#556 【新年特番】どうなる2026!習近平にクーデター?欧州消滅危機?モンロー主義回帰のアメリカ!移民拡大路線の日本の未来は? 宇山卓栄氏(2026.1.1)

(深田)
皆さん、新年あけましておめでとうございます。政経プラットフォームプロデューサーの深田萌絵です。新年第1回目は、作家の宇山卓栄先生にお越しいただきました。宇山先生、新年あけましておめでとうございます。

(宇山)
あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

(深田)
よろしくお願いいたします。先生、12月31日の配信では、2025年に日本でどんなことが起こったのか、そして世界情勢がどうなってきたのかを振り返ってお話しいただきました。今日から新年で、2026年は日本と世界はどうなっていくのか、その展望についてお話しいただければと思います。

(宇山)
2026年はどういう年になるのか。かなり大きな動きがいろいろと起こってくると思います。それを見るうえで、私は非常に重要な一つの材料があると思っています。昨年12月4日に公表された、アメリカのNSS(National Security Strategy国家安全保障戦略)です。これをよく見て、分析しておく必要があると思います。

そこには大きくどういうことが書かれているかというと、まずトランプ政権として、ヨーロッパは文明の消滅の危機にあるというように書かれているわけです。そして、その消滅、ヨーロッパが弱体化していく一つの大きな理由として、ヨーロッパの指導者たちが民主的プロセスを崩壊させてしまっていることが挙げられています。

例えばウクライナ問題でも、市民の「戦争を止めたい」という声を聞かずに、ウクライナ戦争を煽っている。市民が「移民の受け入れは嫌だ」と言っているのとは反対に移民を受け入れようとする。こうした欧州の指導者、為政者たちの限界が明文化されているわけです。これが第1点目です。

第2点目が、今申し上げる移民問題です。ヨーロッパでは移民がどんどん増えています。イタリアのジョルジャ・メローニ首相のように移民を食い止めようとする動きもありますが、実際には目立って止まっている状況とは言えません。移民は増加し続け、その存在感と影響力は大きくなっています。この人たちが2世代、3世代と定着し、子どもを産み、さらにヨーロッパ人との間に子どもを産んでいきます。

そうすると、例えばドイツでは、特に都市部でドイツ語を話すドイツ人がいなくなるとさえ言われています。そうなれば国防が成り立たない。アメリカのNSSは、そう言っているわけです。これは日本も全く同じではないでしょうか。

(深田)
そうですね。これから移民が123万人増える。そして特定技能2号で、事実上、無期限で就労でき、家族も呼び寄せられる。ねずみ算式に増えていくと予想されています。

(宇山)
おっしゃる通りです。2027年から育成就労支援制度が始まり、それに特定技能2号で、事実上の永住権の付与を紐付けていく。現在、日本の外国人在留者は約390万人、人口の3%以上です。これがすぐに1割の1000万人に到達して加速度的に増えていくでしょう。

そして日本もSNS規制、言論規制を進めています。これは萌絵さんが中心となって発信され、活動されている問題ですが、やっていることは言論弾圧そのものです。民主的プロセスの崩壊という点で、ヨーロッパと日本は全く同じです。自民党の幹部から、萌絵さんのところに「自民党の大判ハンコ」を押した書簡を送り付けてきた事件がありましたよね。

(深田)
ありましたね。やられ始めています。

(宇山)
公党たるものが一般人に対して「黙れ」と言わんばかりに、自民党の大判子を押した書簡を送り付けるといった馬鹿げた言論統制が、頻繁に起こっています。これもヨーロッパと同じだろうと思います。さらに、アメリカが過去のモンロー主義(※1)に回帰していくことが、NSSにははっきりと表れています。アメリカは今、内向きになっています。
※1)モンロー主義:1823年に当時のモンロー大統領が発表した外交政策。米国が欧州諸国に、南北米大陸と欧州大陸間の相互不干渉を求めた。

(深田)
もともとアメリカは、自分たちが大国だと思っているので、外の世界にあまり関心がないのです。「ジャパンって何?」「円って何?」「コリアってどんなカレー?」みたいな認識です。

(宇山)
本当にそうですよね。アメリカの本屋に行くと、それがよく分かります。国際情勢の棚を見ても、アジアについて書かれた本は圧倒的に少ないです。

(深田)
それどころか、本屋自体がほぼ絶滅しています。

(宇山)
アメリカ人の関心は、遠いアジアやヨーロッパではなく「自分たちの生活をどうしてくれるのか」という一点に集中しています。その中で、MAGA派(Make America Great Again)が台頭し「南北アメリカだけ関わっていれば安泰だ」というモンロー主義に回帰していくような文言が、NSSの中で披露されているのです。

(深田)
ちょっと危ないですよね。

(宇山)
危ないですね。

(深田)
日本が中国とどうなるか分からない状況下で、高市首相は、中国が台湾に何か仕掛けたら、アメリカが仲裁に入り共に戦おうという発信をしていますが、現在アメリカは沈黙していますよね。

(宇山)
その通りですよ。実はNSSの中でも台湾問題について触れてはいるのですよ。台湾有事の際にアメリカも責任を持つということは触れられてはいるけれど、それはいかにも頼りないです。本当にアメリカがアジアのために何かをしようという気概や思いのある記述には感じられず、あれを読んで習近平氏や中国は大喜びをしていると思います。

(深田)
特に関税交渉ですね。同盟国である日本から80兆円(5500億ドル)、韓国から60兆円(3500億ドル)も絞り取っておいて、中国にはなんのお咎めもないわけですよね。同盟国というより、恐喝される側の立ち位置ですよね。

(宇山)
まさに頭の痛い問題です。トランプ政権が中国とどこまで対峙する覚悟があるのか、私はもうほとんどないと思っています。11月のAPEC首脳会議でトランプ氏と習近平氏が握手しました。そして4月には習近平氏がワシントンに国賓招待される。その代償として、アメリカは中国に農産物を大量に買ってもらう。そして、中国から100兆円規模の対米投融資を受け入れるというディール(貿易交渉)がベッセント米財務長官を中心に進めています。

アメリカは、中国からレアアースを禁輸されたら、半導体産業が止まり、やっていけないのです。それが、中国と完全に手を切ると大変なことになるということが分かっているのです。

(深田)
それだけではないのですよ。実は最近、アメリカで言われているのは、製薬会社の薬品原料です。抗生物質、抗菌剤、抗ウイルス剤、このあたりの原料は、ほぼ100%中国です。今、中国と戦えば、かなりの人が命を落とすかもしれない、ということまで言われています。

(宇山)
本当にその通りですよね。医薬品の化合物も中国輸入に頼っているのですね。アメリカの庶民の生活を支えているのは、中国製品ですよ。このクリスマスも、安い品物で何とか凌いでいるのが、アメリカの一般大衆です。もし中国製品が入ってこなくなったら、本当に大変です。クリスマスもできないし、年末年始のハッピーニューイヤーもできない。これは間違いなく起こります。

(深田)
おっしゃる通りです。今日、この収録をしている日が、ちょうどクリスマスですけれども、例年であれば、街のレストランはごった返して、予約も取れず、高級レストランには行列ができていました。ところが今年はインフレの影響で、どこの人気レストランもガラガラです。本当に「シリコンバレーってこんなところだったかな?」というくらい人がいません。

(宇山)
そうでしょうね。アメリカ現地にいらっしゃる萌絵さんは、アメリカ経済について、どう感じておられますか。やはり悪いですか?

(深田)
かなり悪いですね。ファーストフードですら、貧困層には手が届かない値段になっています。ビッグマックセットは今、2000円です。それからお肉の値段も、1年前と比べると1.5倍くらいになっています。

(宇山)
私が2年前にアメリカに行ったときは、ビッグマックセットは12ドルくらいだったと思います。今は15ドルを超えるぐらいでしょうか?

(深田)
そうですね。13~14ドルで、2000円弱くらいです。

(宇山)
庶民は、ハンバーガー1つ食べられないのですね。

(深田)
コストコで売っている商品も、トランプ関税の影響で、かなり様変わりしましたね。

(宇山)
アメリカのコストコには、1ドルのフレンチドッグがありましたね。あのソーセージが挟まったやつですね。

(深田)
はい。あれも値上げしています。

(宇山)
そうでしょうね。コストコはどういう状況ですか?

(深田)
外国産のものが減って、魚はアラスカ産のタラが大量に入っています。以前よく買っていた、ヨーロッパから来ていた白身魚は、完全に姿を消しました。

(宇山)
それは、トランプ関税の影響が如実に表れていますね。自国産中心にならざるを得なくなっていますよね。

(深田)
そういうことだと思います。

(宇山)
中国からの輸入が減れば減るほど、コストは上がっていく。そして、トランプ政権の支持率も下がっていく。結局、トランプ大統領は、中国と連携せざるを得ないとどこかの時点で切り替えたのだと思います。2026年は、アメリカが中国とディールをする可能性を想定しておく必要があると思います。アメリカがそういう最悪の選択をすることを前提に、日本も覚悟しておくべきです。

NSSの文書にも「中国を刺激してはいけない」という思いが色濃く表れています。私は、アメリカは当てにならないと思います。萌絵さんがいつも言っている通り、台湾有事であろうが、日本有事であろうが、アメリカが本気で助けてくれるというのは幻想です。あてにならないと思います。

(深田)
台湾有事問題についても、当事者である台湾自身がトーンダウンし、余計なことを言わずに静かにしています。その中で、日本だけが中国に対していきり立っている。親分のアメリカが引いている。当の本人の台湾も腰が引けて後ずさりしている状況で、台湾有事はなくなって、日本有事だけがそこに残る構図になるのではないか、という危惧がありますが、いかがでしょうか?

(宇山)
その点は、前から萌絵さんが指摘されていますよね。日本だけが矢面に立たされ、アメリカは実際に戦う気がない。そういう事態を想定して動く必要があります。実際、アメリカのネオコン(戦争屋)は、そうしようと思っているわけです。ただ一方で、日米同盟を基軸として固めておくことも必要です。それが実際に役に立つかどうかは別として、中国に対する一定の牽制にはなるのは事実だと思います。

もちろん、中国は日米同盟を“張り子の虎”だと思って、試してくるかもしれません。それでも、日本が単独で台湾有事や極東有事に対応することは到底できません。アメリカがバックに付いている“ふり”でもしておくことが、抑止になる可能性はあります。問題は中国側の状態が2026年どうなるかです。

(深田)
中国経済はかなり悪化しています。若年層の失業率が非常に高くて、野宿していると言われていますね。

(宇山)
そうですね。若年層失業率が高い。不動産もガタガタです。最近、中国の準国営不動産企業である万科で、デフォルト(不渡り)が出ました。これは不動産大手の恒大集団のような民間企業とは意味が違います。私は、意図的にデフォルトを出した可能性があると見ています。経済不安を煽り、習近平政権を揺さぶりたい反習近平派の動きが、内部にあると感じます。

実は、習近平氏は軍部と深刻に対立していると私は考えています。昨年9月、保定市に駐在する第82集団軍が中南海を取り囲むという事件がありました。中南海というのは、習近平氏が住んでいる主席官邸がある所です。中南海は、北京の紫禁城近くの丘から見渡せて、洗練された湖や庭がある所です。

(深田)
大事件ですね。日本では全く報道されませんでしたね。

(宇山)
その通りです。アメリカやシンガポールのメディアは報じました。これは「俺たちはいつでもお前に対してクーデターを起こせるんだ」という軍からの示威行動だったと思います。。問題は、誰が指揮しているのかということです。

(深田)
誰が指揮をしているのか、それは見えているのですか?

(宇山)
見えています。中央軍事委員会副主席の張又侠(チョウ・ユウキョウ)だと見られています。中越戦争(1979年)以来の軍の英雄で、カリスマです。彼は、台湾侵攻をすれば中国は崩壊すると考えており、習近平氏と根本的に対立しています。こういう人物が、今、軍のトップに立っていて、習近平氏も手出しができない状況になっています。

軍の動きに連動して、政治の側でも胡錦濤派と呼ばれる胡春華(※2)さんの復権運動が、一気に起こっている。習近平政権は、一枚岩のようで、内実はガタガタの状況なのですよ。
※2)胡春華(コ・シュンカ):2022年、中国共産党第20回全国代表大会で中央政治局委員から中央委員に降格された

(深田)
そういうふうによく言われていますよね。あまり報道されていませんね。

(宇山)
そうですね。中国の内情は、どうしても表に出にくいですからね。ただ、習近平氏はかなり焦っていると思います。焦っているからこそ、台湾有事だ、日本有事だと、日本側から挑発されていると感じているのです。日本からの挑発が続けば続くほど、実は習近平氏には何もできないのですよ。台湾侵攻などと威勢のいいことを言っていますが「やれるものならやってみろ」ということなのですよ。今の指導部では、台湾侵攻は現実的にできません。それを一番分かっているのが、習近平氏本人です。それなのに日本側が煽るものだから、国家主席としての権威がガタ落ちなのですね。

(深田)
面目丸つぶれですね。

(宇山)
だから習近平氏はトランプ大統領に泣きついて、昨年末も電話をかけて「あの高市の減らず口を黙らせてほしい、お願いします」と頼んだのです。習近平氏があんなことを一度でもやったことがありますか?

(深田)
ないですよね。習近平氏はやはりトランプ大統領に配慮されていますよね。

(宇山)
日本が言うこと聞かないので、トランプ大統領に泣きつくしか方法がなかったのですよ。それほど首根っこを押さえられて、追い詰められているということです。習近平氏政権が今後も正常な形で継続できるのか、そこを注目しています。

(深田)
なるほど。ただ、日本に挑発されたことで「日本なんかに舐められてはいけない。今こそ一丸となって戦わないといけない」という国民感情が刺激され、逆に求心力が蘇ってしまっている側面もありますよね。

(宇山)
本当におっしゃる通りです。

(深田)
2026年、私たち日本国民は、国際情勢の波に飲み込まれてしまいそうです。アメリカではドル安、日本インフレが進み、輸入物価高で私たちは苦しめられる。私たち日本国民はどう資産を防衛すればいいのか、最後にアドバイスをお願いします。

(宇山)
資産防衛ですか。萌絵さんは、ご自身で投資はされていますか?

(深田)
あまり積極的ではありません。ドルと金は持っていますが、ドルは今後安くなりそうなので、スイスフランやユーロに替えようかと思っています。

(宇山)
なるほど。私は若い頃から個人投資家として投資をしてきました。10年ほど前までは、実際に新興国を訪れて、その国が伸びるかどうかを現地で判断し、国債や株式を買うというスタイルでした。

現在の私の基本はCFD(※3)です。先物取引、インデックス投資をしています。各国の株式のインデックス(市場全体の動向を示す指標)に投資をしていくということを私は基本にしています。
※3)CFD(Contract for Difference):差金決済取引。証拠金を預託し、決済時に原資産の受け渡しをせず、算出された損失又は利益に応じた金額(差金)のみを決済する。

私は実業家でも経営者でもありませんし、財務諸表も読めない。だから個別企業は判断できないので株ではなく、その国全体の勢いや国策としての経済政策の大枠で判断するということをやっています。例えばアメリカならNYダウ平均、イギリスならFTSE、日本なら日経平均株価(日経225)を買う。FXもやりますが、今はすべてポジションを外しています。

(深田)
分かります。もう株の時代じゃない、という感覚がありますよね。

(宇山)
そうです。世界的に株価が高止まりし、この上昇が今後も続くのか、甚だ疑問があります。2年、3年は続くかもしれないが、10年以内に大きなクラッシュが起きる可能性は否定できない。特に中国発のショックは警戒すべきだと思います。私は非常に、この世界経済に対してですね、疑問を持つということをここ最近は特に感じております。

(深田)
私も同感です。日本円は、利上げで一時的に円高になることはあっても、基本は強烈な円安トレンドと強烈なインフレに見舞われて、私たちの貯金が目減りするのではないかと危惧しています。

(宇山)
おっしゃる通りです。日銀は政策金利を0.25%引き上げて0.75%にしましたが、日米金利差は3%もあり、依然として大きい。そのため、金利スワップ取引をしている人にとっては、「たった0.25%しか利上げないのか」という反応で、マーケットに対する逆のメッセージとなりました。当局者の思惑に反して円安が加速し、ドルが更に高くなるということが直後に起こったわけです。この日米の金利差がある限り、円キャリートレード(※4)が続くと予測されます。
※4)キャリートレード:金利の安い円資金を借りて、その円資金を売って、金利の高い外国の資金を得て、その資金で運用することで「利ざや」を稼ぐ。そのため、円安が進行する原因ともなる。

円は世界の通貨の中での最弱性を是正できないような大きなトレンドに嵌っているのではないでしょうか。日銀もこれ以上簡単に、金利の引き上げはできませんよ。

(深田)
そうですよね。

(宇山)
トランプ氏がアメリカのFRB(連邦準備制度理事会)に利下げを働きかけていますが、3%前後の金利差を埋めることはできないのですね。

(深田)
全ての通貨に対して円が弱くなっていくというのが一番の脅威で、それにインフレという名のステルス増税(物価高などで税負担が増すこと)ですね。

(宇山)
そうです。かつてバイデン政権の時に、このインフレを退治するために政策金利を大幅に引き上げていくということがありました。日本では政策金利を5%、7%に引き上げるようなことは、今の環境では到底できるものではありません。日本がこの物価高をどう調整していくかについて、金利操作だけではもはや効かない。インフレ圧力を止めることが出来ない。こういうジレンマに日銀は陥っています。そこを見越して、大口の投機筋が円売りを浴びせてくるというような局面が進展をしていると私は警戒しております。

(深田)
2026年も不安ばかりですが、今後もぜひアドバイスをしていただければと思います。
本日、1月1日、第1回目のゲストとして、作家の宇山卓栄先生にすばらしいご指導をいただきました。宇山先生、ありがとうございました。本年もよろしくお願いいたします。

(宇山)
はい本年もどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

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