#563 長井秀和が語る宗教2世の壮絶な過去:献金1億円で夕食500円、母との絶縁まで激白 長井秀和氏(2026.1.8)

(深田)
みなさん、こんにちは。政経プラットフォームプロデューサーの深田萌絵です。今回は「宗教2世・池田大作生き証人」の長井秀和さんにお越しいただきました。長井さん、よろしくお願いします。

(長井)
よろしくお願いします。何度言われても、その「生き証人」と言われることにまだ馴染めていません。ただ、私自身も池田大作大先生から薫陶を受けてきた人間ですので、そう呼ばれることも嘘ではないと思っています。

(深田)
最初は尊敬していたのですか?

(長井)
池田さんですか。尊敬していました。

(深田)
いつまで尊敬していたのですか?

(長井)
尊敬といっても、いろいろ理由がありまして、高校生ままでは、池田さんにも時々会うわけですよね。宗教者としてもすごいという印象で、社会を動かしていく人だという感覚も持っていました。ただ高校生の頃からいろいろ内情を聞いてしまったので、宗教者というか宗教政治を司る一大運動家、一事業家のような尊敬を持っていました。

2006、7年頃に参議院選挙で、創価学会として公明党の埼玉の選挙で11か月ずっと応援に入っていた時があったのですよ。私もある程度聞いていたのですが、その時に学会の職員と話をすると、やはり池田さんは上層幹部にはパワーハラスメントやモラルハラスメントがひどいと言うのです。その頃は年を取っていたのですが、以前は女性問題がたくさんあって、とても尊敬できる人ではないと繰り返し聞いていました。ですから2006、7年以降ぐらいから事業家としてのすごさはあるけれども、人間としては厳しいと感じていましたね。

(深田)
ただ、私は長井さんのお話を聞いていると、最近はある意味で尊敬します。伝説が尊敬に変わってきましたね。

(長井)
たしかに、あれほど大きな事業というか大きな団体を作るには、それ相応のスケールが必要なのだと思います。

(深田)
夜中に鯉を放ったり庭園を潰したりと、かなり忙しいではないですか。それを瞬時に判断して「今日はやめよう」「これはやめよう」と切り替え、実行してしまう行動力は普通にすごいと感じます。

(長井)
過去に失敗したことや、そうした出来事に対する衒いや悔いが全然ないのです。そして、何事もなかったかのように「私は世界を股にかけて指導者と会っている」と言うのです。ゴルバチョフ、サッチャー、ミッテラン、ネルソン・マンデラ、トインビーといった人々が「私のところに話を聞きたい」というように “世界のメンター”のような話になるのです。

(深田)
セルフブランディングも「世界のメンター」というキャッチフレーズは、普通は思いつかないですよね。

(長井)
創価学会員の信者の人たちの8割、9割は、それを信じていましたね。

(深田)
最近の宗教問題といえば山上徹也被告ですよね。安倍元首相を銃殺した事件で、裁判が話題になっていますが、宗教2世として思うところはありますか?

(長井)
山上被告の件は特異な例で、人が亡くなっている事件ですから、すんなり感情移入できない部分があります。ただし、生い立ちや背景を見ていくと、これは他人事ではないという思いは確かにあります。

(深田)
他人事ではない、というのは、どういう意味でしょうか?

(長井)
他人事ではないというのは、大なり小なり境遇として共感できる部分がある、同じようなところがあるということです。例えば長井家の場合、献金総額を算出すると6,000万円ほどでした。私自身も500万円ほど払っています。さらに仏壇、聖教新聞、シナノ企画のビデオ、各種刊行物なども大量に買わされますから、それらで4,000万円ほど使っていて、トータルでは1億円くらいになるのです。

長井家は学会幹部だったのでそれなりに収入もあり、父方は土地を持っていたため土地の収入も入っていたにもかかわらず、裕福な暮らしが全然できない。子どもが3人いて、当時私は中学生で下に小学生2人、それぐらいの時期でしたが「晩御飯は500円で、3人で食べろ」というのは日常茶飯事でした。

山上被告ほどではないにしても、宗教2世特有の問題として重なる部分は多く、経済的困窮、進路の問題、宗教的な脅迫のようなものなど、通じるものがあります。

私は生まれながらの創価学会で、気づけばお題目を唱え、宗教活動や儀礼をしないと食事が出ないという状況でした。勤行をしなければ家から追い出されるので、宗教活動が生活するための要件になっているのです。

(深田)
それは、かなり大変ですね。

(長井)
ですから、やめるという選択肢はありません。ただ私は比較的抵抗なくできたのでよかったのですが、嫌な人にとっては苦しかったと思います。また、創価学会の考え方には、仏教の輪廻転生で生まれ変わっていくという発想があり、キリスト教のように天国や地獄へ行くということとではないのです。

親からは「お前、やめたら次に生まれ変わったら虫になるから。蛇になるから」と言われました。要するに「地獄に落ちる」といって脅迫ですよね。こうした言葉を小学校の頃からずっと言われてきました。

(深田)
私は仏教の本を読むのは好きで、仏教幼稚園に通っていたのですが、絵本などに地獄絵図が出てきますよね。

(長井)
はい。六道地獄ではないですが、阿鼻地獄など、さまざまな地獄の話が出てきます。

(深田)
餓鬼道に落ちるとか、修羅道に落ちるとか、地獄にもいろいろ種類があって、不幸のパターンが違うのですよね。怖いなあと思いました。

(長井)
そうした恐怖を植え付けて「そうならないためには信仰しなさい。親の言うことを聞きなさい」ということは、正直言ってかなり強かったと思います。ある程度大人になると勧誘活動をさせられるのですよ。例えば、ものみの塔やエホバの証人は子どもを連れて布教、勧誘しますよね。私は子どもの頃はしていなかったのですが、成長してからは勧誘をさせられて、友達を騙して連れてくるのです。

「学会の話があるから来ないか」と言うと「いいよ」と断られますよね。ですから「ちょっと話があってさあ」「ご飯に行って、少し寄って行こう」と言って、創価学会の集まりや会館に連れて行く。そのようにたくさん騙し討ちをするのです。さらに、勧誘する相手がいつ帰ってくるのか夜中まで待ち伏せし、青年部の先輩たちと5、6人で深夜1時頃に家の中に押しかけて、入会するまで帰らないということもありました。

(深田)
帰らないのですか?

(長井)
帰らないのです。「いい話がある」「今日というこの時期が一番大切だ」「今決めなければだめだ」と夜中の2時頃までやるわけです。そうした迷惑行為を平気で行っていましたし、選挙ではたくさん選挙違反をしました。

足が不自由な友人がいたのですが、先輩がその人に「あなたの足が悪いのは、生まれる前に創価学会を誹謗中傷し、悪口を言っていたから先天的な障害が出ているのだ」と言うのですよ。俺は「それはどうかな」と思いましたが、障害のある人に宗教的な教説を一方的に当てはめるのは、誹謗中傷ですよね。このように脅迫に近い形で引き込もうとすることもありました。

信仰では面白いところもあるが、嫌なことが本当に多かったです。子どもの頃は両親が学会活動に行って、ネグレクトになることもありました。冬場に冷え冷えとした部屋へ置き去りにされて、低体温症で凍死しかけたこともあります。信仰に熱が入るあまり、育児放棄のようなこともありました。

(深田)
私も子どもの頃、周りに宗教2世のような子がいて、教義に合わないと体罰があると聞きました。また、献金しないといけないから「今夜はステーキよ」と言われ、ポークチャップをステーキだと信じて成人して、男の人とデートでステーキが出てきた時に「何だ、これは?」驚いたとも聞きました。ずっとカニカマを食べて育ち、私がカニ道楽に連れて行った時に「私、カニを食べたことがなかった」と言われて驚いたこともあります。

うちは普通の浄土真宗でしたが、親が料理屋だったので美味しいものをよく食べており、カニカマとカニの区別がつかずに「自分はカニが好きだ」と信じていた宗教2世の子はかわいそうだなと思いましたね。

(長井)
確かにそうですね。宗教2世の問題は食べ物のこと以外にも、例えば病気になっても薬を使わないという宗教がありますよね。そのため、アトピーのままだったり、喘息なのに薬を使わなかったりする人もいました。うちはそこまでではないですが、私が少し熱を出した程度でも、薬を飲まずに「お題目をあげろ」と言われました。

父は熱が出ると、仏壇の前で毛布をかぶり、数珠をジャラジャラ鳴らしながら汗だくになってぶつぶつ唱えていました。まるでホラー映画のような雰囲気の中で病気を治そうとしていたのです。

そういう姿を見せられてきたので、なまじ薬を使わないというところはあります。ただ、エホバの証人は完全にだめですが、創価学会でもそういう人がいました。他には「鳥居をくぐるな」というのもよくある話です。

(深田)
そうです。私は奈良なので、イベントは神社か寺ということが多く、そうなると、入らない子がいるのですよね。

(長井)
私は創価小学校、中学校だったので、京都のようなお寺神社には行かなかったのですよ。その代わりに、京都ではなく山口の萩などに行き、昔風の武家屋敷のような場所や、別の史跡を回りました。

(深田)
松下村塾の跡のような場所ですね。

(長井)
そうです。池田大作大先生は革命のようなものが好きなので、松下村塾とか吉田松陰生誕の地のようなところに、小学校の時に連れて行かれるのです。お寺や神社には一切行かないという具合に、宗教が絡むと行き先が変わってしまうことがあります。

うちの親父は原理主義的なところが非常に強かったので、進路や就職、恋愛なども制限されるわけですよ。統一教会であれば信者同士という話になりますが、創価学会はそこまでではないけれども、例えば深田さんと結婚するとなった場合、親は深田さんを創価学会に入れなさいと言う。家に来ると学会の人が5、6人で待ち構えていて、美味しいものを食べさせながら「何か悩みはない?」「素晴らしい教えがある」という風に勧誘するのです。

(深田)
若い時は「悩みはないの」とよく聞かれました。

(長井)
それは宗教だ。

(深田)
私が「ないです」と答えると、最後は皆さん逃げていくのです。こちらが「何に悩んでいるの?」と聞き返すと「えっ」と言葉に詰まって、どこかへ行ってしまう。私は逆に新興宗教に勧誘されてみたいとずっと思っていました。

(長井)
勧誘されたいのですか?

(深田)
10代の頃は新興宗教がすごくはやっていて、周りは「こんな新興宗教に勧誘された」「あんな新興宗教に勧誘された」と言っていたのに、私だけ勧誘されたことがないなと思っていたのです。

(長井)
勧誘バージンですか?

(深田)
はい、勧誘バージンで、高校2年生ぐらいの時に、ついに来たのです。

(長井)
それは何系だったのですか。

(深田)
女の子が2人で来て「あなたの幸せを祈って、お祈りをしていいですか」と手をかざしてきたのです。私は「ついに来た!」と思って、憧れていたので「えっ何?お祈りしてくれるの?やって、やって」と言ったら、その女の子たちが2人ともびっくりして走って逃げてしまいました。

(長井)
逆ですよね。

(深田)
それで私は追いかけて「なんで逃げるんですか」と聞いたのです。やってほしかったのに残念と思いました。隣に友達もいたのですが、その友達が私をすごく冷たい目で見ていました。

(長井)
これは二重にショックですね。勧誘されることとそれを追いかけてしまうという珍事件で、起承転結が2回起きたような話ですね。

(深田)
それとは別にもう一つ、変な宗教に声をかけられたことがあります。19歳ぐらいの時に大阪の街を歩いていたら、後ろから男性が来て「世界には全知全能の神ゼウスがいて、その下に孔子がいて、ゴータマ・シッダールタがいて、その下に……」とありとあらゆる神様の名前を並べ立てたのです。

私は「あれっ?」と途中で遮り「すみません、時代考証として今のはおかしくないですか?」と聞いたら、その人も走って逃げてしまいました。キリスト教のジーザス・クライストよりも前の時代でしたから。

(長井)
まさに新興宗教の勧誘キラーだったわけですね。

(深田)
その宗教が何なのかは分からないのです。謎なので、とにかく神様の名前を次々に言うので、みんなに「こんな宗教に勧誘された」と話しても、名前が分からないから、周りでは「キャベツ教」と呼んでいました。

(長井)
幸福の科学かもしれないですね。幸福の科学は、かなり綯い交ぜでやる印象がありますから。

(深田)
幸福の科学ならエル・カンターレが必ず出てくるはずですが、エル・カンターレは言わなかったのです。

(長井)
言わなかったのですか。かなりマイナーな新興宗教かもしれませんね。もう少し練った方がよかったかもしれませんね。

新興宗教に関しては、本当にお金の問題が大きいと思います。私はまだ楽な方でしたが、献金をしすぎたことでフラストレーションが子どもに向かい、年中殴られていた宗教2世の方もいます。そのような人は大人になってからもPTSDが発症して、池田大作や創価学会という名前を聞くだけで震えてしまうのですよね。

(深田)
そうなりますよね。私の友人にもそういう方がいて、家庭が崩壊しています。

(長井)
先ほど触れましたが、創価学会で聖教新聞や聖教グラフというものがあります。池田大作の話が写真付きで載っているグラフがあり、さらにシナノ企画が作った昔で言うVHSビデオもあります。家は破産して、残ったのは聖教新聞とシナノ企画のVHSだけという家庭を2件ほど見ました。実際に目の当たりにすると、正直つらいと感じました。

(深田)
長井先生は、いまこうして池田大作先生のことをかなり赤裸々に褒めていらっしゃいますが、お母様から叱られたりはしないのですか?

(長井)
絶縁です。

(深田)
絶縁なのですか。どちらが宣言したのですか?

(長井)
向こうです。特に私がこういう場でかなり発言するようになってからは「連絡を取らないように」という形になりました。

(深田)
そう言われて、連絡を取っていないのですか?

(長井)
もう電話もかかってきません。こちらから電話をしても出てくれません。

(深田)
それは寂しいですね。

(長井)
寂しさはありますが、ただ、宗教2世ではこうしたことは珍しくありません。例えば、ものみの塔などでも、20代から家族と断絶している方はいます。宗教2世のネットワークの話を聞いても、珍しいことではないようです。

(深田)
やはり家族と断絶するのですか?

(長井)
断絶しないと無理なのです。はっきり言えば、やっていけないのです。

(深田)
親子の縁を切らないと、自分が抜けられないのですか?

(長井)
それもあります。ですから、なかなか難しいのです。

(深田)
宗教にのめり込んで毒親になってしまうと、親から離れないと持たないのですね。

(長井)
その通りです。だから宗教2世の方が親や友人との縁を切った時に、受け皿となるシェルターを作っていかなければならないのではないか、と思っています。

(深田)
たしかに、子どもたちは本当に大変ですよね。

(長井)
2022年に厚生労働省が「宗教2世に関するQ&A」を出していますが、現場レベルではまだ十分に使われていない印象があります。その点も含めて、宗教2世で困っている方を、もう少し具体的に救っていかなければならないと思います。

(深田)
本当に、長井先生には宗教2世をどんどん救っていただきたいと思います。今回は長井秀和先生に、宗教2世についてお話を伺いました。ありがとうございました。

(長井)
ありがとうございました。

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