#558 トランプ政策で円はドルと共倒れ?資産暴落危機を乗り越える防衛術とは!? 吉田繁治氏
(深田)
皆さん、こんにちは。政経プラットフォーム プロデューサーの深田萌絵です。今回は、システムズリサーチ代表の吉田繁治さんにお越しいただきました。吉田先生、よろしくお願いします。
前回は「円はだめ、ドルもこれから安くなっていく」というお話でした。今回は、私たちはどうすれば自分たちの財産、なけなしの雀の涙のようなお金を守っていけるのだろうか?私たちは一体何を信じたらいいのか?そこを教えていただければと思います。
(吉田)

『米国の金融政策は、返せない米国債38兆ドル、対外純負債26兆ドルから来る』
2025年1年間の政策も全部これが原因なのです。しかも毎年2兆ドル増えていくのです。基盤の条件として米国債が38兆ドルで5900兆円です。日本の円国債は1300兆円ですから、それの約5倍です。これが社会保障費と軍事費の赤字です。国債の金利払いが1.2兆ドルになり、毎年2兆ドル増えるのです。だから38兆ドルが来年は40兆ドルになり、次の年に42兆ドルになるわけです。これは社会保障費や軍事費、国債の利払いが減らないからです。
2兆ドルの内容は軍事費が8千億ドル、国債の利払いが1.2兆ドル、これが赤字になっていて、毎年2兆ドルの国債残の増加があるということです。さらに社会保障費も増えて行くので赤字がどんどん増えていきます。トランプ政権は、国債の平均金利3.5%上げずに、毎年2兆ドルの新規債発行を迫られるということです。
国債を発行することは国債の金利を上げることなのですが、通貨は下がります。それで、そんなことできるのかというとできません。加えて38兆ドルの国債のうち、10兆ドルが2026年に返済満期が来てしまうのです。これはコロナの時に期間の短い国債を5兆ドル発行したからです。その満期が、2026年から一気に来るわけです。これが初年度に10兆ドルです。ということは、10兆ドルの借換え債を発行しなければならない。
アメリカは、2026年度は10月1日から来年の9月の30日までです。それまでに12兆ドルの米国債を発行しなければいけないのです。そんなことはできないですよね。できないから、世界平均で15%~25%の輸入関税をかけたのです。
関税は政府収入にすると5000億ドルで、米国物価上昇になりますから国民の負担になるわけです。トランプは2026年に減税すると言っています。だから、物価上昇になるから、この分を返すというわけで、政府収入にはならないのです。
さらに、日本に80兆円、EUに85兆円の対米投資を要求しています。これはAI関連に乗じたもので1年に55兆円です。これで何かやろうと言っているわけです。これは米国SWF、ソブリン・ウェルス・ファンドという国家ファンドへの出資になります。トランプが差配する国家ファンドへの出資なのですが、トランプは、AI関係に出資したものの利益の9割はアメリカが貰って、日本には10%しか返さないと言ってます。そういう投資です。
(深田)
投資じゃないですよね。カツアゲですよね。
(吉田)
完全なカツアゲです。日本政府は何と言っているのかというと、民間企業が出すので、民間企業に日本輸出入銀行などが補填すると言っている。だから政府がその利益を補填するので、政府が出すということです。
さらに、日本にGDPの5%、32兆円の軍事費を要求してます。EUにも9000億ドル(140兆円)要求している。これは日本の自衛隊員を2倍とか3倍に増やすのではなく、装備費と軍事費、要するに「米国からの兵器を輸入しろ」ということです。兵器は日本では作っていませんから。アメリカは今年12兆ドルの国債を発行しなければならないわけで、海外からお金を持ってこようとしているのがトランプ政策なのです。
さらに、Genious法で暗号通貨のステーブルコインを発行します。2027年1月から2兆ドルの予定で、ベッセント財務長官によると310兆円です。もう1年後です。認定された金融機関(銀行、VISA)が、米国債を買って、国債を担保にステーブルコインを発行するという仕組みで、今度は銀行やVISAが溢れる米国債を310兆円分買うことになるわけです。米国債を買って、国債を担保にステーブルコインを発行して、国債を現金化する。現金になるわけだからインフレになります。
AI事業への原発建設では、米政府が海外のマネーを使う。ソフトバンクあたりのお金が35兆円いきます。
(深田)
ソフトバンクに35兆円ですか?
(吉田)
お金を出資しろと言っています。ソフトバンクがすると言っています。それは何になるのかというとAIデータセンターです。AIデータセンターを1個作るのに、実は原発1基分1Gバイトの電力がいるのです。
(深田)
確かに。
(吉田)
それを40か所、50か所作るというので、原発を40か所、50か所作るということです。今、付近の住民の反対が起こっているので、作れないとは思います。ただ、それがMag.7(※1)の時価総額2500兆円の株価高騰政策にもなっているわけです。
※1)Mag.7:マグニフィセント・セブン。米国株式市場を代表する時価総額の大きい巨大ハイテク7銘柄の総称。GAFAM (Google、Apple、Meta Platforms(旧Facebook)、Amazon、Microsoft)+Tesla+NVIDIA
海外からお金を持ってきて原発を作ろうとしているのが、今年のトランプの政策です。
(深田)
ロクでもないですね。
(吉田)
ロクでもない政策ですよ。とんでもないことをやるわけです。今年アメリカでは海外のお金を使って、国債を12兆ドルも発行しなければいけないことをベッセントは分っているわけです。これがトランプなのです。
2025年、2026年トランプのマネー政策の眼目は、貿易赤字を貿易以外のマネー政策を総動員して減らす。これがMAGAという政策なのです。Make America Great Againとは貿易赤字を貿易以外のお金を持ってきてアメリカの国債が売れるようにする政策なのです。
さらに、金利を上げずに、逆に下げて新規に国債2兆ドルを売る。これはできないとは思いますが。そのために、25年の9月と12月に、既に0.25%利下げを2回行っています。来年、パウエル議長が退任した後、トランプは1%にすると言っています。利下げをするとアメリカドルは暴落します。これが2025年、2026年です。
以上、結局は足りないドルの増刷であり、米国のインフレ率の上昇で、世界はインフレになっていき、ドルは下落する。日本がドルを買っていれば、日本円も一緒に下落していくとわけです。これがアメリカの政策です。
次に日本の政策です。

『日本の金融政策の迷走も、国債残1300兆円と利払い20兆円から来る』
『日本の金融政策の迷走も、国債残1300兆円と利払い20兆円から来る』
既に20兆円になっているのです。日本は、国債残1300兆円とよく言われていますね。社会保障費の財政赤字が30兆円あって、国債費が28兆円かかって、1年に22兆円(1.7%)赤字が増えていくのです。
そこで高市積極財政です。2026年度を積極財政にすることによって、実質GDPを最大1%増やし、物価上昇を3%にして、名目GDP4%増加させようというのが高市財政なのです。
ただし、実質賃金が問題で、2026年の名目賃金は2.5%おそらく上がるでしょうけれど、物価上昇が3%ありますから、実質賃金はマイナス0.5%である。これに対して、高市減税で0.2%プラスがあります。ガソリン減税や103万円の壁などで0.2%所得が増えたようになるのですが、住宅ローンの利上げが年20万円=3.3%ありますので、結局世帯の可処分所得は3.6%減ります。
(深田)
そんなに減るのですか。私たち可哀想ですね。
(吉田)
住宅ローンの利上げは非常に大きいです。ドル/円は日銀が0.25%利上げしたが、逆に157円の円安になりました。普通、金利を上げると円高になるわけですが、この原因は、高市政権は積極財政で円安の方向、日銀は0.25%利上げで円高の方向、要するにアクセルとブレーキを一緒に踏んで自動車が迷走したのです。市場は、高市財政の拡大を重く受け止めたため、ドル円の迷走が起こっているということです。
さらに、問題があり、日米の2026年株価へのリスクとしては、日本の30年のゼロ金利のツケが回って来る。ややこしい話ですが、日本のゼロ金利が30年ありました。結果的に日本からの対外証券投資1308兆円です。これは対外資産です。
(深田)
すごいですね。
(吉田)
これに対して、海外からの対日証券投資は1072兆円。だから日本から1308兆円行って、アメリカのファンドから還流してきたのが1072兆円、対日投資です。236兆円分がドル買いの超過分で、これが円安になった原因なのです。
これが1ドル157円への円安要因で、結果的に輸入物価の円安インフレになったということです。236兆円が、過去30年でドル買いの超過になった。毎年10兆円以上日本円が流出したわけです。
さらに、高市財政と日銀では矛盾するメッセージを出しています。政府は積極財政で赤字国債の増発する金融緩和政策で、円安へのメッージです。日銀は12月19日に0.25%利上げした。短期金利を0.75%に上げて、円高へのメッセージで、ブレーキです。外為市場では円安への政府メッセージを強く受け止めて、円売り/ドル買いの超過をした。それで結果的に金利をあげたのに円安157円になったのです。
(深田)
金利を上げたにも関わらず、円が売られるというのは、よほど日本政府に対する信頼がないということですよね。
(吉田)
日本政府の財政に対する信頼がないということです。だから高市財政は積極財政で、さらに国債を増発するだろうと、円の価値は下がったわけです。さらに、これは問題を含んでいます。2026年の大きなリスクは、少なくとも日米金利差が縮小しています。
円キャリートレード巻き戻しの恐れがあって、推計残高が200兆円あるのです。これが巻き戻されると、日米の株価暴落という恐れがあります。これは2024年の8月初旬に1日で起こったブラックマンデーという現象です。1日で日経平均が20%下がって、S&Pが12%下がりました。1日の下げ幅で最大だった。それと同じことが2026年に起こる可能性があるのです。
(深田)
質問があるのですけれど、その時ドル/円レートは、どう動いたのですか?円高に振ったのですか?
(吉田)
円高になります。円キャリートレード巻き戻しというのは、アメリカからすれば円で借りたものを返すことです。円で借りたものを円で返すことはできませんから、ドル株を売って円に変えて、円を買って返すわけです。だから円買いになるから、この時は円高になったのです。キャリートレードとは、海外が借りることだから、キャリートレードが増える時は円安になる。キャリートレードが減る時は円高になります。

さて、ここからですが、2025年、26年、27年、28年の資産価格です。株価ではAI関連株とS&P500と日経平均の明暗があるのです。通貨では、ドル、円、ユーロ、スイスフラン、人民元でまとめて言えば、ドル買いをする通貨は下がるが、ドル売りの通貨は上がるということです。日本円がドル買いをすれば下がるし、ドル売りをすれば上がるということです。
さらに、金が無国籍の国際通貨と認定された。認定されたというよりも、中央銀行が、金を無国籍の国際通貨として買っているわけです。1000トンの買い増しが続くというわけです。
(深田)
金を国債通貨として、ずっと買っていくということですね。
(吉田)
さらに、不動産価格については人口密度が左右します。これが資産価格です。

問題は、2023年以降、米国株で特に上がったのは、Mag.7の株価であるということです。2020年から2024年までS&P500で Mag.7の株を除くとほとんど上がってないのです。さらにMag.7の株価は、2025年は258から460まで上がっていて、2023年1月から3.3倍上がっています。
アメリカの株価がいいというのは、株価全体ではなくてMag.7の株価が上がっただけなのです。これをみんな認識してないのです。だからS&Pの中に7社しか入ってないです。
(深田)
たった7社が引き上げたということですね。
(吉田)
そうです。これの時価総額は3200兆円になっています。今、S&Pの時価総額が1京円ぐらいなので35%です。2023年以降のS&P500の上昇は70%です。Mag.7のAI関連株が上げた。米国経済が好調だったのではなく、AI関連に過剰な期待からマネーが集まっただけということです。
(深田)
これはバブルだということでしょうか?
(吉田)
そういうことです。AIバブルです。期待バブルです。結果としてアメリカで資産が急拡大しました。上位10%の世帯が90%の株を持っていて、今その世帯の平均株価資産は5億円です。残り90%の人は、1000万円もないのです。それくらい資産格差ができてしまった。イーロン・マスクの所得はオプション株ですが、150兆円です。ひとりでスイスのGDPみたいなものですよ。だからハプスブルグ家より上ですよ。

『NVIDIAの問題』
NVIDIAの問題は、実はROI(Return On Investment、投資利益率)です。つまりNVIDIAの株が上がっているのは、AIデータセンターを作るので、半導体が売れて上がっているわけです。売れてもAIデータセンターが稼働して利益が出なければいけない。
原発1基分の電力3000億円を使うと同時にGPUの減価償却費が6500億円かかるのです。1か所で経費が9500億円かかるわけです。これは3000万人の有料会員が必要で、今100万人くらいしか有料会員がいないのでとても無理です。
それでそのお金をどうしたのかというと、NVIDIAは1000億ドル(15兆円)のワラント債を買って、OpenAIに出資しているわけです。ワラント債とは、新株引き受け権付きの社債ですが、ChatGTPを運営するOpenAIは非上場の会社ですから、その会社が株価を上場した時は「我々が貰いますよ」ということです。
OpenAIはNVIDIAから半導体を買ってNVIDIAにお金を払っています。NVIDIAは、OpenAIにお金を貸してNVIDIAから半導体の代金をもらっているという循環取引なのです。OpenAIは、5つのデータセンターを建設し、これが大赤字なのです。この構造は、NVIDIAの子会社への赤字の飛ばしです。事実上、NVIDIAそのものが、赤字を持っているということです。資本の関係で言えば、そういうことになるわけです。子会社が赤字であるけれど、NVIDIAの株価は上がっているのです。本体の赤字を飛ばして株価時価総額は世界一でNVIDIAの株価は710兆円です。
ChatGTPより高性能のGoogle のGemini3.0を使っている半導体は自社開発のTPU(テンソル・プロセッシング・ユニット)でNVIDIAよりも省電力で、高性能なのです。NVIDIAのGPU1個は500万円してPC10台分です。それをデータセンターで数十万個使うのです。それで2兆円かかります。
こういうデータセンターはおそらく利益を出さないお荷物で、ただの箱になるだろうと思います。最終的には収益還元法で2~3年後にはそのデータセンターの収益に対して、価格がいくらかということになりますから、2兆円の投資をしていても、このデータセンターの値段は、おそらく数千億の値段にしかならないということです。
(深田)
とんでもないですね。
(吉田)
とんでもないことになる可能性があり、こういうことが明らかになったわけです。結局2026年のMag.7の株は上がったのですが、このNVIDIAの4.6兆ドル、それからMETAの1.66兆ドル、オラクル、ソフトバンクの株が危ない。オラクルは42%下落して、ソフトバンクは40%下落しています。
日本で9月から10月からの株価の上昇は、東京エレクトロン、アドバンテスト、ソフトバンク、キオクシアで、実はこの4社だったのです。日経平均の上昇は、この4社によって上昇したのですが、これも今下落しているのです。だからNVIDIAの株価を追うので非常に危ないところが半分ぐらいあるわけです。

それで株を買うのはどうしたら良いのか。2026年の株価イメージは、S&P500と日経平均は年初から12月10日までは高市ラリー、高市の積極財政が加わって25%上昇した。S&P500は15%上昇したのですが、日本株がアメリカ株よりも10ポイントも多く上がるということは非常に特異なことなのです。これは高市ラリーなのです。
さらに11月にAIデータセンターに収益危惧がでた。2025年11月からレンジ圏(※2)に入っていて、推定7.5か月続く。その場合、上下する可能性があるということです。
※2)レンジ相場:一定の範囲(レンジ)の中で価格が上下している相場のこと。
Gemini以外の、AIデータセンター収益が、好転するには至らないということです。だから、NVIDIA、META、AIに35兆円投資のソフトバンク株も暴落の恐れを生みます。ソフトバンクは日本で時価総額4位です。
リスクシナリオです。2026年11月の中間選挙でトランプ政権は、下院で負けることは決まっていますから大敗の可能性が非常に高いです。上院で負けるかどうかがポイントですが、支持率が今35%ですから、非常に厳しいと思います。利下げ、金融緩和の米国相場の大きな崩れの可能性があるのは、このトランプ政権の大敗の時です。11月の前。6月頃だと私は思います。
(深田)
なるほど。ソフトバンクやNVIDIA、OpenAIのサム・アルトマンCEOなども、かなりトランプ政権に食い込んで癒着していますから、トランプ弱体化で共に売られる可能性がありますよね。
(吉田)
サム・アルトマンは「赤字で毎月お金足りないので、政府に出してくれ」と言っています。トランプはそれを出すと言っていると思います。どこからお金を持ってくるのかというと、日本から持ってくるのです。
(深田)
そうです。そうなんです。だから、日本はこれからトランプのAI投資と共に滅びる運命にあるのではないかと9月ぐらいからずっと言っているのです。
(吉田)
それで一番お金を出すのがソフトバンクです。ソフトバンクのお金はどこのお金かというと、銀行から借りたお金です。
(深田)
日本人に向けて、日本人を騙して累計10兆円の個人向け社債を買わせていますよね。
(吉田)
買わせています。結局それも銀行のお金ですよね。そういうことをやろうとしているわけです。ここでAI株が下落すると、要するにMAGAの一種の化けの皮が剥がれるのです。それが2026年の6月頃には、共和党がだめということがはっきりしますので、その頃おそらくその可能性があるということです。

『2026年の日経平均』がどうなるのかというと、11月に4万2000円から5万2000円まで上がったのですが、その後レンジ圏に入っています。レンジ圏に入ったのは、東京エレクトロン、アドバンテスト、キオクシア、ソフトバンクが上がったのが下落したのです。ソフトバンクは40%今下がっています。世界のAI事業への収益懸念で、こうなっていて、7月以降日経平均も危なくなってきます。
投資としては、価格変動が大きな日米のAI関連株を避けて、例外はアルファベットで、Gemini3.0のGoogleは上がると思います。AI株を避けて、上がっても、下がっても、一定額を買うドル平均法での積み立て買いが良い。3か月以内の短期売買と、個人も約3倍に増えている信用売買は避けた方が良い。信用売買というのは、証拠金を入れて何倍も買うことです。これはやめたほうがいいです。
短期売買では利益より損切りが大きく見えるという人間の心理があるために、1000万円の損と1000万円の利益では、1000万円の損が圧倒的に大きく見えるわけです。それで株価が下がって含み損が出た時、なかなか売らずに大きな損をするのです。これは認知のバイアスと言って、損をしやすいのです。ファンドはヘッジしていますが、個人はヘッジしていません。
事業の見通しがつく個別株、AIの比重が少ないTOPIX(東証株価指数)、オルカン株(オールカントリー、全世界株式)が良いだろうということです。来年の世界株ですが、ゴールドマンは、アメリカ株は来年は5%くらいしか上がらないだろうと言っています。それに対して、中国を含む世界株は15%上がると言っています。
株価が上がるのは通貨高のところで、通貨安のところは上がりません。年10%ぐらい中庸な利回りのファンドに委ねる投資信託の積み立てが選択肢だろう。ファンドの場合、選ぶコツは年10%ぐらいの利回りのところを選ぶことです。20%のところは危険です。
(深田)
AIに比重が重いということですか?
(吉田)
そうです。要するに、利回りというのはリスクの逆の意味なのです。20%利回りがあるということは、20%損する可能性があるということなのです。ですから10%ぐらいの利回りだったら、インフレに対応して10%ぐらいは、世界株全体の株価が上がると思います。AI株は危ないですが、米中間選挙で共和党大敗の恐れが出た時、6月ごろですから、株から手仕舞う準備は必要だろう。強気のウォール街は、このシナリオを決して言わないです。ウォール街は、株を売るサイドなので、こんなことは言わないというのが株の取引きです。

さらに重要なのは『2025年~26年のインフレと金利と通貨と株価の関係』です。原理としては、1年以内の短期金利は、中央銀行の政策金利で決まるが、5年~10年以上の長期金利は、債券市場の期待インフレ率で決まります。
通貨では、米ドルは実質金利がプラス0.55%、ユーロもプラス0.2%、スイスフランは政策金利は0%、期待物価も0%で、実質金利が±0%なので、スイスフランは上がる。だから米ドル、ユーロ、スイスフランは、円に対して上がるわけです。円は政策金利を上げて0.75%にしましたが、期待物価の実態が3%なので、マイナス2.25%で緩和型の円安になるわけなのです。これが日本円が安くなっている理由です。
(深田)
そうですね。
(吉田)
だから世界の通貨に対して円が今一番下がっている。トルコリラと同じように下がっています。2025年12月からの米・日の政策金利の変更は、FRBの利下げによるものです。来年も利下げする予定です。さらに、これは知られてないことですが、QEといって5000億ドルの国債買いを再開するとパウエルは言ってます。
(深田)
また緩和をやるのですか?
(吉田)
つまり通貨を増刷すると言っています。先ほど言ったように国債が大量に発行されますから、売れ残るのは困りますので、それを買って通貨を増刷する。インフレになるということです。トランプ関税の影響が出て、26年は物価上昇の気配です。この中で利下げとQEをやりますから、物価はさらに上がるでしょう。2026年のインフレの要素になる。インフレ、ドル安、米国株安というのが来年の流れです。
(深田)
このトランプ政策は、今私たち高市トレードで苦しんでいるのと同じ状況に、これから突っ込んでいくということじゃないですか?
(吉田)
そういうことです。結局、利下げをする、QEで通貨を増刷する。ドル安にして、インフレにするということです。ただし日本にはドルを買わせるという政策なのです。
(深田)
トランプ大統領は、インフレ、ドル安で、自分の国の国民から実質的にインフレ税で、自分の国債価値を下げて実質的に借金の目減りをさせながら、日本にもそれを負わせるということですか?
(吉田)
全くその通りです。インフレは国債の価値を減らすのです。今アメリカの国債は5500兆円ぐらいあるので、3%のインフレで150兆円減るのです。それと同じだけ返済したことになるわけです。日本でもインフレも同じですからインフレ税です。インフレは見えない税であるということです。ドル安も海外の物価を上げるくらいですから見えない税なのです。米国株も下がるわけですが、そこにトランプは行こうとしている。形だけです。だから「減税をして還元しますよ」と言っているわけです。
12月19日に日銀は利上げしました。日米の政策金利は0.5%縮小したのですが、普通なら円高になる。しかし、日本のインフレ率は米国より現在高くなっていまから、実質金利はマイナス2.25%で、日米の金利差は拡大したために、高市トレードと合わせて、円安にもなったのです。
ただし2026年6月にFRBは利下げ、日銀は利上げをする。物価上昇は前年比2.5%に低下しますけれど、物価上昇は前年の3%に対して2.5%です。物価は上がっていますが心理的には低下しているような感じになる。それでも上がっているのです。日米の金利差は1%から、円キャリートレードの巻き戻しの恐れが高くなってくる。これは株価が非常に問題を起こす可能性が高いということです。

『インフレは通価の価値を下げる見えない増税』です。金利の原理で、金利=インフレ率というのが金利の原理なのです。日本のインフレで、金利は3%でなければならないのですが、国債があるために3%にできないわけです。できないから、日本の実質金利はマイナスになって、ドル安の中でどんどん下がっていく。実質金利0.75%、期待インフレ3%で、先進国で唯一マイナス2.25%ですから円はこのままでは下がっていくわけです。
(深田)
これが、日銀の総裁が利上げを決定した後の会見で「実は日本の金利は中立金利の下限に達していません」と言って、あの一言が売りの原因、円安の原因になったわけですよね。
(吉田)
中立金利というのは何かといいますと、インフレにもデフレにもならない金利で、経済を刺激もしない、あるいは経済を引き締めもしない金利を中立金利というのです。日本の金利の場合、インフレ率と等しい3%で「それにも達さない0.75%です」という意味で、実は実質金利のことを言っているのです。
名目金利は0.75%と知っていても、実質金利はみんな知らないですよね。預金しているとわかると思いますが、預金をしていて0.7%定期預金で金利をもらっても物価が3%上がれば、2.75%金利がマイナスになったと同じことです。
(深田)
お金が減っていくということですよね。
(吉田)
そうです。それで、円の実力がピークより6割下がったことは、先ほど言いました。中国、アメリカ、英国に対して下がり、スイスには横ばいですが、日本円が一番下がっています。こういったことが原因だということです。
その結果、ハワイのラーメン3000円、スイスのラーメン5000円ということです。海外旅行費が2倍から3倍ということです。実は、今度マイアミに住んでいる子どもたちが来るのですけれども「日本は物価が安い」と言うでしょうね。とんでもなく安いと言うと思います。海外から、日本の不動産の買いが起こっているのも、新築のマンションが1億五千万円になっても、彼らにとっては7千5百万なのです。海外旅行客400万人来るのも日本に来て物価が安いというのは、日本の通貨が安いという事なのです。
世帯の実感のインフレ。食品スーパー価格は、円の実感での価値下落は10%であるといことです。これは消費財の価格、スーパーの価格です。

『日経平均を上げた主要因は、円安・インフレ、AI期待だった』のです。円安は、どうなるのかというと輸出と海外事業の為替差益があるわけです。
(深田)
実体じゃないのですよね。
(吉田)
ドルでもらうわけです。ドルでもらって、ドルが上がって円が下がったら、トヨタなども何兆円という為替差益があります。それは見積の利益ですから、それで上がるわけです。さらにインフレは企業の売り上げが増加します。物価が上がるわけだから売る価格が上がる。利益率も増加します。円安インフレによって株は上がるわけです。
ただし世帯は円安インフレで実質賃金が低下して、円安というのは非対称な効果です。つまり輸出企業と海外事業にとってはプラス、輸入企業と世帯にとってはマイナスという非対称な効果を持っているわけです。ただ、その非対称な効果は株価では、上場株ではこういう輸出、海外事業が多いところが多いので株価全体を上げたわけです。これが今年の株価上場で、円安によって株が上がったのです。
(深田)
円安といっても我々のような一般国民は、メリットどころかデメリットの方が大きい印象です。
(吉田)
そうです。日本は1985年のプラザ合意で円が2倍になって、ドルが2分の1になったことに懲りて、その後ずっと「円安がいい、円安がいい」と言ってきたのです。実際に、円安になったらこうなったということです。
(深田)
本当に生活も厳しくなります。
(吉田)
円安の効果というか、非対称な効果というのを日本経済学者は言いません。だから違うのだということ、世帯や国民にとって円安はだめなのです。

さらに、変な動きが起こってきて、日銀の利上げはあくまでも短期金利なのです。あれは1日だけのオーバーナイトの金利です。ところが、短期債の金利は1年物の金利は0.84%に上がり、10年債は2.10%に、30年債は3.6%に上がり、40年債は4.5%に上がっているのです。これをイールド・カーブといいます。
金利がなぜ上がったのかというと、日本のインフレが3.3%だからです。例えば30年債を持っている場合、30年間で3%インフレがあるということは、1.036の30乗、100%額面が返済されても国債価値が減り、それを補うために金利が上がるのです。これが30年債の性格です。だから、30年債の金利はインフレを込みにした金利になるわけです。
向こう30年の金利が3.6%ということは、30年間のインフレは3.6%だと国債から金融機関が示しているわけです。これは2026年6月の株価のリスクシナリオに繋がってくるわけです。
日米の金利差縮小から円キャリートレード解消のおそれがあります。円キャリートレードは推計残高が200兆円あります。これは米国系ファンドの推計利益は4%で、現在8兆円です。円を短期金利0.5%以下で1週間借りて、金利差のある4.5%のドル債を買って担保に入れるのです。こういう循環取引なのです。10倍から100倍のレバレッジでやるわけです。
(深田)
なるほど。そんなにかかっているのですか?
(吉田)
買った国債を日本の銀行に担保に入れて、0.5%の金利で借りて、それで国債を買ってぐるぐる回るわけです。ファンドによって違いますが10倍から100倍のレバレッジです。これが推計残高で200兆円あります。だから元金は2兆円くらいではないかと思います。
2026年の米国は利下げの傾向であり、日銀は利上げの傾向で、さらに長期金利は上がってますので、円キャリートレードの差益はなくなってきますので、キャリートレードを解消する、つまり円を返済するということになるのでしょう。
そうするとアメリカの米国債が上がり、金利が上がって、ドルが下がる。円キャリートレード解消で株価暴落の恐れがあるのです。円キャリートレードのレバレッジのメカニズムは金利0.5%以下の円を超短期で借りて、金利4.5%の米国債に1000億円投資するわけです。買ったドル債を担保にいれるレバレッジです。年間50億円の金利差の利益がこれで出るわけです。ですから凄いのです。
1000億円で50億円ですから、5%利回りで、こんな濡れ手に粟の利益があったのです。日本の円の金利が上がることで、これがなくなるということです。
(深田)
なるほど。

(吉田)
今度は『2026年の金・銀価格』について申し上げます。2022年2月のウクライナ戦争の後の金価格は、ドル基軸離れをするBRICS連合の中核20か国による、中央銀行の金買い増し、つまりドル準備を売って1000トンの金を買い増しているのです。これで2.5倍に上がったのです。1オンスが2400ドルになります。
BRICS連合は、ドル基軸通貨は危ないとして、ドル国債を売って金を買ったのです。そう考えた理由は、2022年のウクライナ戦争の時、ロシアの外貨準備3000億ドルをアメリカが差し押さえました。我々が持っているドル準備は、アメリカのFRBに預けている米国債なので、いつでも差し押さえられる可能性がある。したがって、ドルの外貨準備、つまりドル国債を売って金に換えておこうという動きが起こったのです。つまりアメリカが招いたのです。
(深田)
そういう事だったのですね。確かに、ドルで持っていてもアメリカに逆らうと全部没収されるのであれば意味がないですね。
(吉田)
今、ロシアの外貨準備3000億ドル(45兆円)は、アメリカとヨーロッパが差し押さえていてアメリカは、ロシアに返さないのです。それでBRICSはドル離れをしたわけです。これはバイデン政権がやったのです。
これは1980年のイラン革命と全く同じです。イラン革命の時にどんなことが起ったのかというと、パフラヴィー国王がオイル・ダラーを米銀に預けていたわけです。革命が起こって、その革命政府にはアメリカの銀行が持っているイランの外貨準備を渡さないということで没収したのです。それで、イランとアラブの王族は、ドルを売って金を買ったことで、金価格が2年で3倍に上がったのです。今回の金の上がり方は、これと全く同じです。
(深田)
今回の金の値の上がりはイラン革命の時よりも、長期的に20ヶ国がBRICS通貨を発行するので、もっと長期的に上がることになるのですか?
(吉田)
そういうことです。まさしくおっしゃる通りです。今、BRICS連合と126か国がBRICS連合の通貨に加盟しようとしているのです。それは世界のGDPの50%です。今、ドルが世界の貿易通貨として使われるのが85%から59%に減っているのですが、さらに40%、30%になって、BRICS連合の暗号通貨が世界の貿易通貨の60%占める可能性が2028年にあると見ています。そういう大きな動きなのです。
金の鉱山生産には年300トンの限界があって、15年で枯渇しますから、現物需要が増えてきます。
(深田)
3600トンですか?
(吉田)
3600トンしかない。1300トンは、リサイクルがあります。リサイクルというのは地上の金の在庫になったものの再生ですから増加ではないです。増加するのは、3600トンだけです。しかも採掘可能な金は5.4万トンしかないので15年で枯渇して、なくなるのです。
現物需要が上がると金は高騰する。現物需要が増えても高騰しない理由は増産されるからですが、金は増産できないので高騰する、上がるだけなのです。だから、鉱山生産が約2万トンある銀も同じで、銀も未採掘が40万トン。20年で枯渇します。今年の市場から金が消えました、市場から金の現物が買えないのです。それで銀を代わりに買っているのです。銀の用途は太陽パネルとか電子製品とか、こういったものです。今年、銀は金よりも上がっています。
BRICS連合は経常収支が黒字の人民元が中核の共通通貨です。だからBRICS連合というのは経常収支が人民元で黒字なのです。アメリカは赤字通貨なのです。参加国126ヶ国の貿易用に、順次拡大を行うことを表明しました。
中国は不動産価格の下落から大変な経済危機にあって、そんなことできるわけがないという人が多いのですが、そうではない。中国は、経常収支は黒字ですよ。ですから人民元は黒字通貨なので、価格が上がったわけです。そういう通貨で貿易通貨を作ろうとしていて、順次拡大を行うわけで、既に使っています。
金コモディティ・バスケットにリンクした、暗号通貨になるでしょう。これが貿易通貨のリセットです。裏付けとして中国銀行が金を1000トン買い増ししていますから、これは金コモディティ・バスケットにリンクした暗号通貨にするという目論見があるということです。ですから、BRICS連合が、共通貿易通貨構想を止めない限り1000トンの金買いが続くから、金価格は2026年も30%~40%は最低でも上がるだろう。
金の買い越しでは、2022年から2025年までは1000トン以上ですね。2021年までは500トンだったのです。ウクライナ戦争以降、2倍になって、ずっと続いています。2026年は、私の推計では1000トン以上です。さらに、金ETF(上場投資信託)も、2025年に金がなくなったので500トン買われています。2026年は300~400トン買われる可能性が高いです。つまり、金は上がります。

これを見てください。2022年ウクライナ戦争は世界の資源&金融戦争だったのです。この時から世界インフレに突入し、金価格が上がったわけです。ウクライナ戦争からの、金価格上昇の本質は基軸通貨ドルの実質・実効レートの低下があった。
だから「ドル準備として貿易通貨に使うのは損だ」という認識がBRICS連合にあったわけです。BRICS連合の中核、産油国を含む20カ国では、中央銀行がドル外貨準備を売りました。中国が一番売って、1.2兆ドル持っていた米国債を8000億ドルまで売っています。それで金を買い集めた。
BRICS連合は、金・コモディペッグ暗号通貨の構想を持っています。これは1978年の金価格が約200ドルから3倍へ高騰と全く同じです。今、ドルでは2100ドルから4500ドルぐらいまで2倍に上がっていますが、当時の感覚で判断すると、大体9000ドルくらい、1年で今の2倍くらいには上がる可能性があるのです。ただ、そこまでは言えません。私は30%~40%と見ています。

『今後の不動産価格』については、端的に言って人口密度が高まる地域の住宅価格は上がり、人口密度が下がる地域は下がります。東京の住宅価格は2014年から都区の平均で約2倍上昇しました。東京だけは、社会移動で0.6%、約8万人人口が増加して、住宅が4万戸足りなくなってしまった。新築価格が、業者間転売で10%ありまして、2分の1の円安で外人が20%買った。そのために上がったのです。
新築マンションの平均が1億3000万円になっています。ただし2030年で東京の人口がピークアウトします。当面は上がるでしょうが、今はそういう予想です。
居住用の資産ならば買った方がいいです、なぜなら、ローン金利が低いことと利子補給があるからです。借家の場合、住宅価格の4%を払わなければなりません。その分が住宅ローンに振り替わるだけですので、だから住宅価格が将来下がるとしても、居住用の住宅なら買っておいた方が良いと言うことです。
貸家への投資は、総合課税の減税で他に所得がたくさんあって、たくさん税金を取られる人は買っておいた方が良い。相続税対策の人も買っておいた方がいい。ただし、借家はこれから価格が上昇することは、あまり期待できません。

『2026年投資戦略のまとめ』です。
(深田)
ここからまとめでお願いします。
(吉田)
過剰マネーが溜まっているため、3%インフレが長期化します。通貨の価値が3%低下します。3%インフレが、10年で0.97の10乗、つまり今の通貨価値がさらに73%まで低下します。預金と賃金の価値は10年で27%下落します。だから、2026年春闘では、誤魔化しで実質賃金は±0になるでしょうが、27年以降、賃上げがあってもマイナスの実質賃金になります。
2026年は、AI関連株でNYSE FANG株(※3)が1.6倍に上がったのが、ボラティリテイの高いレンジ圏に入る。2025年4月以降15%上がったS&P500価格も、この FANG株を含んでいますから2026年は上がらなくなる。
※3)NYSE :New York Stock Exchange、ニューヨーク証券取引所
FANG: Facebook(Meta Platforms)、Amazon.com、Netflix、Google
日米のAI関連以外の株は、インフレ+10%は上昇する可能性がある。
(深田)
AI株以外を買えと言うことですね。
(吉田)
インフレ+10%で、投資信託を買うなら買ってくれということです。
25年4月以降、日経平均を43%高騰させた日本のAI関連株も、危なくなります。AI株投資を強力に推進しているトランプ政権は、26年11月の中間選挙で敗色が濃厚なので、危なくなるということです。だから日経平均もAI関連以外は良いわけです。
金価格は、BRICS連合がドル基軸離れを目的にして、1000トン/年の現物買い越しを続ける限り市場の金現物が不足しますから、1年で30~40%上がる可能性が3年間に渡ってあるでしょう。
銀は金に準じるが、ボラティリティ(価格変動性)は金より激しいので、その点に注意です。上げも下げも激しいです。急騰した暗号通貨は、トランプが上げたのでトランプと共に危険になりました。
スイスフランは、唯一の安全通貨として、ドルの下落分、円に対して上がるでしょう。
米国はインフレのなかの利下げ→ドル安であり、トランプは1%の金利と言う。これは無理だと思いますが。いずれにしても通貨増刷です。世界インフレを長期化させます。ドルのインフレが世界インフレになりますので、インフレ率の増加よりも賃金の増加が低くなって、米国は2026年から失業の増加もあってスタグフレーションになっていきます。
日本も、米国よりは穏やかなスタグフレーションになります。エネルギー・資源価格はドルが下落する分、上がっていくでしょう。
不動産については、自己居住用と相続税対策なら買いでしょう。Reitは避けた方が無難です。アメリカのReitもリモートワークで空室が増えているのです。Reitはちょっと危なくなってきました。
賃貸投資は減価償却しますから家賃収益3%~4%では金利払いで赤字になります。賃貸投資は赤字になります。高所得の人の総合課税、節税のためには良いだろう。買った貸家が値上がりすることはないということです。
日本全国では90万人の人口減だから空室率に留意。90%以上の空室率になると赤字が大きくなりますので、空室率に留意して、ただし高齢化で増える都心部は、70歳以上になると郊外の住宅を売って都心に戻ってくる傾向にあるのです。チャンスです。
高齢化になると暖かいところに引っ越すので、沖縄の不動産、リゾート地の不動産もチャンスです。アメリカでもフロリダの不動産が高齢化で一番上がるのです。そう言う傾向があります。
(深田)
暖かいからですね。
(吉田)
寒いところは減っていくのです。そういう傾向は過去からあるのです。

まとめて言いますと、株は投資信託。AI関連株を避ける。金は定額積立、通貨ならスイスフラン。いずれも信用売買は避けるということです。
定額積立とは、価格が下がっても上がっても一定額を積み立てることですから、価格が上がった時は少なく買い、価格が上がった時は多く買うことになります。そうすると買った原価は移動平均に近づいて下がっていくのです。これは下がった場合です。ですからこれが良いのです。
日米の株については「リスク・シナリオへの準備」をしておく。トランプの中間選挙の敗戦に準備をしておくということです。
(深田)
本当に、前回の話で日本円もドルも現金の価値はどんどんなくなっていくというところで、どうやって私たちの資産は守られるのか?その戦略はあるのかと、本当に詳細な分析をもとにした予測をいただきました。
私は今からスイスフランを買うのは遅すぎるのかなと思っていたのですけれど、まだまだ円もドルも価値が下がっていくので一番まともな通貨に一部シフトしておく方が安全資産としてはありだということを本当に勉強になりました。
BRICS通貨の台頭で、ドルを外貨準備高としておいていても没収されたら意味がない。だから金を買うという20カ国の動き、それが金の高騰に繋がっていたところも良くわかって、やはり長期的にこれからも金が強いのだろうと明確にわかりました。
(吉田)
ロシアのルーブルと、ロシア株も非常にいいのですよ。
(深田)
どうやって買うのですか?
(吉田)
日本では今買えませんけれど、海外では買えます。 アメリカでも買えないでしょう。ヨーロッパでは買えると思います。今、ロシア株のPER(株価収益率)は2倍くらいです。20倍に上がったら10倍に上がります。
(深田)
確かにそうですね。
(吉田)
ルーブルが安いのです。それも上がりますよね。資源国ですから、必ず貿易が黒字になるので上がります。
(深田)
なるほど。資源国はやはり強いのですね。
(吉田)
はい。そうです。産油国と同じですから。
(深田)
なるほど。では資源のない国は危ないですね。
(吉田)
ウクライナ戦争の結果はロシアの勝利で、アメリカの敗戦です。
(深田)
確かに、おっしゃる通りです。
(吉田)
アメリカの敗戦と共にドルの運命は終わります。
(深田)
私はすぐにでもドル預金を解約して、別の通貨に変えていこうかな?
(吉田)
そういうものです。今、ロシアはアメリカのドル基軸の中から排除されてるわけです。ドル基軸の中から排除されたロシアの通貨はどうなるのかというと、中国と連合を作ってBRICS通貨になるわけです。ですからドルの価値がどんどん下がっていくということです。
(深田)
わかりました。今回は、吉田繁治先生に、衝撃的な未来予測と、資産防衛戦略についてお話をいただきました。この番組はあくまでも情報提供番組であって、投資に関する責任は個人で行なっていただければと思います。この番組で、皆さんの投資の責任を持つことはできませんので、自分で責任を取る時代、あくまで参考にしていただければと思います。
(吉田)
最後に少し申し上げますね。私は推奨したわけであって、私はファンドマネージャーでも何でもありませんから、皆さんの投資を勧誘しているわけではないです。その点だけご注意をお願いします。
(深田)
はい。皆さん投資は自己責任でお願いします。今回はシステムズリサーチ代表吉田繁治さんにお越しいただきました。吉田先生、ありがとうございました。
(吉田)
ありがとうございました。





