#555 【年末特番】2025年激震の国内政治と激動の国際情勢を総括!高市・トランプ・プーチン・ゼレンスキーの今 宇山(2025.12.31)
(深田)
皆さんこんにちは。政経プラットフォームプロデューサーの深田萌絵です。今回は著作家の宇山卓栄先生にお越しいただきました。宇山先生よろしくお願いします。
(宇山)
はい、よろしくお願いいたします。
(深田)
今年も宇山先生には、たくさんご登壇・ご活躍をいただき、この2025 年様々なことをご解説いただきました。もう余ますところあと一週間もなく、この動画の配信は12月31日になりますが、一年間を振り返って 2025年をどのように捉えていらっしゃいますでしょうか?
(宇山)
はい、面白いことがいろいろありました。 国際情勢は、総じてそれほど大きな動きはなかったと思っています。トランプ大統領が就任された後も、ウクライナ戦争やイスラエル紛争などで停滞がずっと続いたことに対し、日本の政治は大きく動きましたね。
まず、やはり特筆すべきは 7月の参議院議員選挙です。萌絵さんのこの番組でどのような形になるかと予測をいたしましたが、大体私の予測通りの与党議席数にはなりました。しかし、その予測ができなかったのが参政党の躍進です。議員数がどんと二桁以上に増えることは、私はちょっと予測しておりませんでした。
(深田)
すごかったですね。
(宇山)
反グローバリズムの動きが、例えば、ヨーロッパのドイツのAfD(ドイツのための選択肢、Alternative für Deutschland)ですね。こうしたところが連動して世界的に巻き起こっている状況の中で、やはり参政党の躍進が目立ったことは、私は日本政治を変えていく点で、期待すべき要因だと思っております。その後永田町が大騒動に巻き込まれていきました。暑い夏でした。
(深田)
本当ですね。
(宇山)
この時に石破首相が辞めるの辞めないのと、騒ぎがありました。とにかく面白かったのが、石破首相が「破れかぶれ解散」をするかどうかという話で、我々もこれに盛り上がり、破れかぶれ解散を期待しましたが、結局はしなかったわけです。
これがなくて残念ですが、結局石破首相が身を引いて辞めたわけです。そこに至るまでにすごい脅しがありました。自民党総裁選前倒しの署名が集まるかどうかの時は「署名をした人には公認を出さないぞ」「直ちに解散総選挙を打って、刺客を立てるぞ」などという騒動もありました。そうしてくれるのかと思って期待はしたのですが、結局、石破首相が9 月に辞めることで落ち着いたわけでした。
(深田)
ええ、 あれも驚きでした。あれほど粘っていた石破さんが、このまま自爆テロ解散するのかと思っていたら、意外とやり遂げる気概もなく、突然引き下がるあの展開、あの手の平返しには、本当に驚かされました。
(宇山)
そうでしたね。萌絵さんも「石破首相、頑張れ」と随分言っていたのですが、結局そのまま総裁選に雪崩れ込んだわけです。この総裁選もまた予想を裏切る結果となりました。小泉進次郎氏が勝つだろうと多くの人たちの見方があり、私もそう思っておりました。しかし、高市さんが首相になりました。私は、高市さんが首相になったのは、嬉しい番狂わせだと考えております。萌絵さんがこの政経プラットフォームで、いつも出演者に話を合わせてくださっている一方で、萌絵さんがいつも高市首相にどのような評価をされておられるか、私もよく知っております。
(深田)
あ、ありがとうございます。
(宇山)
それはもう非常に鋭い指摘だと思います。ただ、私は一応高市首相を応援する立場でいつも言論を発しております。そのこともこの一年ずっと言わせていただきました。高市さんが総裁に当選には麻生太郎氏が裏で動いていました。コバホーク陣営(小林鷹之氏)や茂木陣営(茂木敏充氏)の票をひっくり返したというとんでもない離れ業を麻生さんが行いました。
(深田)
「やはりこの国は麻生さんが強いのだな」としみじみ思い知らされた瞬間でしたね。
(宇山)
そうでしたね。本当に離れ技をやってのけたのです。その後、さらに予測を裏切るおもしろいことがあったわけです。皆さん覚えておられますか?公明党の離脱です。
(深田)
ああ、あれもすごかったですね。
(宇山)
自公交渉が決裂したわけです。公明党と高市さんとの交渉で、いきなり一方的に公明党の斉藤鉄夫代表が「連立から離脱いたします」と表明しました。高市さんには絶対に協力できないということです。私はあの時、萌絵さんの番組でも申し上げたのは、結局創価学会が「高市に協力をしてはならぬ」という鶴の一声があったと考えております。あるいは、中国の側から「高市と一緒にやることはまかりならぬ」という圧力があったのではないかという話をして、結局本当に離脱していったわけです。
(深田)
そこから、どこと連立をするのかも、二転三転ありましたね。
(宇山)
ありましたね。それから国民民主党玉木雄一郎代表が「自分が総理大臣になりたい」と言いながら出てきました。しかし、結局玉木氏がフラフラしたものですから、最終的には日本維新の会吉村洋文代表が高市さんにくっついて、連立ではありませんが、連携協力をすることになりました。その結果、首班指名選挙に高市さんが勝ち、10月末に高市政権発足という流れになったわけです。
(深田)
8月末から 9月、10 月まで、この怒涛の動きは本当に面白かったですね。
(宇山)
本当に十年に一度とも言える政局のめくるめく動きで、私も連日のように永田町に行きました。知り合いの関係各先で聞いたのですが、皆さんおっしゃることがまちまちでした。何の情報が本当なのか嘘なのかが分からないぐらい、あちこちから怪情報が飛び交うような状況だったわけです。特に、総裁選前夜あたりの情報合戦は、本当にすごかったです。私もすっかり騙されました。ある陣営から発せられた情報で「これはかなり情報のレベルが高い」と思いきや、それは策謀だったことがありました。最終的に高市政権ということに落ち着いたわけです。
(深田)
おそらく、あれはぎりぎりまで誰も分からなかったのではないでしょうか。麻生さんもぎりぎりまでどちらを出すのか決めかねていたのではないかと思うのです。
(宇山)
はい。 実は、麻生さんは総裁選が起こった直後ぐらいから、どうやらずっと水面下で動いておられたようです。そして、茂木氏やコバホークにも働きかけを一貫してずっと水面下でしていたのです。萌絵さんがおっしゃるように、本当に彼らがこちら(高市氏)側に転んでくれるかどうかが直前まで分からなかったというのが本当のようなのです。
(深田)
なるほど。コバホークはまだ麻生さんの思うままに動かせる部分があると思うのですが、茂木さんがなかなか読めなかったですね。
(宇山)
そうです。結局、茂木さんはたとえ小泉陣営にくっついたとしても、何も得られるものはない。小泉陣営には既に人がたくさん集まっており、ポストが欲しい連中が取り巻いている状況で、決戦投票でそっち側になったところで得られるものはないだろう。こういうところをうまく交渉して突いていったのが麻生さんを中心とする動きだったと聞いております。それから、萌絵さんの天敵である萩生田光一氏ですよ。
(深田)
ああ、萩生田氏は蘇りましたね。
(宇山)
萩生田氏もかなり動かれたようです。萩生田氏の黄色いシャツをいただきましたね。「萩生田光一の政治を許さない」という印刷がありましたが、あれをまだ私は持っております。
(深田)
よろしければ、あれを着て八王子を歩いてみてください。叱られますから。
(宇山)
そうですね。この萩生田氏もいろいろ取りまとめで走り回ったようですね。 その功績で現在幹事長代行を務めていますね。様々な人たちが高市さんのために奔走した中で、このような劇的な票がひっくり返ることがございました。
本当に夏から面白かったです。面白いと言ったらまた怒られるかもしれませんが、私は本当にいつも思うのです。このような混乱した政局に、多くの方々が興味を持たないことがあるようです。そんなことよりも政策議論が大切なのだとおっしゃる方もおられますが、やはりそうではないのです。
政治はこのような戦いの舞台、 闘争の舞台から権謀術数を巡らせて、様々な戦略を用いて、様々な人たちとの連携や人脈を作っていくのですね。その泥沼の中から政治家が誕生してくる。これが民主主義というものなのです。
権力闘争に勝った人間が政治の舵取りをしていく資格があるのです。この中で誰がどのように動いて、騙し騙され、どのように滅ぼされていくのか、その経緯をしっかりと認識しておくことがその後の政治を見ていく上で極めて重要です。この戦いの歴史こそが政局であると思っていますので、これを大変重視をしています。
そこから我々自身も、人間とはこういう時にはこのような行動をするのだと多くのことを学ぶことができます。勉強になって楽しいと言うとまた怒られるかもしれませんが、私自身はこういったことが非常に重要であると考えますね。
(深田)
宇山先生のおっしゃる通りです。私も元々は何がこの国にとっていい政策なのかということにばかり興味があったのです。しかし、自分が望んでいる政策を潰しにくる人やいろいろな人が出てくるわけです。そういう状況を見ていると「この人の後にいるのは一体誰なのだろう?」と調べていくと、大体毎回同じグループの人が後ろについていることがわかるのです。
では、この人たちの敵は誰なのだろうかというと、大体いつも喧嘩している状態だとわかります。今回面白かったところは、普段は絶対に高市さんに協力をしないはずの茂木さんや小泉さんが、高市政権の中で要職や防衛大臣という地位にあり、本当に想像だにしない展開だったと思っています。
(宇山)
そうですよね。まさか本当に小泉さんがこのような形で防衛大臣になり、しかも、小泉さんは生まれ変わったように、防衛大臣としてはきはきと非常に適切な国会答弁や対応をされておられますが、私はやはり小泉さんを信じてはいけないと思います。
確かに、小泉さんは防衛族的なところがあって、昔から勉強されていた部分はあるのですよ。以前、環境大臣や農水大臣などの頃は、セクシーだの米がどうなっただのと、もうむちゃくちゃなことがばかりが続きましたが、やはり防衛大臣は適役だと思います。よくやっているとは思いますけれどもね。
それでも、彼が基本的に信用ならないのは、まず頭がだいぶ悪いということが一つです。もう一つは、やはり彼のバックには、自民党の守旧派、抵抗勢力、反高市勢力である菅さんを中心にずらりと背後に控えていることです。ひとたび高市さんの支持率が低下するようなことになれば、またこの自民党の抵抗勢力が一斉に息を吹き返し、小泉さんを担ぎ上げて、政局がらみのことをしていくことになろうかと思います。
(深田)
確かに、小泉さんは振付師が代わったようですね。ポンコツ進次郎から急にかっこうよく見えます。現在保守派の方々が小泉さんのことを褒め称えていますが、人間は一夜にしてそんな変わるわけがないので、台本が変わっただけですよ、冷静になりましょうねと私はちょっと申し上げたいです。
そして、面白いのが高市さんの天敵の菅さんです。菅さんと高市さんはお互いに毛嫌いしているわけで、小泉さんを今一番推しているのが菅さんです。ですから、高市さんが少しでも隙を見せると、またこちらのグループが前に出ようとしてくるのではないかと思います。
(宇山)
まさに、これは“麻生対菅”の代理戦争です。必ずそうなっていくでしょうね。支持率が低下すれば、そこに森山さんたちや旧二階派の人たちがまた菅さんに付いて何か策謀を始める可能性があり、石破氏のような人間がまた後ろから鉄砲を撃っているじゃないですか。そのようなことが必ず起こってくるでしょうね。
(深田)
そうでしょうね。ただ、高市さんは指示率が高い割になかなか解散総選挙を打ってこないのは、実は、選挙で自信がないのではないかと私は思っているのです。
(宇山)
やはりなかなか読めないだろうと思います。 というのは、高市さんの支持が高くても、自民党という政党の支持率が改善しているわけではないのです。自民党に対して、国民は依然として不信感を抱き続けていると思います。先般行われた区議会議員選挙でも、自民党はボロ負けしているわけです。そういう点を見れば、今ここで解散総選挙を打って本当に自民党が高市さんの支持率だけで勝てるのかというと、これはなかなか覚束ない部分があると思います。
(深田)
小泉純一郎元総理の時ですが、郵政民営化の解散総選挙の時は、小泉元総理もかなり支持率が高かったはずなのです。それにより、反対派を全部潰し、自民党を解体する、あるいは事実上自民党を骨抜きにしてしまった、あの選挙があったわけです。今の高市政権は小泉元総理を超えたとも言われているのですが、実態はどうなのでしょうね。
(宇山)
実態として、高市さんは解散総選挙に打って出るための大義名分を決定的に欠いていると思います。小泉総理(当時)には、郵政民営化という大義名分、あれを大義名分と言うかどうかは別ですよ、むちゃくちゃなことですから。ただ、当時はそういう大義名分があったわけです。
ところが、現在高市さんにはそれほど大きな大義名分、総選挙を打つための名目を何にするのか、これがないという点では、純一郎氏のようにはことは運ばないと思うのです。そのことを高市さんも当然リスクとして感じておられるので(早期に)解散総選挙に打って出るのか、何かもっと具体的な政策を進めて、何らかの成果を上げて、それから解散総選挙と考えておられるのか、ご本人も揺れておられると思います。
党内では通常国会が始まる前のタイミングで、解散総選挙を1 月末ぐらいに打つべきだとの声があるにはあるのですが、大将としてそう軽はずみにこの戦の判断ができない。そのジレンマに現在高市さんはおられるのではないかと思いますね。
(深田)
一部では高市さんは解散総選挙を打って出られないだろうと見ています。自民党の内情がボロボロで、高市さんは一見人気があるように見えるけれども、自民党全体の人気を回復するほどの人気はないと言われているのです。その辺りはどのようにお考えでしょうか?
(宇山)
私も全くその通りだと思います。高市さんよりも自民党があまりにもひどすぎるのです。 もうあまりにも国民から愛想をつかされているのです。高市さんはいいが、もう自民党だけは応援できないという人も大勢いるわけです。また、高市も自民党もだめだという人もおられます。
それで、自民党は党の顔が高市さんに変わったから、自民党を再び応援しようというのは、かなり少数派でレアなケースだと私は考えております。安易に総選挙を打って高市さんが大勝できるかというと、難しい部分があるだろうなと思いますが、やはりここまで支持率が高ければ、私は勝負に出るべきだと個人的には思いますね。
(深田)
私は高市さんを支持していません。高市さんは「消費税は減税するべきだ」と言いながら「消費税はやはり減税できません」とおっしゃった。移民政策も「上限を設けてゼロベースで全部考え直すべきだ」とおっしゃりがら、結局上限も大幅に引き上げて123 万人移民を増やしました。
これからという時に、支持をしてきた人たち皆ががっかりして、こうして「がっかり、がっかり」が続くと、現在「高市さんでいいのだ」と言って応援している人たちも、離れていくのではないかと思うのです。
(宇山)
時間を置けば置くほど、やはり高市政権としてできることとできないことが、明確になってきて、高市さんにとっては不利になるでしょう。ですから、この年明けというのが、解散総選挙のタイミングかなとは思うのです。
私も、高市さんについては萌絵さんがおっしゃるように、是々非々で判断しております。評価できるところは評価できる。対中戦略については、よくやっています。しかし、移民については、まだわからないですね。
私が一番高市さんのことを評価しないのは、ロシア・ウクライナ問題なのです。この問題では、もうぜんぜんお話にならないでしょう。高市さんは「ウクライナを支援するべきだ」と11月22日にヨハネスブルク(南アフリカ)のG20 で欧州との会談で明言しております。私は、このようなロシアを敵視するような政策は、何の得にもならないと思います。
2025 年を振り返りみますと、1 月にトランプ政権が発足をして、2 月末にゼレンスキー氏を公開罵倒することがあったのを皆さん覚えておられますか?
(深田)
そうですね、懐かしいですね。面白かったですね。ホワイトハウスで「お前には切れるカードがないのが分かっているのか」と言っていましたね。そんな侮辱的な言葉を公の場で言われるぐらいですからね。
(宇山)
本当に、公開の場でゼレンスキー氏を貶めたような状態にしたわけです。ゼレンスキー氏も負けずに言い返しておりました。その後、8 月にプーチン大統領とアラスカ会談をしました。米露のこの歴史的な接近は、 ウクライナ戦争以後、米露首脳が直接会談をするという極めて大きな構造転換となることがこの夏に起こったわけです。
私は、あの会談ではやはり北極海資源協定がロシアとの間で合意をされ、トランプ大統領には大きなディールの可能性が、ロシアによって提示されたと思っています。その点で、トランプ大統領は必ずプーチン大統領の方に寄っていくと思います。実際には、プーチン氏の方に寄ったり、ゼレンスキー氏に寄ったり右往左往ありましたが、最終的にはトランプ大統領は戦略的にロシアの方向へと舵を切っていくと、私は思っております。
(深田)
トランプ氏の側近も、親ロシア派で固め始めていますよね。
(宇山)
そうなのです。今確かに親ロシア派ウィトコフ氏を中心にこういう動きになっていますが、直近ではルビオ国務長官のような親ウクライナ派の人たちも、勢力を盛り返してきております。ウクライナ寄りの和平修正案も出していますが、私はこういう動きをトランプ大統領は心よく思っていないと思います。ルビオ氏は調子に乗り過ぎていると考えているでしょう。そういう意味では、私は基本的にはウクライナが梯子を外されていくと思いますし、その時に我々日本がどうするかなのです。
(深田)
日本は9,000 億円の追加支援も発表していますものね。
(宇山)
そうです。もう話にならないでしょう。こんな巨額の支援金を次々と、継続的に送っていくようなことをしています。
(深田)
しかも、今まさにウクライナでは汚職が取り上げられています。
(宇山)
その通りです。本当に汚職問題がたいへんな状況になっているのです。先日11月にアンドリー・イェルマーク氏という大統領府長官が解任され、いよいよゼレンスキー氏にも捜査の手が及んでくると言われています。
ウクライナの司法は腐り切っていますので、実はアメリカもウクライナ司法の首を根っこをしっかりと捕まえて、銭を大量に握らせて、司法の情報をアメリカも共有していると、私は思います。ですから、アメリカのやり方は、ゼレンスキー氏に圧力をかけて「ゼレンスキーよ、お前分かっているのだろうな。アメリカの言うことを聞いて譲歩しなければ、お前はとにかく牢屋行きになるぞ」というぐらいの脅しを、ウクライナ司法を使いながらやっているのだろうと思います。
こうしてウクライナがどんどん追い込まれていく状況で「何のために日本がウクライナ支援をしなければならないのですか?」と思います。トランプ大統領と歩調を合わせていかなければならない部分が多々あるわけで、日本は、アメリカとも連携をしていく。同時に、ロシアとも連携をしていくことによって、米露接近に日本が外交的プレゼンスを発揮することもできるのに、ウクライナを支援するなどという高市政権のやり方では、外交が破綻していくことになりかねません。私はそれを非常に危惧しています。
最後にあと一点、中東問題にも触れておきたいと思います。今年 6 月にトランプ大統領はイランにバンカーバスター攻撃(地中貫通爆弾投下)を実施しました。イスラエルと共にあのような空爆をするという大きな事件があったわけです。
その後は、トランプ大統領もかなりネタニヤフ首相に対して、押え付けております。それで、話題となっている「ネタニヤフ調書」という映画がございます。ネタニヤフ首相の汚職問題が表面に出てきて、それでネタニヤフ氏は動きが取れなくなっているという状況なのです。
これも私はアメリカの動きと連動していると思っています。単独でこのような混乱が起きているのではなく、アメリカの関与が背後には絶対にあると思います。トランプ政権としても、ネタニヤフ氏があまり調子に乗りすぎられると困るのです。あのバンカーバスター攻撃によって、イランの核施設を攻撃してやったという建付けになっているのです。
実際には、ぜんぜん攻撃を仕切れていないのですが、そのことによって「ネタニヤフよ、お前も一歩引け」とトランプ大統領は圧力をかけました。そういう今の状況で、なんとかイスラエルの暴走もイスラエルを支援すると言いながら一方でイスラエルを押さえています。
ウクライナ問題でも、一見ロシアを支援しているようにも見えますが、ウクライナについても戦後の安全保障の手当てをしていこうと、しっかりバランスを取っています。実は、トランプ外交は、どっちにもつかず離れずバランスを取りながら物事を推移させていくという手法だと思います。この巧みな外交に日本も付いていかねばなりません。ウクライナに支援一辺倒では到底間に合うものではないと危惧しているところです。
(深田)
特に今、高市総理は対中強硬姿勢を見せて、戦うことも辞さないニュアンスの、信号を発しています。その中で、ロシアまで敵に回すかのような発言をすると、今の国力、防衛力で二つの国家と前線を構えることなどできないという大局観をお持ちではないのかなと最も危惧しています。
(宇山)
その通りです。やはりそういった限界をいかにして高市政権が打破できるかどうか、これが来年問われている課題だと思います。
(深田)
はい。この2025年 は、いろいろな国際情勢の動き、そして、国内が一番怒涛だったということで、今回 2025年の締めくりは作家の宇山卓栄先生にご解説いただきました。先生、2025年は本当にお世話になりました。ありがとうございました。
(宇山)
はい、こちらこそお世話になりました。また来年もどうぞよろしくお願いいたします。皆さん、どうもありがとうございました。
(深田)
来年も、よろしくお願いします。





