#276 阿鼻叫喚の大阪万博。チケット買うも入場できず!?食堂は道頓堀まんまやん!森山高至氏
(深田)
こんにちは、今日は建築エコノミスト 森山高至先生にお越しいただいています。よろしくお願いします。
前回、大阪万博のお話を伺った際、パビリオンがドラッグストアみたいになりそうだと仰っていましたが、先日、「フードコートが出来ました。」というニュースを見たら、道頓堀のたこ焼き屋とかラーメン屋のようでした。
(森山)
・・・でしたね、だから私も驚きました。時間的にパビリオンが間に合わなくなって、当初の構想を断念したら、何か「四角い箱モノ」を用意しようとするとは思うけれど、それは悲しいですね、ということを前回お伝えしたました。でも、それは骨組みとして「四角い」ということはあっても、表面をどうデザインするかによっては、見せ方の工夫はいくらでもできるのです。だから、どんな見せ方にするのだろう?と思ったのですが、あんな見せ方?と驚いたわけです。
(深田)
そうですよね、道頓堀に行けばそういうお店はいくらでもありますし。
(森山)
郊外型のロードサイドにあるようなドラッグストアやファーストフードのような雰囲気ですね。
(深田)
だから、やはりこのレベルになってしまったか.. と思いました。それに、チケットも全然売れていないと聞いています。
(森山)
チケットが売れていないということもありますが、一方で、万博チケットは購入したものの入場の為の登録に色々細かな情報を入力する必要があって、入力してもエラーが起こったりして、手間がかかり過ぎるということも実際に聞いています。システムのエラーか、本人のやり方のせいなのかはわかりませんが、ご年配の方なら心が折れますね。
どうも自分のアバターを作って健康管理をするパビリオンがあるらしいのですが、そういうこともあって、登録時にデータを入れてもらいたいようです。
(深田)
聞いているだけで萎えてきます。
(森山)
そうですね。たくさん入力させられて、最後まできて完了ボタンを押したら、「エラーです。」「やり直してください。」って、これを2回繰り返したらやはりくじけてしまいますよ。
(深田)
それはそうですよね。
(森山)
だけど、ID登録を済ませないとパビリオンの予約もできないし、登録が全然できなくて、ある方は「お金を払ってチケットを買ったのに、自分は何か詐欺に遭ったのではないか?」という気持ちになっているようでした。
(深田)
万博チケット詐欺、ですか。
(森山)
そうそう、そういう感じです。だからその方は「どうすればいいの?」と息子さんに聞いてはいるのですが、息子さん自身がチケットを購入していないから、よくわからないようでした。
(深田)
最後は消費者庁にクレームを入れることですね(笑
(森山)
だからそのご年配の方はすごく嘆いていらっしゃいました。みなさん「万博詐欺に遭ってしまいました。」という気分のようですね。
(深田)
吉村府知事も、ID登録が大変なのを認めていましたしね。
(森山)
そう、でもこれはおかしいですよね?万博に行きたい人たちの心を削ってしまっているわけですから。
(深田)
いや、もう折れています。だいたい、大阪万博に行きたいという人がかなり少ない中、チケットを購入した方々は貴重な存在ですよね。
(森山)
そうなのです。世代によっては昔のEXPO70の思い出がありますし、私にしてもその頃は子どもでしたから、行きたくても行けなかったのです。そういう背景もあって、高齢者の方々には、この大阪万博を楽しみにしている方は多いのです。それなのに、高齢者に全く優しくない登録システムを投入してくるのですから、元々のファンを潰しにかかっているとしか思えないですね。
(深田)
大阪維新、なかなかすごい能力ですね。(苦笑)
ところで、他にも工事が全然進行していないなどの問題もあるのではないですか?
(森山)
これもまた私が予想していたことなのですが、今、本当に24時間体制になっているようです。元々、建築業の労働時間短縮が提唱されていて、日本中で「残業禁止」とされていたのに、大阪万博の会場では、24時間3交代制になっている工事現場があると聞きました。
(深田)
国家公権力というのはすごいですね。
(森山)
それがまた可哀想なのですが、業界的に元受け下受けのような構造の中「期限までに終えてくれ」と言われ、その上、「それができないのであれば支払いはしない」というような脅しもあって、もうやらないわけにはいかない。
しかも万博現場は遠いので、朝9時スタートでも家を出るのは7時。それで夕方5時に終わっても、帰宅ラッシュで道も混むので、帰宅すれば夜8時くらいになってしまいます。それで、ちょっと残業をしたりすれば本当に朝6時に家を出て、夜12時に帰宅し、翌朝また朝6時に家を出るという職人さんもいるようで、ご家族の方がとても心配されているという声を聞いています。
(深田)
それからあとは、工事現場には特に女性用のトイレが足りていないと聞いていますが。
(森山)
そうそう、そうです。
(深田)
例えば、地下鉄の駅で朝7時にトイレを使ったら 帰宅する夕方6時位まではトイレが利用できないとか、一応女子トイレがあるにはあるけれども、数が少なすぎて片道30分のところにしかない、ということらしいのです。それだと休憩時間1時間はトイレの往復でだけになってしまいます。
(森山)
そうですよ、遠い場所にあったりしたらそうなります。
だからこうした事も本当にひどい話なのです。以前から建設労働者不足解消のために、もっと女性にも進出してもらいましょう、という形の取り組みがありました。その結果、女性大工さんもだんだん増えてきています。建築の工事も今はだいぶ機械化されていて、男女差が少なくなり、しかも、女性にとってみればちゃんと稼げて、時間もきっちり終わる仕事だから、モノづくりが好きであれば結構面白い仕事のはずなのです。
だからこの万博にも、女性の大工さんだってきっと楽しみにして仕事を受けたと思うのですが、どうして女性トイレが不足しているんだろう?と思いますよ。
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