#22 深田萌絵×CEO(セオ) 『連続起業家が語る政治を変える方法』

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【目次】

  • 00:00 1.オープニング
  • 00:38 2.外から政界に圧力をかける
  • 03:36 3.企業のイノベーションも外から
  • 07:09 4.大企業とシンクタンクの力
  • 08:46 5.痛い所を探し出して突く
  • 12:40 6.政界は治安が悪い
  • 16:11 7.ストレスに不感症になるまで戦う
  • 17:44 8.国民が目覚めてきた

(深田)

政治と経済の話を分かりやすく、政経プラットフォーム、ITビジネスアナリスト深田萌絵がお送りします。今回は連続企業家のCEO(セオ)さんにお越しいただきました。CEO(セオ)さん、よろしくお願いします。

前回は連続企業家として成功するコツを伺おうとしているうちに、政治の話がどんどん出てきたのですけれども、CEO(セオ)さんは、今後の政治を変えていくことについて、どのような方法を考えていらっしゃいますか。

(CEO)

そうですね。色々見ていると、政界という所は無茶苦茶、治安の悪い場所だと思います。よく例えて言うのですが、カリフォルニアにテンダーロインエリアという所があって、その辺りは、近くに寄ると異臭がして、あちこちにドラッグ中毒で倒れた人たちがいる。一般の人は「空気が変わった!?近くに寄るのはやめておこう」そういう場所ですね。そんな感じだと思いました。

(深田)

わかります。「この人たちはもしかしたら、ヤクザかな」みたいな人がリアルにいるのですよ。

(CEO)

治安が悪いので、悪人にならないとそこには定住はできないと思います。普通の善良な人が行くと、最初は、もちろん頑張るのですね。みんなと仲良くやっていかないといけない。だけど、朱に交われば赤くなるというロジックで、気づいたら薬(ドラッグ)をしていたり、気づいたらフラフラしていたり、そんな人になってしまう。だんだん悪い人になってしまうのではないかという壮絶な場所だと思う。

(深田)

そのように人を悪くしてしまう。先日の裏金事件で驚いたのですけれど、自分が応援していたすごく真面目そうな人もリストに名前が上がっていて、「えっ、えーっ!?この人が?」ということがありました。

(CEO)

表向きはすごくよくしている人でも、人間の内面はそういうもので、治安の悪い所ではずっとは善良でいられない。昔、実験があって、外の壁が汚くなっていたり、塗られていたりしている場所では、犯罪率が上がって犯罪しやすくなる。やはり人間は環境によって変わってしまう。

政界はそういう場所だと思っています。いくら新しい政党を作ったり、新たにオフィスを借りて開業しようとしても、テンダーロインのような地域は付き合う人たちが悪いので、一所懸命、頑張って開業しても空き巣に入られたり、銀行口座からお金が盗まれたりしたら、やはりしんどいですよ。

そこで戦うよりは国民という善良な人たちが外にいるわけですから、その人たちが「これはダメなんだよ」と治安の悪いエリアに圧力をかけて、そこに住めないようにするとか。

(深田)

うーん、なるほど。

(CEO)

風を吹かせて「外にいると風邪を引いてしまうので、中に入ろう」というように、外圧で変えるしかないというのが私の考えです。

(深田)

その話、かなり私の心に刺さりました。まさに自分自身がやっていることもそうですよ。

政治家の先生に「この法案は危険だから、この法律を何とかして欲しい」と直談判で、陳情に行きます。その場では「なるほどそうだね」とはおっしゃってくれるのですが、その後、何も変わらない。アクションを取ってくれることもない。

しかし、国民、市民と一緒にチラシを撒いたり、啓蒙活動したり抗議運動したりすると、ちょっと動くのですよね。向こうも国民が怒っているということに対して「バレそうだから、こっちの手も変えよう」となる。

(CEO)

無視はできないですよね。

(深田)

無視は難しいです。無視できない閾値(しきいち)というものがあり、自分の指標では50万という数字です。動画が50万回再生される、チラシが50万枚撒かれる、この50万という数字が一つの指標になり、今まで色々なことが変わってきたと思います。

(CEO)

今、SNSの時代にあって、選挙に行ってない人は数千万人だと思いますが、風を起こすのはそういう人だと思う。その50万とか数千万の人が(選挙に)行くとなれば、世の中は本当に変わるでしょう。一揆っぽくなって過激になると、大変なことになってしまいますが、「悪いものは悪い」ということがちゃんと言える社会になった方がいい。

そういうやり方がいいと思ったのは、これは経済と繋がっています。僕は大企業の幹部もやっていますが、大企業はイノベーションがなかなか起きない。僕はずっとスタートアップで起業ばかりしています。イノベーションを起こしたい方です。イノベーションを起こしたいが、大企業ではなかなかイノベーションができない。それで、大企業に入って、イノベーションを起こせるのか挑戦しました。

そこで起きたことは今の政治のロジックに少し似ていました。元々その地域でやってきた人たちがいますから、僕みたいな者が入ってくると、うっとうしいわけですよ。普段は予定通りのことをしないし、急に斜め45度から企画を出すので、すごくやりづらいですね。「これはちょっと難しいな」と思って、中を変えるために子会社を作り、外から変えることに挑戦しました。しかし、資本関係にあるものが、言うならばテンダーロインエリアと共同関係にいる場所で作るようなものなので、結局、同じ敷地内では難しい。それで、また外に出る。

例えば、トヨタはずっと車産業を作ってきたが、競合先になったのはテスラのような全く違う外の人だった。テスラは元々車会社ではなく、どちらかというとエレクトリック系、IT系の会社ですね。トヨタはまさかイーロン・マスクのような人と競合するとは思っていなかったはずですよ。

そのように全く畑の違う人でも、競合になり得ると考えているので、政治も企業経営者や国民が変わって、外圧を加えると変わるかもしれないと思う。政治の中に入って変えるのは不毛かなという気がします。

(深田)

中に入って変えるのはかなり難しいし、入った時点で、もう向こうのルールですよね。政治の世界のルールは突(つつ)こうと思えばいくらでも突けるのです。公職選挙法があるので、お金のこともちょっとしたことで言われてしまいます。異性関係のスキャンダルも派手に報道されるので、政界ではいくらでも足元を救うことができる。真面目に一所懸命やる人を潰すのは簡単ですよね。

最近変な法案がたくさん通っていますね。その法案が通る背後には、謎のシンクタンクがあります。そこに大企業が押し寄せてきて、億単位のお金を置いていく。そのシンクタンクが省庁の役人を接待し、落選議員や色々な議員のパーティー券を買って、献金をする。そのお金を渡した大企業とシンクタンクが新しい法案を書いて、官僚に渡す。官僚がそれを政治家に渡して、国会に提出するというルートが出来上がっているのです。

それに反対しようとして政界に入っても、一人で戦えるのか、かなり不利だと思います。

(CEO)

そうですね。治安が悪いエリアであっても、真面目な人がゼロではないと思います。いい人もいて、頑張ろうとしている。その人たちを周りの市民や国民がちゃんとアシストして応援できるように、こちら側で材料を作ってやることが重要で、深田さんはそういうことをされていると思います。

デモ活動は、治安の悪い中にあって、本当はこうあるべきだと思っている人にとっては、ものすごくいい材料になります。もっと大きな規模でデモができたら、すごく変わってくると思います。

(深田)

政権与党も野党もそうですが、規模が大きいほど、こちらのことをものすごくウォッチしているのですね。

突かれたくないポイントというのがあります。「何という法律の何条の何項が、こうだから駄目なのだ」と、スーパー具体的に落とし込んでいくのですよ。でも、普通の論者はそこまでいかないです。普通の論者は愛国心がないからダメだとか国の利益を考えてない。ふわっとしていると、向こうはいくらでも言い逃れができる。何があっても言い逃れができないように、「何条の何項が駄目なのだ」というところまで行くと、向こうは「うっ、バレたぁ」となって、一歩引いていくという現象を何度か見ました。

(CEO)

さすがですよね、戦い方が素晴らしいと思います。そこをふわっとさせると逆に国民を騙す話になって、本質的なところでこちら側を騙す話にばかりなってしまう。法案を変えるとか世の中を変えるという本当のアクションプランが必要ではないですか。それがない状態で、ふわっと言ってしまうと、誰にでも伝わりやすく、いいと思うのですが、ちょっとフェイクっぽくなってしまいますね。

(深田)

世の中をよくしたいと思うなら、自分たちにとって何の法律が不利なのかということを調べることですね。すると、必ずそういう条文があります。

戦う敵は強大ですよ、政府ですから。向こうは予算が大きいわけで、戦うにしても、こちらは小人数でリソースもない。Youtubeというプラットフォームを使って、「みんな応援に来てくれ、一緒に戦おう」と呼びかける。これ以外何もないわけですよ。そこを「国を良くしよう」とか「愛国だ」とかやると、力が分散するのです。

しかし、「この法律の何条、何項を変えろ」と言って、リソースを集中すると揺らぐのですよ、国家が。このリソースをいかに集中させるか、相手の手薄なところ、突かれると一番痛いところを分析して探し出せるかが、国民運動の一番のポイントだと思います。

(CEO)

おっしゃる通りです。近年、この流れが増えたのかなと思っています。最近はSNSでも男女の何(LGBT)とかIHRとか、細かいところまで出るようになりました。今までは国民がそんなに細かいところまで知るものは出ていなかったと思いますが、YouTubeなどで発信されている人が色々なことを発信してくれるおかげで、一度に情報をテーブルの上に並べられるようになりました。僕はいいことだと思う。

「ここはいいと思う、でもここが気になる」と言って、行動を起こしているのだと思います。皆さんも、深田さんもそうですけど、そういう人たちがちゃんと問題提起をしてくれて、「この何条は何なのです」とか「これはこういうことが起こる可能性があります」というところまで、ちゃんと紐付けて説明されている。そのような教材はないので、すごく価値が高いと思います。

(深田)

こういう運動が起こらなかったのは、ここにも政府の力が働いているのですね。右派にも左派にも、ある程度政府のお金が流れている。その中で理想を掲げさせて、右と左にふわっとした議論をさせるのですよ。本当に変えなければいけない具体的なところは、見せないようにしているのですね。ところが今の時代は世紀末にかなり近づいてきて、こういうふわっとした議論では「ダメなんだ」と気づいた一部のインフルエンサーは、広告収入、出版や講演会の収入で足元が固くなったので、戦える人が増えてきたのではないかと思います。

(CEO)

政治関係でそういう発信をされている人は、すごく新しい生き方で、素晴らしいと思います。

僕はどちらかというと事業家なので、事業とかプロダクトとかサービスをしたいという気持ちがあるのですが、一人ひとりがそのように発信されているのは大きいと思います

(深田)

自分は、本当は会社経営者に戻りたい。

(CEO)

そちらの方が合理的ですからね。

(深田)

そうです。ただ、経営している会社を国に潰されました。省庁がうちの取引先に電話をかけて、うちの会社と「取引をするな」と連絡をして潰すわけですよ。

(CEO)

実は僕も昔、10年以上前に政治関係のアドバイザーをしたことがあり、経産省とも結構、仕事をしていました。その時はアンチがすごくいて、そっちこっちにバンバン行くのですね。取引先にも、投資をしてくれている投資者にも、バンバン行く。当時、シンガポールに住んでいたのですが、シンガポール政府にも来るのですよ。「あいつにビザを出すな」とかすごく攻撃を受けた時があり、「恐ろしいな」と思いました。とにかく僕を落とすまでやめない。そういう人達が存在しているのだと思って、めちゃめちゃ焦った時がありましたね。

(深田)

恐怖を感じますよね。

(CEO)

「飛行機は何便に乗っていく」とか、Twitterなどで普通にガンガン来ていたのですね。「これは、関わってはいけない、治安の悪い世界なんだ」と、めっちゃ思いました。

(深田)

政界は治安が悪いですよ。(笑)私も政界に関わることがあり、今も戦っていますが、そこから足を抜くことが難しいぐらいです。言い方が変ですが、ずっと戦い続けて、出口に達するまで駆け抜けないと出口はない。駆け抜けて突き抜けないと、途中で潰される。

東京地検に一度やられたことがあり、東京地検に「深田萌絵が名誉毀損をした」と言われました。東京地検との戦いでは、5 時間ほど尋問を受けて、「そうではない、そうではない、そうではない」と全部論破した。

突き抜けて生き延びられたので、敵が少し弱くなった。

(CEO)

さすがにそこを突破したから大丈夫だろうみたいな。(笑)

(深田)

次の嫌がらせが何かあるのだとは思います。

(CEO)

それが続くとストレスがかかりますよね。

(深田)

東京地検とやり取りをしている間はものすごくストレスがありました。それで、解放されてから1、2か月は何もできなかった。何か「ほわー」となった。

(CEO)

「終わったぁ」みたいに。

(深田)

終わった燃えつき感がありました。そこを通りすぎると、圧力がかかっても、「あの時の恐怖ほどではない」とリスク不感症になっていくのですよ。

(CEO)

会社の経営に似ているかもしれないですね。

(深田)

そうです。会社の経営は資金繰りがやばいですね。毎月毎月お金が足りなくなると、これが当たり前になって、そんなのは毎月のことだから普通だけどとなってくるではないですか。(笑)月末の資金が足りなかったら、カードを満額まで切って「これでとりあえず繋ぐか」みたいな感覚になります。でも、これが一般の人からすると頭がおかしいとしか見えない。

(CEO)

不思議と、いろいろ厳しいことをやれば、どんどん閾値が上がって耐久力がついてきます。

(深田)

そうですよね。政治家として10年、20年やっている人たちは、きっとそうやって、鍛えられてきた。(笑)

(CEO)

心臓に毛がすごく生えているのですね。

(深田)

茫々ですよ。そういう人達といかに戦うかということですね、今後は?

(CEO)

あと、経済でひとつ気になったのは、上場企業は公開企業ですよね。公開するために公認会計士とか社外取締役などガバナンスを整えていくわけですね。整えた上で、東証が「オッケーです」証券会社も「オッケーです」となって初めて公開企業となり、株式を皆さんに買っていただける状況になるわけです。そのプロセスがすごく大変で、やっとそういうことができるのに、国政政党はそれなりの規模になっていても、ガバナンスがあまりない。民間の方が余程しっかりして、はっきりしている。

民間はきっちりやらされているのに、なんで政治はこんなに緩いのだろうと思う。政治がそれを作っているからだと思うのですが、最近になり、国民は裏金の件とか色々知って、「俺達は源泉(徴収)で勝手に引かれているのに、お前らはそんな逃げ方をしていたのか」ということが分かってきました。これはすごくいい材料だと思っています。

今までは知らなかった。言っても「日本のために頑張ってくれているのだろう」と思っていた人達が実はえぐい世界で生きていた。そいうことが分かった方がいいと思うので、僕は常に民間との比較を発信するようにしていますが、民間の方が余程しっかりしている。

上場企業、公開企業は本当に悪さができないですよ。悪さをしたら普通に捕まるから、そんなことはできない。やっぱり(政治も)叩いて言い続けないといけない。彼らは「治安は悪いが、俺達の場所では別に合法だから放っておいてくれ」と言っている。(笑)

(深田)

「ドラッグ合法だ」の世界ですよね。(笑)

政府は「日本はIT化が遅れている」とよく言いますが、遅れているのは政府だけで、民間は「進んでいるんですけど」みたいに、「自分のことを反省しておけ」と思います。

今回は連続企業家のCEOさんに、政界、政治家の皆さんに耳の痛い話をしっかりと聞いてもらいたいというお話を伺いました。CEOさんどうもありがとうございました。

(CEO))

ありがとうございました。

政経プラットフォームでは毎回、様々なゲストをお招きし、大手メディアではなかなか得られない情報を皆様にお届けします。日本を変えるために行動できる視聴者を生み出すというコンセプトで作られたこの番組では皆様のご意見をお待ちしております。また番組支援は説明欄のリンクからお願い申し上げます。

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