#575 【衝撃の事実】警察と行政が突如自宅へ…高齢者連れ去り事件の闇!当事者が語る後見人制度に潜む罠とは? 石井靖子氏(2026.1.20)

(深田)
みなさん、こんにちは。政経プラットフォームプロデューサーの深田萌絵です。本日は、後見制度と家族の会の代表である石井靖子さんにお越しいただきました。石井さん、本日はよろしくお願いいたします。

(石井)
よろしくお願いいたします。

(深田)
昨年、私の個人チャンネルで取り上げた「高齢者の連れ去り問題」についてお話をお聞きしたいと思います。東京都江東区で武田和子さんという高齢の女性が、警察と行政によって突然連れ去られたというニュースを読みました。その出来事を私の個人チャンネルで取り上げたところ、石井さんからご連絡をいただき、大変ありがたく思いました。この「高齢者の連れ去り」という問題は、武田和子さんの事例に限らず、全国各地で発生しているのですか??

(石井)
はい。「後見制度」と「高齢者の連れ去り」がなぜ結び付くのかとことが、まだ十分に理解が広まっていないところがあると感じています。私たち後見制度と家族の会では、後見制度の利用によって困難に直面しているご本人やご家族に会員として参加していただいています。しかし現状では、後見人として家族が家庭裁判所から選任されない状況で、後見人には弁護士や司法書士といった士業の職業後見人が選任されることが多くなっています。

問題は、職業後見人が本人を家族から引き離し、強制的に施設へ入所させたり、入所先を家族に知らせなかったり、さらには面会を認めないといった事態が生じているのです。その結果、面会妨害あるいは高齢者の連れ去りという状況に苦しんでいる方が多数いらっしゃいます。

(深田)
そのような事例は、全国でおおよそ何件ほどあるのですか?

(石井)
私が萌絵さんに資料をお送りした以降も増えており、現在、私がデータには49件あります。その内容には、弁護士などの職業後見人が本人を連れ去るものと、もう一つ、行政が関与し、虐待が疑われたことを理由に、高齢の親御さんや障害のあるご家族が連れ去られ、その後まったく会えなくなるもの、この二つのパターンが含まれています。これらはいずれも、全国各地で発生しています。

(深田)
つまり、江東区に限った話ではなく、全国各地で高齢者や障害者を対象として、行政や士業による後見制度が悪用され、弁護士などが当事者を家族から引き離していく事例が広く起きている、という理解でよろしいのですか?

(石井)
はい。行政が直接関与するか否かにかかわらず、職業後見人が連れ去るケースと行政から虐待を疑われ、行政や警察が介入して親御さんを連れ去ってしまうケースの二つがあります。

(深田)
少し確認させてください。今回の武田和子さんのケースについて、視聴者の皆さんは詳しくご存じないと思いますので、武田さんがどのくらいのご年齢で、どのような経緯で連れ去られたのかご説明いただけますですか?

(石井)
はい、当会に入会された女性会員で、その方のおばあさまが武田和子さんです。武田さんは江東区で一人暮らしをされていました。そろそろ家族と一緒に暮らした方がよいのではないかという話になり、その会員の女性とお母さま、つまり武田さんの娘にあたる方が一緒に、武田さんのご自宅を訪ねたそうです。すると、そこに江東区の行政関係者がいて「あなたたちは何者なのですか?」と、まるで第三者であるかのように扱われたのです。

(深田)
武田和子さんのお孫さんとそのお母さまが祖母である武田和子さんのご自宅を訪問されたのですね?

(石井)
はい、そのとおりです。

(深田)
その時、武田和子さんが「あなたは誰ですか?」とおっしゃったのですか?

(石井)
いいえ、行政の職員がお孫さんたちに「あなたたちは一体何者なのですか?」と対応したのです。

(深田)
よくわからないのですが、行政の人が武田和子さんのご自宅に常駐していたということですか?

(石井)
例えば、デイサービスや訪問介護の利用により、行政関係者が出入りすることがあります。その時、たまたま武田和子さんの娘さんとお孫さんがご自宅を訪問し、そこで顔を合わせた時に、行政の担当者から「あなたたちは何者なのか」と、家族ではないかのような対応を取られたのです。

(深田)
その当時、武田和子さんにはすでに後見人が付いていたのですか?

(石井)
いいえ、ご本人は判断能力もしっかりされていますが、日常生活自立支援事業(日自)という制度を、社会福祉協議会などを通じて利用していたようです。この制度で、買い物代行のために通帳を預けていました。ところが、お孫さんが確認すると、実際には使用していないはずのクレジットカードから十万円が引き落とされているなど、不審に感じることがありました。

(深田)
つまり、成年後見制度自体は利用していなかったということですね。別のデイサービスを利用した結果、そうした状況になったということですか?

(石井)
はい、そのとおりです。よく見られるのは、ご本人に意思能力があり、判断もしっかりしているものの、例えば自分で買い物に行けない、料理ができないといった事情の人です。特に高齢男性に多いのですが、行政、具体的には社会福祉協議会が、日常生活自立支援事業として、通帳を預かったり、代わりに料理をしたり、買い物を代行したりするサービスを提供しています。

(深田)
それは行政によるサービスなのですか?

(石井)
はい、そうです。

(深田)
その中には、通帳やクレジットカードを預かる支援も含まれているのですか。

(石井)
ご本人から「預かってほしい」という要望があれば、預かります。ただし、ご本人には意思能力があって「返してほしい」と言えば、返してもらえるはずです。

(深田)
「返してください」と言えば返してもらえるという制度ですね。

(石井)
契約ですので、ご本人がやめたいと意思表示をすれば、いつでもやめられるはずです。しかし実際には、高齢者が何か意見を述べると「もう認知症なのだから」「年だから」と言って、若い人たちが取り囲んで、意見を全く聞かない場面を、私自身も何度か目にしてきました。「大丈夫だから」「気にしなくていいから」と。

(深田)
日常生活自立支援事業のサービスを利用すると、通帳やカードを預け、代わりに買い物などをしてもらえる。制度上は、いつでも返さないといけないのに、実際に「返してください」と言ったら「もう認知症でボケているから、人に預けておいた方がよい」といって返してもらえないケースがあるのですね。しかも、それが一件や二件ではないのですね。

(石井)
そのとおりです。今回の武田和子さんの件でも、行政の職員とのやり取りの中で、ご本人が「通帳を返してほしい」とはっきり言ったのに「今は返せない」とと言われたそうです。

(深田)
それは、武田和子さんご自身が、江東区の区役所に対して直接申し立てたのですか?

(石井)
いいえ、区役所ではありません。

(深田)
どちらにですか?

(石井)
多くの場合、地域包括支援センターや社会福祉協議会が窓口になります。

(深田)
社会福祉協議会は行政機関なのですか?

(石井)
形式上は社会福祉法人です。ただし、一般の法人やNPO法人なども担い手になれるのですが、実際は各市町村に設置されている社会福祉協議会が請け負っています。

(深田)
つまり、日常生活自立支援事業は、制度上は「株式会社や社団法人、NPO法人なども担い手になれる」とされていながら、現実には各地の社会福祉協議会が自治体から委託を受け、事業として運営しているのですね。行政サービスと説明されつつも、行政ではなく行政から委託を受けた民間団体であるということですか?

(石井)
おおむねそれでよいと思います。ただし、事務所が公的施設や市役所内に設置されている場合も多く、社会福祉協議会の立場は非常に曖昧だと感じています。

(深田)
「民間団体であり、行政ではない」と言いつつ、役所の中に事務所がある。そのような関係にあるため、高齢者や私たち一般市民は「市町村の行政だから」「役所の福祉課で紹介された先だから」と、さらに役所の中に事務所もあるので「ここなら大丈夫だろう」と安心して通帳やカードを預けてしまう。それが一度預けてしまうと、なかなか返ってこないということが起きているのですね。

(石井)
そうですね返してもらえる人はごく少ないと思います。

(深田)
武田和子さんの場合、そもそも「自分の知らない間にお金が使われている。お金はどうなっているのか。通帳を返してもらえませんか」とご本人がはっきりと訴えておられ、そのやり取りは音声として録音も残っているのですね。

(石井)
はい、残っています。

(深田)
その後、武田和子さんはどのような状況になったのですか?

(石井)
録音の内容からお話ししますと、女性の職員が高齢者に話しかけるような非常にゆっくりした口調で「今は返せないよ」と述べ、結果として通帳の返却を拒否している様子が記録されています。その後、会員であるお孫さんの女性とのやり取りの中で、武田和子さんご本人から「体がつらいのでデイサービスの回数を減らしたい」という希望が出されました。そこで「それでは少し休みにしますか?」と話したところ、それが「経済的虐待にあたる」と言われたという経緯です。

(深田)
デイサービスを利用すると、費用が発生するのですね。

(石井)
はい、そうです。

(深田)
費用がかかるサービスではあるものの、武田和子さんご本人としては、デイサービスの利用自体が負担になっていたのですね。

(石井)
疲れるため、一日分だけ減らしたい、という趣旨だったのだと思います。

(深田)
確かに、知らない人が自宅に来たり、外出してサービスを受けたりすると、かえって疲れてしまうこともありますね。

(石井)
そのとおりです。

(深田)
減らしたいと言うと「それは虐待だ」と言われた。そうした説明を受けたということですね。

(石井)
そのように聞いています。

(深田)
その後、武田和子さんが連れ去られるまでの経緯は、どのようなものだったのですか?

(石井)
私も詳細までは把握していませんが、ご本人が所持していないクレジットカードから十万円が引き落とされていたことについて「これはおかしいのではないか」とお孫さんが調べ始めたのが発端だったようです。

しかし、その過程で「あなたたちは関係ない」といった対応を受ける中、突然、映像も残っているのですが、男性が住宅内に入ってきて、その横に職員が同行していました。その職員が区役所の職員なのか、社会福祉協議会の職員なのかは分かりませんが「大丈夫ですか」と声をかけながら室内に入り、武田和子さんを連れて行ってしまいました。

(深田)
報道などを見ると、武田和子さんは「社会福祉協議会の人と警察が一緒に来た」と話されており、鍵を無理に開けて中に入ってきたとい書かれています。無理やり鍵を開けて強引に入室したのですか?

(石井)
そうです。その様子は動画として公開されています。男性が手を差し入れ、器具を使ってチェーンを切った可能性もあると見られます。

(深田)
その場に来た警察官は、実際の警察だったのですか?

(石井)
そうだと聞いています。お孫さんからの説明として、私もそのように伺っています。

(深田)
被害者側の説明を整理すると、通帳やクレジットカードを預けていた社会福祉協議会は、江東区の行政から紹介を受けて利用したサービスであったにもかかわらず、身に覚えのない支出が発生していた疑いがある。そこで、通帳を返してほしいと本人が申し立てたものの、返却されなかった。さらに、武田和子さんご本人がデイサービスの回数を減らしたいと希望したところ、それを虐待だと指摘され、その後、社会福祉協議会の関係者が警察を伴って現れ、ドアを強引に開けて武田さんを連れ去ったのですか?

(石井)
そうですね。社会福祉協議会が「虐待である」と言い始めた後は、通常、区役所や市役所の高齢者福祉課などに情報が伝えられ、そこから「措置保護」という形で行政職員が介入することになります。

(深田)
つまり、江東区であれば、区役所の福祉課の職員が来て、鍵を開けて室内に入る、ということが起きるわけですね。

(石井)
通常はそのような流れです。高齢者虐待防止法に基づく対応として、全国的に行われています。

(深田)
「高齢者虐待防止法に違反している」と判断される、ということですね。

(石井)
しかし、本来であれば、虐待が認定された場合には、虐待を行った方に「虐待と認定されたため、措置を行う」といった内容の、公的な書面が行政内部で正式に示されるべきです。ところが、実際には、そのような文書が一切存在しないケースばかりです。全国から寄せられる相談を受ける時、私は必ずその点を確認しますが、公的文書を提示されたという例はこれまで一度もありません。その後のやり取りも、「家族に会わせてほしい」といった要望に対して、メモ書き程度のファクスや簡単な手紙が送られてくるだけで、公印の押された正式な公文書ではありません。それにもかかわらず、そうした非公式なやり取りのまま事態が進んでしまっている、というのが実情です。

(深田)
そうなのですね。では、武田和子さんが連れ去られてから、すでに半年以上が経過していると思いますが、ご家族である娘さんやお孫さんは、いまもなお武田和子さんに一度も会えていない状態が続いている、ということですね。

(石井)
はい、そのとおりです。

(深田)
先ほど、石井さんから後見制度の問題についてもお話がありましたが、このケースでは、そもそも後見制度自体がまだ開始されていない段階だった、ということですね。

(石井)
はい、そうです。

(深田)
後見人が誰一人として指名されていない状態のまま連れ去られ、その結果、ご家族と会えなくなってしまった事例、という理解になりますね。

(石井)
そのとおりです。

(深田)
そうすると、役所のデイサービスや関連する支援と関わること自体が、場合によっては危険になり得る、ということにもなりかねないのではないですか?

(石井)
はい。皆さまから寄せられる相談では、最初のきっかけがどこだったのかを必ず伺うのですが、多くの人が「包括支援センター」だとおっしゃいます。包括支援センターも、社会福祉協議会と同様に、公的機関なのかどうかが分かりにくい存在です。

(深田)
確認ですが、略称ではなく、正式な名称としてはどのように呼ばれるのですか?

(石井)
正式には「地域包括支援センター」と言います。高齢者の人が、例えば認知症の不安や日常生活の困りごとを感じた時に相談すると、センターの職員が訪問し、助言を行ったり、「デイサービスを利用してはどうか」「ショートステイを検討してはどうか」といった提案をしたりするなど、相談対応を担う機関です。

(深田)
つまり、トラブルの出発点が、その地域包括支援センターであるケースが多い、ということですね。

(石井)
そのような話を頻繁に耳にします。

(深田)
日常生活が大変になってきたため、何らかのサービスを利用したいと相談すると、「通帳を預かるサービスがあります」「後見制度を利用してはどうですか」といった提案を受ける。行政の一部のように見えるため、「ここなら大丈夫だろう」と安心して任せてしまう。しかし、その結果として、連れ去りや金銭の不正利用といったトラブルが始まってしまう、ということなのですね。

(石井)
はい、そのとおりです。

(深田)
私は当初、後見制度そのものの問題だと考えていましたが、お話を伺うほどに、問題の根はさらに深いように感じられます。今回は、武田和子さんの事例について詳しくお話を伺いました。
次回は、石井さんご自身がどのような経緯でこの問題に関わるようになったのか、その背景についてもぜひお聞かせいただければと思います。
本日は、高齢者連れ去り問題について、後見制度と家族の会代表の石井靖子さんにお越しいただきました。石井さん、ありがとうございました。

(石井)
ありがとうございました。

おすすめ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です