「制度の穴」で日本の税金が海外流出?!消費税還付や移民問題を放置する政治の罪とは? アリベイ氏 #491
【目次】
00:00 1.オープニング
00:37 2.コーカサス地方の和平合意を仲介した米トランプ大統領
03:55 3.宇ロ停戦に苦慮する米、宇ロ戦争を支援する日本
10.27 4.労働生産性でロシアは4位、日本は5位
12:03 5.移民問題は政治で解決できる
(深田)
皆さん、こんにちは。政経プラットフォーム、プロデューサーの深田萌絵です。今回は、アリベイ チャンネルのアリベイさんにお越しいただきました。アリベイさん、よろしくお願いします。
(アリベイ)
よろしくお願いします。
(深田)
前回、アゼルバイジャンのアリエフ大統領が最近トランプさんに近寄っているので、ロシアのプーチン大統領が焦り始めている。その一方で、今まで親ロシアだった米国トランプ大統領が急にロシアに冷たくなった。これはどういうことなのかご存知ですか?
(アリベイ)
アルメニアのパシニャン首相とアゼルバイジャンのアリエフ大統領は両国が抱えているコーカサス問題にロシアは関心を失ったのではないかと思っています。ロシアはウクライナ問題では姿勢を変えていませんが、コーカサス問題は解決しようとしているのか、疑わしい状況です。コーカサス地方にあるジョージアは、今はロシア寄りになり、アゼルバイジャンとアルメニアがアメリカ寄りになってきました。
(深田)
コーカサス問題とは何ですか?
(アリベイ)
コーカサスとは、アルメニア・ジョージア・アゼルバイジャンの3国がある地域で、コーカサス問題はアゼルバイジャンとアルメニアが長年抱えているナゴルノ・カラバフ紛争のことです。
この件で8月8日、トランプ大統領の仲介によりアメリカでアリエフ大統領とパシニャン首相が、平和条約に仮署名しました。正式にはまだ調印していませんが、アルメニアが憲法改正(※1)をして、お互いに領土の要求をしなくなれば正式に締結します。今は戦闘が停止され、死者も出ていません。
※1:1990年の独立宣言の中に、ナゴルノ・カラバフを領土として主張している
これはトランプ大統領の力添えにより可能になったもので、アリエフ大統領は「トランプ氏は世界で一番偉大な大統領だ」と言ったのです。これをロシアのプーチン大統領は注目しています。しかも、これはアゼルバイジャンの民間機撃墜事件(2024年12月)の後にアゼルバイジャンとロシアの関係が非常に悪化した後の話です。そこに介入してきたのがアメリカのトランプ大統領です。この和平交渉を利用してアゼルバイジャンとアルメニアも自分の仲間に引き入れました。
その後、アゼルバイジャンはロシアが反対することを知りながらも、ウクライナに石油や天然ガスを売る話を始めたのです。もちろん、武器は売らないですよ。ロシアがあれだけ悪い対応(ウクライナを攻撃)をしているので、アゼルバイジャンの野党の一部議員は「我々はウクライナに武器を売るぞ」と言っていましたが、そんなことをしたらロシアに攻撃されるだけです。
もちろん、国は賢明なのでそんなことをしなかったのですけれど、ウクライナに石油や天然ガスを売ると話をしたら、ロシアが2回も3回もウクライナにあるアゼルバイジャンの石油基地をミサイルで撃って爆発させたのです。要するに、直接アゼルバイジャンを攻撃せずに、間接的にアゼルバイジャンの石油基地を攻撃したのです。
(深田)
それは、国際問題ではないですか?
(アリベイ)
国際問題です。アゼルバイジャンは耐えてきましたが、その一方でアメリカと仲良くしていったのです。
和平交渉のすぐ後、トランプ大統領はプーチン大統領に会いましたが、プーチン氏はトランプ氏が求めている形に応じなかったのです(※2)。トランプ氏は、日本の古い会社の社長や部長のように「ひとつ頼んだよ」と言ったら、プーチン氏も受けてくれると思ったのでしょうが、間違いだったのです。
※2:8月15日、アラスカでロシア・ウクライナ戦争について停戦協議をしたが合意しなかった。
彼は最近になって認めたのですけれど「ウクライナ問題を24時間で止めます」と言っていたのに、トランプもゼレンスキーも、EUの思惑があるから思い通りにいかない。確かにイスラエルとハマスの問題を止めて、アゼルバイジャンとアルメニアの戦争も止めた。また他の紛争も止めたのでノーベル賞を取りたかったのでしょうけれど、受賞できなかった。
トランプ氏は「プーチン氏は偉大なリーダーだ。私は彼を信じます」と言って、翌日には「彼は悪い人間だ。彼は人を殺している」と後悔しました。トランプ氏はロシアやプーチン氏に対する考えを2回も3回も変えているのです。ロシア寄りと思われたのが、今はむしろウクライナをサポートしています。トマホークをいくらでも出すと言っています。
(深田)
そうですよね。急にトマホークを出すと言い出しました。今までトランプ大統領はプーチン大統領のことを好意的に言ってきたのに、急に変わりました。
(アリベイ)
変わりました。アメリカはトマホークをたくさん持っていますが、問題は資金です。無料で出したくないでしょう。誰がその資金を担当するのか、誰が払うのかという話です。
(深田)
日本ではないですか?
(アリベイ)
日本のお金ですよね。皆さんの税金ですよ。
(深田)
はい、いつもいじめられているので。
(アリベイ)
それでも日本は払い続けていますよね。
(深田)
この国の政治家がだめなのです。アリエフ大統領は、自分の立場は弱いけれど、ロシアに言うべきことをプーチン氏にはっきり言いました。
(アリベイ)
言い切りましたね。
(深田)
アゼルバイジャンに非がない問題だからこそ正々堂々と言えるわけです。日本も『「日本には非がないのに、なぜ日本がお金をむしり取られるのか?日本の国民のことも考えてくれよ」と一言ぐらい言ってくれてもいいんじゃないの?』と思います。
(アリベイ)
そうですね。私もおっしゃる通りだと思います。そこは日本の政治を強く批判しても変わらないから、選挙に行って期待外れの政治家に票を入れないことが大事だと思います。
トランプ氏の対応については2つ考えられます。1つ目は、彼はプーチン氏が変わらないことをよくわかっています。何を言っても、プーチン氏が聞いてくれないので、自分はやるべきことをやっていると、責任逃れをしたいのです。
大統領選挙の活動をしていた時に「私はウクライナ紛争を止めます」と言っていたにもかかわらず、もう8か月以上たちましたが、何もできていないでしょう。それをプーチン氏のせいにしたいのです。「プーチンは悪い人間だ。世界もそう言っている」と。そちらの方がイメージを作りやすいではないですか。
元々ウクライナに対して「NATO加盟を忘れましょう。欧州加盟も忘れましょう」と言ってきた。武器も売らないと言っていたのにもかかわらず、売り始めているでしょう。お金は、イギリス、ドイツ、フランスが払うと言って、裏で日本も払っているかもしれませんけれど、表には出ていない。
もう1つは、昔のマルタ会談(※3)みたいに、私たちが知らないところでトランプ氏とプーチン氏がアラスカで、密約をして、それを紙に書いているのかもしれません。今はトランプのアメリカとプーチンのロシアしか分からないようにして、30~40年後になって私たちに見えてくるかもしれません。わざとそういう形にして、ロシアがやるべきことをやり切るのを待っているのだと思います。
※3:おそらく「ヤルタ密約」=1945年2月に連合国がソ連に日本の領土(樺太、千島)割譲を認めたとされている。
要するに、ウクライナの東部地方、ルガンスクとドネツクと、あと2つの州を、ロシアは完全に制圧しておらず、コントロール下になっていない。ルガンスク州、ドネツク州をロシアが完全にコントロール下に置いた後に止めたいのです。その方が、ロシアも停戦を拒否しないのです
自分が取った領土は、ロシアの領土として残る。しかし、ウクライナは正式には、法的なロシア領土だと認めませんが、ロシアが実効支配していることは認めます。それであればトランプ氏も、この戦争を止めたことになります。それを待っていると思うのです。
(深田)
そういう可能性が高いということですか?
(アリベイ)
十分あります。ロシアは自分の求めている根本的な原因として、ウクライナがNATOに加盟しないこと、東部地方だけではなく、ロシア語問題を挙げてきています。これはロシアがしばしば、ウクライナだけでなくウズベキスタンやアゼルバイジャンに対してもプレッシャーのカードとしてよく使います。
ロシア語話者やロシア語学校を守るというものです。ロシア政府が出しているお金であれば、分かるのですけれど、ウクライナ、アゼルバイジャン、ウズベキスタンはそれぞれ自国語を持っています。それが、なぜロシア語の学校にお金を出さないといけないのか。それをプレッシャーのカードとして使って、やりなさいと言うのです。
今も、ウクライナに非ナチ化とか非軍事化、あとはNATO加盟は自分から拒否するように求めているだけではなくて、今度は「ウクライナ全国にロシア語を公用語のひとつとして認めなさい」と言ってきています。これをウクライナが認めるはずがないです。
ロシアは戦争が長引くことを望んでいるのです。自分がまだやるべきことをやっていないからです。ロシアが狙う全ての領土を獲得していないから、戦争が長引けば長引くほど、ロシアが有利になるわけです。
過去5年間を見るとロシアは経済も強くなっています。今日、私もアリベイ・チャンネルでもこれを説明しましたが、労働生産性では、日本はロシアに追い抜かれたのです。知っていました?皆さん。
(深田)
そうですか。日本は、結構低いですからね。
(アリベイ)
日本は今5位。ロシアは4位に変わったのです。この5年間で、その内3年は制裁期間ですが、この2年で2.7%、5年前から1.5%も伸びてきていて、これは日本だけではなく韓国とドイツを上回る数字です。アメリカとインドのレベルに匹敵します。
この制裁の中でもロシアの労働生産性はそこまで伸びていて、日本は逆に落ちているのです。ロシアは日本のように移民問題をたくさん抱えていまが、しっかりとコントロールをしています。たまにはやり過ぎて、ちょっと法的な問題も起きますが、ロシアという国をしっかりと守っているのです。
日本は今、移民により労働力をたくさん伸ばしていこうとしていますが、まず『移民』と呼ばないです。日本は、移民で強化しても労働生産性は追い抜かれました。なぜロシアに4位を奪われたのか、どうすれば移民問題をコントロール下におけるのか、しっかりと勉強してほしいです。逆にロシアから学んでほしいところもあります。
(深田)
ロシアは、どのようにしているのですか?
(アリベイ)
ロシアは警察が強いので、しっかりとコントロールしています。僕はたまに日本のデモ隊などを見ます。クルドや北海道江別市のムスリムが問題になっているのですけれど、警察の対応は優しすぎるのです。
国の治安に脅威になるので、ロシアの警察は、殴りながら連れていくのです。もう少し日本は、この問題をどう解決するのかしっかりと考えてほしいです。今日も自分のチャンネルで話をしたのですけれど、僕は移民が悪いとはどうしても思えないのです。日本のルールが悪いと思うのです。
(深田)
その通りですよ。
(アリベイ)
結局、日本の政治家が悪いのです。そういう抜け穴を作っているからこそ外国人、中には日本人もいるでしょうけれど、その抜け穴をうまく利用してお金を海外に持って行ったり、土地を買ったりするのです。たとえば、土地を韓国人、中国人などなどに買われているというのであれば、外国人に土地を取られるのではなくて、いかにすれば外国人が土地を買えないようにするのか、それを考えるべきです。
(深田)
そうなんですよ。そういうことを全くこの国の政治家はやっていないです。
(アリベイ)
消費税もそうです。かずさん(石田和靖氏)も言っていますが、外国人が車を海外に輸出して10%の消費税を戻してきて、それを銀行に見せて、それに匹敵するお金を何億も借りて、そのお金を持って海外に逃げていったというのです。もちろんそれは犯罪ですけれど、それでも僕はその外国人が悪いとは思わないです。それよりも制度を作った日本の政治が悪いのです。
(深田)
そうです。抜け穴がありすぎなのです。
(アリベイ)
どうすれば消費税を海外に持って行かれないのかということを考えるべきだと思うのです。それを法律で決めればいいだけです。なぜやらないのかという話です。
(深田)
愛国保守を謳っている政治家は「外国人問題だ」と煽っているだけで、その制度設計に問題があることを分かっていながら、修正せずに外国人増だけを煽っているのです。外国人にも問題はあるかもしれないけれども、その制度が合法だということが最大の問題でしょう。
(アリベイ)
そうです。それと同じように、帰化問題もそうです。例えば、韓国人とか中国人が帰化して、日本のためではなく、自分の元の国のために頑張っている議員や政治家がいるという話を聞きます。
(深田)
たくさんいますよね。
(アリベイ)
それも、どのようにして帰化をさせないようにするのか、帰化を止めればいいではないですか。
(深田)
二重国籍を徹底的に禁止しないといけないのです。二重国籍、外国籍を持っている人の国政への進出、政界への進出を禁止すべきなのに、二重国籍でも、日本国籍を持っていたら政治家になれるわけです。
(アリベイ)
なれます。日本は二重国籍を認めていないのですけれど、止めるルールや措置がないのです。
(深田)
そもそも、帰化したという情報を政治家が隠蔽しています。3、4か月前までは、官報で帰化情報が見られたのですが、個人情報という理由で隠蔽することを決定したのが日本の国会議員ですよ。
(アリベイ)
一般人なら分かりますけれど、政治家は、自分の所得や自分が何者かを100%見せないといけない。それは隠すべきではないと思います。
(深田)
日本はそういう諸々の問題を抱えていますけれど、ロシアのようにしっかりとボーダーコントロールをしてもらいたいと思います。
今回はアリベイ・チャンネルのアリベイさんにお越しいただきました。皆さん、良かったらアリベイ・チャンネルもご視聴ください。どうもありがとうございました。
(アリベイ)
ありがとうございました。





