので、何も持たずに行く人が多かった。名前と住所を確認して投票できました。その後、投票券が届いて、それを持って、もう1回行ったら、投票できてしまったという人がいましたよ。

(深田)
そうですよね。いますよね。

(大西)
分からないですよ。ただ本人は、それが出来てしまった。書いてしまったら、もう分からないじゃないですか。誰の名前を書いたか分からないから、弾きようがない。そもそも、今まで本人確認が全くされてない。例えば高齢者施設などではおそらく行かないと思われる人もいるではないですか。そういうところで不正は可能です。やっているかどうかではなくて可能だという状態は、僕はかなりまずいと思うのです。

(深田)
そうなのですよね。やはり民主主義のことを考えると、誰が投票できるのかというところを曖昧にするのは国民の意見が政治に反映されない根本的な原因を作ってしまいます。そこはきちんと是正すべきじゃないかなと思います。

(大西)
少なくとも本人確認は、きちんとしないとまずいですよね。

(深田)
選挙が終わって、今後この国がどういう方向に向かっていくのか予想はされていますか?

(大西)
僕は、圧倒的に「本物のリベラル」が足りてないなと思いました。

(深田)
分かります。

(大西)
本物のリベラルですね。今の右左と言うのは、リベラルではなくて、逆にリベラルと言われている人たちが、すごく凝り固まっている気がするのです。正しさを信じすぎてしまっていて、それが凄く窮屈になってしまっている。

むしろ保守とか右と言われている人たちの方が、どちらかというと割と懐が深い。自民党を見ても様々な人たちがいる。だからリベラルの弱さというか、本当にリベラルではないというところが、一番の弱点だと思っていて、僕は動画で「本物のリベラルが求められている」と言う話をしようと思っています

それはまさに去年、内海聡共同代表と俺がやろうとした右と左もない本当のリベラルです。正しさを信じすぎないというのは、これからの本当に一番大きなテーマじゃないかなと思っています。例えばチーム未来が伸びたというのも、いろいろな説がありますけれども、戦わないとか他を批判しないというのが許容的に見えて、そこがポイントになるだろうなと思っています。

(深田)
戦わないというのは、若い人は好きですよね。

(大西)
本当にそうです。どんどんそのように動いているので、政治のフォーマット自体がもう古いなと思いますよ。

ところで、街宣をしていたら、たまたま、さとうみつろう君が梅田で通りかかったのですよ。彼が手を振っていたので、いきなり街宣車に乗せたという奇跡的なことがあった。その後、原口一博さんのところへ行って、動画を撮ったりしていたのだけれど「選挙自体が分断装置になっている」と彼が書いたブログが、本当にその通りだなと思う。

彼によると「選挙は戦うことで割れて別れてしまうので、為政者やコントロールする側からすると、本当に分断統治がやりやすくなり、民主主義が民主主義でなくなる原因を作っている」と言うのです。本当にその通りだなと思います。

(深田)
私も、今回出馬をした時にメディアからアンケートがきました。その新聞社のアンケートそのものが右と左を分断するような形で作られているのですよ。

(大西)
あれはひどいでしょう。

(深田)
ひどいですね。質問自体がおかしい。

(大西)
質問が間違っている。質問が浅いし、本質から考えると、そんな事で賛成か反対と分けたところで、何も議論は進まないのですよ。

(深田)
しかも、分けようもないことまで聞いてくるのですよ。分配重視か経済成長重視か。そんなものは、経済成長をしながら分配したらいいのであって、どっちも選べば良いのです。

(大西)
二律背反ではないものが、無理やり分けられていて、非常におかしい。それはすごく分かります。

(深田)
環境保護を選ぶか、経済成長を選ぶか、とか。それは環境保護をしながら経済成長させるに決まっているでしょう。これも二律背反ではないですよね。なぜなら、太陽光パネルは環境を破壊しながら、経済成長を低迷させるという、天災的な政策があるわけじゃないですか。

(大西)
太陽光パネルは、作って売れれば経済成長はするのだけれども、そもそも経済成長がいいものかどうなのかお金だけの話なのです。今回、僕は大阪府知事選では「経済成長、くそ食らえ!」と言いまくっていました。

経済成長はただ単に金が動くだけの話だけなのです。お金が動けば幸せになって、そういう大きなお金を動かしているのが維新の政策だったので「そうじゃないでしょう」と散々言ってきました。

経済成長がなぜ必要なのかという根本の原因を、もう少しみんな考えてほしい。お金が成長し続けるという仕組みが根本の原因なので、そこは今回どうしても伝えたいところではあったのですが、どれだけ伝わったのかな?

(深田)
45万人の心には、届いたのではないですか?

(大西)
45万人全員の心に届いたとは思っていない。現実的には維新以外の何かに、あまり考えずに票を投じている人が多分少なくとも10万人~20万人で、きちんと僕を見て選んだ人が10万人20万人いるかというぐらいですね。それでも凄い数字です。

(深田)
凄いですよ。45万ですよ。

(大西)
そうですね、なんとか泡沫ではない数字にはなったかなとは思います。何か希望を感じた選挙でもありました。手伝ってくれる人たちが、すごく希望を見てやってくれたので、それは凄く良かったなと思います。

政治家は続けるだけですよ。ひっくり返す時は、どうしてもマイナーな考え方がメジャーになっていく過程なので、勝てなくてもやり続けないとひっくり返らない。だからやり続けるのかなと思う。今回は供託金も返してくれます。

(深田)
本当に素晴らしいですよ。

(大西)
返ってきたらとりあえず次の選挙ができます。

(深田)
そうですね。供託金はいくらなのですか?

(大西)
衆議院選挙と同じですよ。300万です。

(深田)
大変ですよね。大西さんは今回「経済成長はくそ食らえ」とおっしゃったようですけれど、私は政策を聞かれたら「政策が国民を不幸にする諸悪の根源」と答えました。

(大西)
そうですね。政策、マニフェスト選挙をやり始めた時点で、多分一番大事なことが欠けてしまったのです。

(深田)
一番大事な事とは?

(大西)
それはやはり、思想とか哲学だと思いますよ。

(深田)
私も、本当にそれを思うのですよ。政策は各党がやりたい利権作りですからね。

(大西)
そういう側面もあるかもしれないし、政策は手段でしかないから、その状況によって変わっていいのですよね。でも、何が大事かというと、価値観や思想というのは、やはり人間が人間を信頼する時の一番の根幹じゃないですか。

やはり選挙でそこを選んでいかないといけない。そもそも政党が整理していないと、政党自体の意味がないのですが、今の政党は選挙互助会になっているのです。

今回の中道はその最たるもので、消費税廃止と言っている人たちと、消費税を作った張本人たちがくっついて中道とは、無理がありますよね。それではやはり信用できない。何が大事だと思っているのかとなって、今回みたいなことになりますよね。

(深田)
木っ端微塵になりましたものね。

(大西)
そうすると、さすがにそれ以外となった時に選択肢がないという話で、それで自民党を選ぶのかと思うのだけれど、本当に選択肢がなかったのだろうね。個々の選挙区を見ると、野党系が木っ端微塵になり、少数政党や新興政党がまだ力をつけておらず、票が割れて結局自民党が通ってしまい、みんなが自民党を支持していたわけではない。

(深田)
選択肢がなかったとかね。

(大西)
結局、1周回って自民党で、2周回っても自民党、何周回っても自民党なのかという感じです。

(深田)
大西さんがおっしゃる思想が弱いというのは、私も今回の選挙で思ったのですよ。民主主義とは何なのか、その根幹を私たちは考えなさすぎとというか、教わらないし、議論もされない。

リベラルが「民主主義とは何なのか」を語らないので「それは民主主義的ではない」と人を批判する時には使います。では、民主主義的とはどういうことなのか、民主主義とは何か、この理解の深め方が足りていないと思うのです。

日本人は、自分たちの意見が政治に反映されていないとか、政治家が隠し事をしているとか、警察が冤罪捜査でいろいろな証拠を隠しているとか、こういうことに対して疑問を抱かない。「そういうこともあるんだね」というぐらいの感覚で流れて行ってしまうのですよね。

そうではなく、モニタリングする権利があるはずなのに、なぜできないのかとか、なぜ透明性が低いのかとか、そういう民主主義の基本を支える色んな要素が足りていない。ここをやはり共有していかないといけないなと思うのですよ。

右とか左とかではなく、どっちの政権になっても、国民両方の意見を吸い上げる仕組みを作っておかないといけないですよね。

(大西)
政治のプラットフォームでも、違う意見をきちんと聞けるかどうかとか、否定せずに違その存在自体を認められるのかどうか。よく飲み屋で政治・宗教の話はだめだというのは、違っていても問題がなければ話あえるのだけれども、そう思えない人たちが多くて、争いになっていく。

いろいろな意見があっていいと思う。それを集約していくには、違う意見同士の話をしないと、そもそもそのベースができないと思う。

今回、面白かったのは、選挙最終日の前日に、やたらと野次る人が来たのですよ。僕が選挙に出ることに関して、すごい税金無駄にしたって怒っている人がいて、その人も都構想反対だったから、街宣車に上げてマイク持たせて喋らせて、最終的にハグをして帰りました。

本人がそれ系のユーチューバーだったらしく、一部始終を撮っていました。彼が思っている28億か23億かの費用がかかることがいけないとか、俺が選挙に出ても出なくても、掲示板は立っていただろうし、どこで掛け違っているのかなど冷静に話ができた。結局、都構想は反対で、そこは一致しているのに、野次るのは違うのではないかと話していくと、一致点が出てくる。そのベースがなかなか日本の場合は、まだできていない気がする。

(深田)
私もそこまでの人間になれたらいいなと思っていても、なかなかそこまで上手くできないのです。やはり女性候補者は絡まれやすいのですよ。今回も結構、嫌がらせみたいなものがありました。あとは支離滅裂な人というのか「消費税減税といっても税収どうするのよ?税収はどこから取るのよ」というのです。

(大西)
税収の中でやるという考えが間違っているといっても説明する時間もない。

(深田)
そうそう。「外為特会(外国為替資金特別会計)がありますよね。今200兆円あるので、それを売ったら良いのではないですか」と言うと「外為特会って何ですか?」と言われる。

(大西)
そうです。そもそも理解度が全然違う中で、全員に分かってもらうのは、そもそも難しいのですよ。

(深田)
そうなんですよ。新聞用語を全部説明できるかというと、時間的にはできないので難しいですよね。

(大西)
正直本当に、衆議院に2回、参議院も2回、府知事選までやったのですけれど、今の現状の結論ですよ。

ほとんどの人は、選挙では掲示板のポスターの顔、写真と名前だけを見て決めるというのが現状ですよね。半分近くの人が、行きもしない。この現状の中で勝とうと思ったら、すごく本質的ではないことをする必要がある。

それをやりたいかと言われたら、俺は全然やりたくなく、そんなことをして勝っても、全く変わらないと思う。少しでも変化を作るためには、そこには合わせずにやり続ける。そうすると、負け続けるので、どうしますか?ということになってしまうのですね。

(深田)
私は、もうちょっと戦略を練ったら勝てる方法はあるのではないかと思いますよ。大西さんは45万票取って、それなりの知名度があるので、また何かチャンスがあると思うのですよ。大阪で、大阪弁を喋らずに大阪人から票を取るのは凄いことですよ。

(大西)
確かに(笑)

(深田)
私も東京24区で、テンションが上がると関西弁になってくるので、訛りが酷いとか、言葉が汚いとか、結構怒られました。言葉は凄いですよ。方言は、親しみを感じやすいところと、何をいっているか分からないからもう要らねぇと思われるところもあるのですよ。

(大西)
確かに、俺も完全アウェーだろうなって思ったけれど、関西弁喋らへんからね。

(深田)
「吉村、もう要らねぇ」と思っている人が、12%は確実にいるということですよ。

(大西)
45万票を取りましたけれど、41万位は無効票がありました。

(深田)
41万も無効票があったのですか?

(大西)
そう。これは2014年の時と構図は似ていて、2014年に同じように橋本さんが大阪市長を辞めて「都構想を」と言って出直し選挙を打ったのですよ。その時、大阪市民は23%しか入れなかったのですよ。

77%が選挙自体を拒否して、投票した人の13%、今回の市長選と同じくらいの人たちが、無効票とか白票とか「ふざけるな」等を書いて出したのです。

(深田)
大阪の人は抗議するのに白票を投じる。

(大西)
それが抗議になっていると思っているのだよね。当然、橋本さんは軽々と易々と当選して、都構想に動いているわけです。今回も、俺はそういう雰囲気を感じ取ったから、わざわざそういう動画を出したわけです。

白票は結局維新が利するだけで、何の効果もないから、やはり反対の方に集めてくれとキャンペーンを打ったのだけれども、案の定そういう人たちがそれぐらいいた。全く何の効果もない白票を投じたというのは、結局まだ皆、感情的なのです。

(深田)
多分、維新の戦略だと思うのですよ。そういう嘘をばら撒いていると思います。維新が嫌いだったら、白票を投じたほうがいいというキャンペーンをやっていますよ。

(大西)
そうかもしれない。

(深田)
それで自分たちを有利にしているという、そういうセコいことをやるのです。

(大西)
当然、有利になるからね。俺を野次ってきた人も、選挙がなければいいとか白票にすればいいという考えだったのだけれど、それでは結局思う壺なのです。自民党も維新もそうなのですけれど、選んだ人は、そっちの方が安心なのでしょうね。そういうことなのだろうなと思います。

(深田)
今回の選挙を一言で締めるとなると、どういう選挙だったのでしょうか?

(大西)
自分の感覚で言うと、少し希望の芽が吹き出した。結果は、まだまだだけれど、でも希望を少し見せられたなという感覚があります。やっていることは、地味なのだけれど、今日から全国ツアーで、中部地方や北陸をまわるのですけれど、これは何も間違ってないという風に思っているし、そういう地道な種まきからしか芽は吹かないかなとは思います。

(深田)
わかりました。ありがとうございます。今回は、無所属連合共同代表の大西つねきさんから、選挙総括の話を伺いました。大西さん、ありがとうございました。

(大西)
ありがとうございました。お疲れ様でした。

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